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クラシック音楽の歴史 中川 右介(著) - 七つ森書館
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クラシック音楽の歴史 (クラシックオンガクノレキシ) 88の人と事件と言葉 (ハチジュウハチノヒトトジケントコトバ)

芸術
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発行:七つ森書館
四六判
264ページ
並製
定価 1,500円+税
ISBN
978-4-8228-1377-2   COPY
ISBN 13
9784822813772   COPY
ISBN 10h
4-8228-1377-0   COPY
ISBN 10
4822813770   COPY
出版者記号
8228   COPY
Cコード
C0073  
0:一般 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
長期品切れ
初版年月日
2013年7月
書店発売日
登録日
2013年6月3日
最終更新日
2017年3月7日
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紹介

こんな事件があった、こんな人がいた、その時名曲が生まれた――グレゴリオ聖歌から「英雄」「幻想」「指環」「悲愴」を経て、『スターウォーズ』まで。遠大な系譜を、クラシック・ジャーナル編集長の中川右介がわかりやすく解きほぐし、88のキーワードを駆使して、新たな音楽史を紡ぎ出します。

目次

はじめに

第1章 古代~ルネサンス
 1 人類最古の音楽
 2 最古の「クラシック音楽」
 3 楽譜
 4 ルネサンス音楽
 5 日本とルネサンス音楽

第2章 バロック
 6 バロック音楽
 7 オペラ
 8 モンテヴェルディ
 9 リュリ
 10 ヴィヴァルディ
 11 ストラディヴァリ
 12 最初のオペラハウス、最初のコンサート
 13 パッヘルベルのカノンとアルビノーニのアダージョ
 14  テレマン
 15 ヘンデル
 16 バッハ
 17 オペラから交響曲へ
 18 ソナタ
 19 史上最初の交響曲

第3章 古典派
 20 古典派音楽
 21 ハイドン
 22 交響曲のタイトル
 23 交響曲の数
 24 モーツァルト
 25 モーツァルトの死の謎
 26 クラシックの「合作」
 27 ベートーヴェン
 28 献呈
 29 オーケストラ
 30 指揮者の誕生
 31 ロッシーニ

第4章 前期ロマン派
 32 ロマン主義
 33 ロマンとは何か
 34 標題音楽と絶対音楽
 35 曲名、標題、表題
 36 同名異曲
 37 シューベルト
 38 《未完成》の謎
 39 パガニーニ
 40 シューマン夫妻とブラームス
 41 メンデルスゾーン
 42 フランス音楽
 43 ベルリオーズ
 44 ショパン
 45 「練習曲」

第5章 後期ロマン派
 46 後期ロマン派
 47 リスト
 48 交響詩
 49 ロマン派のオペラ
 50 ワーグナー
 51 音楽祭
 52 ヴェルディ
 53 プッチーニ
 54 国民楽派
 55 北欧・東欧の音楽
 56 スメタナ
 57 ドヴォルザーク
 58 チャイコフスキー
 59 《悲愴》をめぐる伝説
 60 マーラー
 61 エリック・サティ
 62 音楽の印象派
 63 ドビュッシー
 64 《海》と北斎
 65 ラヴェル

第6章 二十世紀
 66 二十世紀音楽
 67 シェーンベルク
 68 レコード
 69 ラフマニノフ
 70 バルトーク
 71 プロコフィエフ
 72 ストラヴィンスキー
 73 ガーシュウィン
 74 ポピュラー音楽
 75 ソ連の音楽
 76 ショスタコーヴィチ
 77 ブリテン
 78 メシアン
 79 ピアソラ
 80 現代音楽
 81 ケージ
 82 マリア・カラス
 83 グールド
 84 カラヤン
 85 古楽
 86 バーンスタイン
 87 ミュージカル
 88 映画音楽

