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日本文学にみる純愛百選
zero degree of 110 love sentences
- 初版年月日
- 2007年3月
- 書店発売日
- 2007年3月1日
- 登録日
- 2015年8月22日
- 最終更新日
- 2015年8月22日
紹介
現代の大方の日本人たちから見れば、
この二人がどうして別れないのか、とんと理解できないということになるのではないか。
とりあえずは、このわからなさが、じつに純愛なのではある。
そもそも、純愛なるものはどれも、どうしてその人を、
そこまで? という問いに対する答えを準備していない。
対象設定の理由が深い謎に包まれていることが、
純愛の必要条件なのだ。(本文より)
目次
は・じ・め・に
【あ】青野聰「母よ」
阿部和重「ニッポニアニッポン」
池澤夏樹「タマリンドの木」
石田衣良「娼年」
泉鏡花「高野聖」
伊藤左千夫「野菊の墓」
絲山秋子「袋小路の男」
稲葉真弓「エンドレス・ワルツ」
色川武大「離婚」
岩井俊二「ラブレター」
宇野千代「おはん」
江國香織「スイートリトルライズ」
圓地文子「女坂」
遠藤周作「わたしが・棄てた・女」
大江健三郎「新しい人よ眼ざめよ」
大岡昇平「武蔵野夫人」
大原富枝「婉という女」
岡本かの子「金魚撩乱」
小川洋子「博士の愛した数式」
尾崎翠「地下室アントンの一夜」
織田作之助「夫婦善哉」
折口信夫「死者の書」
【か】角田光代「愛がなんだ」
金井美恵子「くずれる水」
金子光晴「どくろ杯」
唐十郎「銀ヤンマ」
川上弘美「センセイの鞄」
川端康成「伊豆の踊子」
桐野夏生「ダーク」
倉橋由美子「暗い旅」
車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」
耕治人「どんなご縁で」
河野多惠子「秘事」
小島信夫「抱擁家族」
後藤明生「片恋」
【さ】坂口安吾「青鬼の褌を洗う女」
桜井亜美「イノセント ワールド」
佐藤春夫「小説智恵子抄」
志賀直哉「暗夜行路」
重松清「愛妻日記」
澁澤龍彦「ねむり姫」
島尾敏雄「死の棘」
島田雅彦「やけっぱちのアリス」
庄野潤三「絵合せ」
鈴木志郞康「新選 鈴木志郞康詩集」
【た】高橋源一郎「性交と恋愛にまつわるいくつかの物語」
高村光太郎「智恵子抄」
嶽本野ばら「世界の終わりという名の雑貨店」
太宰治「斜陽」
立原正秋「春の鐘」
立原道造「立原道造詩集」
谷川俊太郎「女に」
谷崎潤一郎「秘密」
田山花袋「少女病」
多和田葉子「旅をする裸の眼」
檀一雄「火宅の人」
茅野裕城子「韓素音の月」
筒井康隆「幻想の未来」
徳田秋声「仮想人物」
【な】永井荷風「濹東綺譚」
中上健次「枯木灘」
中河与一「天の夕顔」
中里恒子「時雨の記」
長野まゆみ「少年アリス」
中村光夫「ある愛」
夏目漱石「それから」
野坂昭如「アメリカひじき」
【は】葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
原田康子「挽歌」
樋口一葉「たけくらべ」
久生十蘭「墓地展望亭」
平野啓一郎「一月物語」
深沢七郎「楢山節考」
福永武彦「草の花」
藤枝静男「悲しいだけ」
古井由吉「槿」
古川日出男「LOVE」
星野智幸「目覚めよと人魚たちはうたう」
保坂和志「残響・コーリング」
堀辰雄「風立ちぬ」
堀江敏幸「砂売りが通る」
【ま】舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」
町田康「夫婦茶碗」
松浦理英子「ナチュラル・ウーマン」
三浦しをん「月魚」
三浦哲郎「忍ぶ川」
三島由紀夫「憂国」
水村美苗「本格小説」
宮内勝典「金色の象」
宮本輝「錦繡」
向田邦子「あ・うん」
村上春樹「ノルウェイの森」
村上龍「紋白蝶」
村山由佳「天使の卵」
室生犀星「あにいもうと」
森鷗外「じいさんばあさん」
森茉莉「甘い蜜の部屋」
森瑤子「情事」
盛田隆二「ラスト・ワルツ」
【や】矢川澄子「兎と呼ばれた女」
山田詠美「姫君」
山本周五郎「柳橋物語」
柳美里「ルージュ」
夢野久作「押絵の奇蹟」
横光利一「春は馬車に乗って」
吉田修一「東京湾景」
吉原幸子「続・吉原幸子詩集」
よしもとばなな「キッチン」
吉行淳之介「出口」
【わ】綿矢りさ「蹴りたい背中」
お・わ・り・に
引用著作一覧
版元から一言
純愛は、恋愛の原点である。
日本の近代文学から現代小説まで、110の愛のカタチを網羅した一冊。
日本文学を繙くのに手頃な、読む辞典にもなっています(あいうえお順のインデックス、引用著作一覧あり)。
上記内容は本書刊行時のものです。