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会長はなぜ自殺したか 読売社会部清武班(著) - 七つ森書館
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ノンフィクション・シリーズ“人間” 7

会長はなぜ自殺したか 金融腐敗=呪縛の検証

発行:七つ森書館
四六判
256ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-8228-7007-2
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2012年6月
書店発売日
登録日
2012年5月18日
最終更新日
2017年3月7日
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紹介

自殺者6名、逮捕者45名を出した未曾有の金融不祥事・第一勧銀利益供与事件。辞任に追い込まれた役員と官僚は83人、処分を受けた大蔵省と日銀の職員は214人。日本を揺るがした一大金融スキャンダルを追ったドキュメントの傑作。

目次

プロローグ

第1章 癒着の系譜
     本店捜索
     三十一階の引き継ぎ
     伝説
     フィクサーの死
     三人の総会屋

第2章 発覚と混迷
     「ブツに聞け」
     迷走
     告白
     査問

第3章 会長はなぜ死んだか
     責任のとりかた
     葉隠の国で
     DとKの不作為
     四大証券の呪縛
     潜む総会屋

第4章 腐蝕の連鎖
     MOF担の「常識」
     天の声
     賄賂接待
     裁量という名の権力
     御殿女中

第5章 権力の誘惑
     被疑者死亡
     証券族の呪縛
     二つの顔
     攻防
     権力の闇

あとがき

文庫化にあたっての付記

本シリーズにあたってのあとがき

金融関連事件判決一覧
金融関連事件年表
榊原隆・大蔵省元課長補佐の接待全容

解説 佐高 信

前書きなど

解説 佐高 信

 いわゆる「清武の乱」の後、私は『週刊金曜日』の二〇一二年一月十三日号で清武と対談した。

 その時、この本のことが話題になり、清武は「あとがき」に「組織の歯車になるな」とか、「誰かがもう少し早く指摘していたら」と書いたので、自分もドンへの反乱に踏み切らざるをえなかった、と打ち明けた。

 「僕は恫?は我慢できるけど、ポストでつられるのはすごく腹立つんですよ。その程度の人間だと思われるのが癪だから」

(中略)

 「いい学校」から「いい会社」へという神話が、ホンネの世界では決して疑われていないこの国において、エリートとは、責任を引き受ける人間ではなく、責任を引き受けなくていい人間になっている。それがまた、神話の呪縛性を強める原因ともなっているのだろう〉

 これは一勧の例ではないが、このドキュメントに、東京地裁で九七年八月に開かれた味の素の利益供与事件の初公判で、被告席の元総務部長がこう陳述した、と書いてある。

 「罪を免れるつもりはありません。しかし、会社の上層部が一切事件に関与していないという態度を取っているのを知って、男泣きに泣きました」

 問題は、この元総務部長が上層部になっていたら、部下を泣かせるような態度は取らなかったかだろう。

 第四章は「腐蝕の連鎖」だが、この国の「いい会社」の〝無責任の連鎖〟をどう断ち切るかという難問が、読後に大きくクローズアップされる。その難問の構造を深く、そして具体的にえぐっている点において、これは秀れたドキュメントである。その連鎖に清武自身が向き合うことになって、このドキュメントはさらに迫真性を増すことになった。日本のサラリーマン必読の書となったのである。

著者プロフィール

読売社会部清武班  (ヨミウリシャカイブキヨタケハン)  (

1994年から2000年にかけて、政官界や金融機関の不祥事が次々と明るみに出た。第一勧業銀行や四大証券の不正融資、官僚接待、山一証券や日本長期信用銀行、日本債券信用銀行などの不良債権飛ばし……巨大組織の不正の連鎖を解明するため、読売新聞社会部は従来の検察、警察担当らに加え、特別取材班を常設して一貫した報道にあたった。社会部次長だった清武英利が取材班を率いたことから、「社会部清武班」と呼ばれ、その後の組織取材の原点となった。

上記内容は本書刊行時のものです。