あとがき
クラシック音楽史略年譜

前書きなど

はじめに

 この本は、クラシック音楽の歴史を数時間で読めるものを作ろうという、かなり無謀な試みである。
 書名は、「音楽史」でも「西洋音楽史」でもなく、あえて、「クラシック音楽史」とした。実は、「クラシック音楽史」というタイトルの本は、ざっと調べたところ、見つからなかった。一方で「音楽史」「西洋音楽史」がタイトルに含まれる本ならば、山ほどある。そして、そのような「音楽史」の本で書かれている「音楽」のほとんどはクラシック音楽なのだ。「文学史」「美術史」が古典的名作と天才作家・画家のことしか書かれていないのと同じだ。
 つまり、「音楽史に残るような音楽」というのが、「クラシック音楽」なのだが、「クラシック音楽」というのは、学問的な言葉ではないので、学者が書く本の場合、「西洋音楽史」などとしなければならなくなる。
 狭義の「クラシック音楽」とは十八世紀後半のウィーンを中心とした地域で流行した音楽のことを言う。だが、この本が扱うのは広義のクラシック音楽だ。
 ネアンデルタール人の時代から、ごく最近までの音楽を扱う。それでも、「クラシック音楽史」としたのは、新たな学説を打ち立てようというような深い意味はなく、大きなレコード店の「クラシック音楽フロア」に置かれている音楽全般について書くからだ。さすがに、ネアンデルタール人の音楽はCDがないが、グレゴリオ聖歌以降、ルネサンス時代の音楽も、バロックも古典派もロマン派も、二十世紀の現代音楽も、みな「クラシック音楽」のフロアにある。そういう感覚的な分類での、クラシック音楽の歴史を書く。
 歴史の本だが、通史ではない。本の頁の進行と大きな時間の流れとは一致しているが、人物や事件、あるいは概念・専門用語といった八十八のトピックごとの一話完結となっている。一項目ごとに独立しているが、通して読めば、歴史の流れも分かる、という「短編連作」的な構成となっている。だから、興味のある項目だけを拾い読みしていただいてもいいし、最初の頁から通読していただいてもいいし、あるいは、最後の頁からさかのぼっていただいてもかまわない。
 八十八項目の見出し語のうち、音楽家の名前が四十二項目で、全体の約半分となっている。つまり、人物事典の要素が強い。これは、「ほんのひと握りの天才によって歴史は作られる」という英雄史観に基づいているからに他ならない。マルクス主義歴史観の方からは怒られそうだが、面白く読む芸術史を書く場合、天才列伝となるのだ。
 もちろん、天才が才能を発揮するには、その社会・経済状況を無視してはならない。下部構造の変化によって上部構造たる芸術・文化は変化するからだ。あるいは、芸術家の感性が時代の変化を先取りして感知し、先行することもある。「歌は世につれ 世は歌につれ」とはそういう意味だろう。
 音楽家たちがどのような社会・経済構造のなかで音楽を生み出していったか、フランス革命やロシア革命という社会・経済構造の変化によって音楽がどう変化してきたかも、読み取れるようにしたつもりだ。
 どの演奏で聴いたらいいかというCD案内はない。私がクラシックを聴き始めた少年時代、つまり一九七〇年代までは「名盤信仰」があったが、いまはその信仰は廃れたからだ。当時はLPレコードが二千数百円と他の物価とくらべて高く、簡単には買えなかったので、評論家・専門家が選ぶ「名盤」の情報が必要とされた。何種類もの同曲異盤から推薦・紹介文を読んで選ばなければいくらあっても足りなかったが、いまや過去の巨匠たちの名演は数百円もしない。ネット上にはフリーの音源が溢れている。だから、迷ってないで聴けばいいのだ。CD情報はないが、その音楽家や作品が登場する小説や映画、参考となる本については文中で紹介するようにした(私自身が書いた本や、私が編集・発行人となっている出版社アルファベータのものが多くなったが、ご容赦いただきたい)。

   二〇一三年五月

著者プロフィール

中川 右介  (ナカガワ ユウスケ)  (

 1960年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。「クラシックジャーナル」編集長。膨大な資料から埋もれた史実を発掘し、新たな歴史を構築する執筆スタイルで人気を博す。
 著書に『カラヤンとフルトヴェングラー 』『カラヤン帝国興亡史──史上最高の指揮者の栄光と挫折』『昭和45年11月25日──三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃』(以上、幻冬舎新書)『巨匠たちのラストコンサート』(文春新書)『歌舞伎座誕生』(朝日文庫)『不滅の名作ミステリへの招待』(七つ森書館)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。