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マレビト芸能の発生
琉球と熊野を結ぶ神々
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年5月
- 書店発売日
- 2011年5月21日
- 登録日
- 2011年4月4日
- 最終更新日
- 2013年8月6日
紹介
民俗学者折口信夫が提唱した“マレビト”(外部からの訪問者)概念をもとに琉球各地に残る仮面・仮装芸能を映像民俗学の手法で調査。日本人の心象における来訪神・異人伝説の原型を探求する。
目次
第一章 琉球弧のマレビト芸能への眼差し
――来訪する神々の姿かたちを求めて
プロローグ――小浜島でのインスピレーション/マレビト芸能「ダートゥーダ」の甦り――来訪神が顕現する原風景
第二章 琉球弧の神話世界
――〈サルタヒコ〉と〈アメノウズメ〉の芸態モティーフ
祭祀空間の〈神話イメージ〉――琉球神話と記紀神話をめぐる「マレビト」論(琉球弧の祭祀空間にあらわれる〈神話の力〉、琉球神話にみえる〈マレビト〉の図像学)/祭祀空間における〈トリックスター〉的存在――琉球弧に出現する「神遊び」空間論(サルタヒコとアメノウズメの芸態モティーフ、琉球弧の芸能空間「アシビナー」とアメノウズメノミコト)
第三章 琉球弧におけるマレビトの図像
――マレビトの「仮面/仮装、芸態」をめぐるイメージ論
マレビトの身体論――マレビト芸能の仮面/仮装、杖、団扇(マレビトの仮面・仮装イメージ、琉球弧にみえるマレビトの〈杖〉と〈団扇〉)/マレビトの神話的芸態――来訪神の棒踊りと修験道的所作(棒踊りにみる「マレビトの神話的芸態」、琉球の祭祀歌謡から導かれる修験道的芸態)
第四章 マレビト芸能にまつわる熊野権現信仰
――琉球弧から熊野権現へとむすぶ視線
琉球弧と熊野神話圏をむすぶ線――神々のイメージは熊野から来たのか(烏-天狗神のイメージは熊野から来たのか)/琉球弧と熊野神話圏をつなぐ他界観――マレビト芸能をめぐる海上信仰と山岳信仰(海上から来たるミルク神と天界から降りる烏天狗神――二神の仮面に潜む「弥勒信仰」と「補陀洛信仰」の思想、烏天狗神の背後にある山神の思想――琉球弧の「御嶽信仰」と熊野の「山岳信仰」の繋がり)/マレビト芸能における神々のイメージ――異形の神に対する畏怖心と鎮魂祈願)
第五章 マレビトが来訪した「海上の道」
――黒潮の流れに乗ってきたマレビト芸能
琉球と熊野をつなぐ〈弥勒世〉の他界観――補陀洛信仰と南波照間(パイパティローマ)信仰のつらなり(マレビトのもたらす〈弥勒世〉の世界観、マレビトが行き来する「海上の道」)/琉球と熊野をむすぶ眼差し――黒潮にのったマレビトの神々)
上記内容は本書刊行時のものです。