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オスプレイ配備の危険性 真喜志 好一(著) - 七つ森書館
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オスプレイ配備の危険性

発行:七つ森書館
A5判
144ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-8228-1257-7
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2012年8月
書店発売日
登録日
2012年7月24日
最終更新日
2013年2月22日
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紹介

オスプレイという垂直離発着できる航空機が、岩国そして沖縄に配備されようとしています。10月から飛行訓練が開始され、全国の6コースで低空飛行訓練が行われる予定。このオスプレイは、事故が多発している危険な機体で、騒音被害や事故の危険が、全国20都道府県以上に及ぶ可能性があります。本書では、オスプレイが配備されるとどうなるかを、わかりやすく解説します。

目次

第1章 危険なオスプレイが全国に展開される
     1 オスプレイが全国に展開されることの意味
     2 オスプレイとは、どんな航空機か
     3 低空飛行訓練が全国で展開される

第2章 オスプレイ配備の危険性
     1 オスプレイの何が問題か
     2 オスプレイ普天間基地配備の危険性
     3 主任分析官が証言するオスプレイの欠陥
     4 V-22オスプレイ──空飛ぶ恥 タイム誌・マーク・トンプソン

第3章 沖縄のオスプレイ問題
     1 1995年からの問題の経緯
     2 辺野古環境アセスメントとオスプレイ配備
     3 オスプレイ配備をめぐる住民への説明と国会答弁
     4 ジュゴン訴訟で得られたオスプレイ配備の議事録
     5 アセス訴訟でのタカミザワ証人尋問
     6 環境レビューと事故説明文書から読めること
     7 沖縄全41市町村議会が配備反対決議

前書きなど

1 オスプレイが全国に展開されることの意味

 普天間基地は沖縄県宜野湾市の真ん中にあり、住宅が飛行場を取り囲んでいる。米軍機の飛行ルートの下には、病院、学校、保育所等、人が集まる施設が120以上もある。2003年、普天間基地を上空から視察したラムズフェルド米国防長官(当時)は「こんなところで事故が起きないほうが不思議だ」と漏らした。事実、その翌年8月には、普天間基地所属の海兵隊大型輸送ヘリが沖縄国際大学のキャンパスに墜落、炎上という事故が起きた。米軍機による訓練飛行が発生する騒音は、多い年では3万回を記録する。
 普天間基地を抱える宜野湾市は、「世界一危険な基地」の閉鎖、返還を要望してきたが、返還が具体化したのは、1995年に起きた米海兵隊兵士らによる少女暴行事件がきっかけだった。反基地世論の高まりの中、大田県知事は普天間基地返還を最優先課題として国に要望。1996年に日米両政府が全面返還で合意した。
 しかし返還には、代替施設として「撤去可能な海上へり基地」の建設が条件(「沖縄に関する特別行動委員会」SACO合意)とされた。候補地として名指しされた名護市辺野古では、基地のたらい回しだという批判や、ジュゴンも生息する自然環境を守れという住民の運動が生まれ、1997年に実施された住民投票では受け入れ反対の声が半数を超えた。住民の反対運動は、今日までねばり強く続いている。
 2001年9月に発生した同時多発テロをきっかけに、米国は軍事戦略の抜本的な見直しに着手し、地球規模での米軍基地再編・見直しが始まる。普天間基地の返還問題も「SACO合意」の流れと、対テロ戦争のための米軍再編の動きがからみ合い、日米の米軍再編協議という段階へ進んだ。
 再編協議の結果は、2005年10月「日米同盟:未来のための変革と再編」という合意文書にまとめられ、翌2006年5月、「再編実施のための日米のロードマップ」が発表される。ロードマップは、沖縄の海兵隊の司令部と8000人の海兵隊員と9000人の家族を2014年までにグアムに移転と明記され、普天間のヘリ部隊が辺野古の代替施設に移るという内容だった。この段階で、初めてグアムの名が、海兵隊の移転先として出てくる。
 2009年に誕生した民主党政権は、鳩山首相が「最低でも県外」を掲げ、沖縄県内外に強い期待が生まれたが、最後には「海兵隊の抑止力」を持ち出し、辺野古移設を米国と再確認する合意を結ぶ結末となった。
 普天間基地と辺野古の代替施設をめぐる動きに対して、沖縄の世論は一貫して県内移設反対であり続けた。2010年1月には、辺野古移設に反対する稲嶺名護市長が誕生し、翌2月には沖縄県議会で全会一致で県内移設反対決議が可決される。さらに4月には、沖縄県内の全市町村長、全市町村議会議長、全沖縄県議会議員、沖縄県知事が参加する90,000の県民大会で県内移設反対が強くアピールされた。
 こうした沖縄世論の現状をみて、米国は今年2012年になって、海兵隊のグアム移転と辺野古の新基地建設はパッケージだとのこれまでの主張を転換。海兵隊のグアム移転の先行について日本政府と協議を開始。普天間基地問題は、辺野古断念を見据え、固定化の懸念という新たな段階に入った。
 その「世界一危険な基地」である普天間基地に、タイム誌が「空飛ぶ恥」と報道した複合機「オスプレイ」の配備が、強行されようとしている。

版元から一言

今、話題のオスプレイ。何が問題かを、わかりやすく解説!
大田昌秀氏、鎌田慧氏、佐高信氏、辛淑玉氏推薦!

<大田昌秀>
沖縄は無人島でなく140万余の人間が住んでいる。オスプレイの配備は、沖縄人を人間扱いにせず国策の手段、物扱いにすることで絶対に許せない。

<鎌田慧>
ウソ、秘密、危険。「落ちプレイ」配備は、原爆を原発に変えて売りこんだ、米軍需産業への二度目の屈服。

<佐高信>
欠陥政治家が押しつける欠陥米軍機。
野田はどこの国の首相なのか!?
少なくとも日本国民の首相ではない!!

<辛淑玉>
謹呈森本防衛大臣様
危ないから、あんたも乗るな。

著者プロフィール

真喜志 好一  (マキシ ヨシカズ)  (

沖縄平和市民連絡会・運営委員。建築家。
1943年、沖縄県那覇市生まれ。1991年、沖縄キリスト教短期大学の設計で日本建築学会作品賞受賞。シュガーホール、壺屋焼物博物館、沖縄大学、佐喜眞美術館などを設計。一坪反戦地主会、白保の海と暮らしを守る会、SACO究明委員会、意見広告を出す会、沖縄環境ネットワー ク、沖縄・生物多様性市民ネットワークなどの市民運動に深く関わる。

リムピース  (リムピース)  (

ウェブサイト「追跡! 在日米軍」を運営する市民団体。米軍基地を抱える市の議員有志が集まって1996年に活動を開始した。現在の共同代表は、金子豊貴男・相模原市議、田村順玄・岩国市議。日常的な基地監視を主軸に在日米軍の動きを掲載。反基地運動に関わるものだけではなく、ジャーナリスト、研究者、自治体職員等がリアルタイムな掲載記事に注目する。運営するウェブサイトの訪問者450万人を超えた。

非核市民宣言運動・ヨコスカ  (ヒカクシミンセンゲンヨコスカ)  (

横須賀で反基地運動を続ける市民団体。1972年、空母ミッドウエイの横須賀母港に反対するために発足(発足当時は「ヨコスカ市民グループ」)。1976年からスタートした月例デモは2012年8月で440回となる。「よろずピースBAND」の演奏とともに基地の町を歩く。「ヨコスカ平和船団」は16年目。「自衛官─市民ホットライン」など、兵士の人権問題にも取り組んでいる。

上記内容は本書刊行時のものです。