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近代日本外交と「死活的利益」
第二次幣原外交と太平洋戦争への序曲
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年4月
- 書店発売日
- 2014年4月11日
- 登録日
- 2013年12月19日
- 最終更新日
- 2014年4月4日
紹介
転換期日本外交の衝にあった第二次幣原外交の分析を通して、国益追求の政策と国際協調外交の関係を明らかにする。特に、「死活的利益」(vital interest)の視点で日本近代外交と幣原外交の新しいイメージを提示する。
目次
序 章
幣原外交とワシントン体制の諸相/「死活的利益(vital interest)」からみた日本外交史研究の試み
第一章 日本外交にとっての「死活的利益(vital interest)」─幣原外交を規定する縦軸と、これに対する横軸からの脅威─
日本にとっての”vital interest”─幣原外交を規定する縦軸/日本の”vital, special interest”を取り巻く脅威─横軸からの挑戦
第二章 第二次幣原外交初期の日中交渉─一九二九年中ソ紛争の影響を中心に─
第二次幣原外交初期の日中関係/幣原による中ソ紛争調停/日本の対中関係改善努力と中ソ調停の展開
第三章 対満行政機関統一問題と一九二九年中ソ紛争─満鉄による中国軍輸送を中心に─
満鉄による中国軍隊輸送問題と日中関係/関東庁内訓第四号の発令とその波紋/内訓第四号の改正と対満行政機関統一問題
第四章 一九二九年中ソ紛争の「衝撃」─満洲事変直前期における日本陸軍のソ連軍認識─
中ソ紛争前における日本陸軍のソ連軍認識/中ソ紛争に関する日本陸軍の調査/中ソ紛争後における日本陸軍のソ連軍認識
第五章 満洲事変における幣原外交の再検討─五大綱目を中心とした日本・中国・国際連盟の相関関係─
満洲事変直前の日中関係と満蒙問題/南京政府による国際的解決と日本の対応/日中両国の態度硬化─五大綱目の策定とその余波/五大綱目をめぐる日中両国の態度と一〇月理事会/連盟の対日譲歩/南北和平会議と日中直接交渉方針の破綻/満蒙新政権樹立方針への転換/一一月理事会と幣原の五大綱目放棄/広州政府との五大綱目交渉
第六章 一九三一年一二月国際連盟理事会決議の成立過程─錦州中立地帯設置問題との関係を中心に─
中国調査委員派遣の決定と日本、中国、国際連盟/錦州中立地帯設置問題/錦州問題の行方と理事会閉会
第七章 満洲事変におけるハルビン進攻─北満政権工作との関係を中心に─
満洲事変の勃発と北満進出問題/満洲事変の拡大と北満政権工作/ハルビンの内訌と同地への進攻
終 章
幣原外交の課題─縦軸と横軸の交錯/横軸からの脅威と縦軸に基づく日本外交/幣原外交の歴史的連続性──”vital interest”の拡大──
上記内容は本書刊行時のものです。