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第十堰日誌 姫野 雅義(著) - 七つ森書館
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第十堰日誌 (ダイジュウゼキニッシ)

社会科学
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発行:七つ森書館
A5判
288ページ
並製
定価 1,500円+税
ISBN
978-4-8228-1142-6   COPY
ISBN 13
9784822811426   COPY
ISBN 10h
4-8228-1142-5   COPY
ISBN 10
4822811425   COPY
出版者記号
8228   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2011年12月
書店発売日
登録日
2011年12月6日
最終更新日
2012年2月17日
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書評掲載情報

2012-05-27 読売新聞
評者: 畠山重篤(カキ養殖業)
2012-02-05 朝日新聞
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紹介

徳島県・吉野川可動堰計画の是非を問う徳島市の住民投票運動リーダー、故・姫野雅義が14年にわたり書き綴った運動の軌跡と川への思いをまとめる。

目次

第1章 川を思う
第2章 市民が動く
第3章 みんなで決めよう
第4章 圧倒的な民意
第5章 緑のダム・未来の川
第6章 若い力
あとがき 「3.11」の今、姫野さんを思う(滋賀県知事 嘉田由紀子)
     市民運動の新しいやり方(作家・カヌーイスト 野田知佑)
姫野雅義と第十堰関連年表/吉野川流域図

前書きなど

市民運動の新しいやり方──作家・カヌーイスト 野田知佑

 姫野雅義に初めて会ったのは、22年前の長良川の川原である。
 1989年、長良川の河口堰反対のカヌーイストミーティングをやった時だ。この河口堰問題は、最初、全国紙の地方版にしか載らなかったが、次第に国内の耳目を集め、全国版に載るようになり、多くの人びとが横暴極まる建設省のダム政策に反対の声を上げた。
 長良川には、徳島から二人の人間が参加していた。一人は細河内ダム問題に悩む木頭村の藤田恵村長で、もう一人が姫野だ。姫野は当時ぼくが住んでいた鹿児島に何回かきて、今度、長良川の河口堰よりも大きなダムが吉野川の第十堰に作られる、といった。
 その後、吉野川の上流の村で徳島県内の大学の教授だという人物に会った。
「吉野川にも河口堰を作るそうですね」
というと、その御用学者は大きな声で叱責するように答えた。
 10分も資料を読めば、改築どころではなく、第十堰を取り壊して別の場所に新しくダムを造る計画であることが分かる。それまでぼくは川辺川ダムに始まって長良川河口堰と、十数年に渡って建設省とつきあってきたが、彼らの虚言癖は相変わらずであった。ぬけぬけとすぐばれる嘘をいうのだ。彼らはありとあらゆる嘘をつく。そして権力を乱用して、反対する人間を弾圧する。……

著者プロフィール

姫野 雅義  (ヒメノ マサヨシ)  (

1947年吉野川第十堰のある、徳島県旧藍畑村(現石井町)で生まれる。司法書士。趣味は魚釣り。吉野川シンポジウム実行委員会代表。第十堰住民投票の会代表。NPO法人吉野川みんなの会代表。京都精華大学非常勤講師。共著に『環境と市民ガバナンス』『緑のダム』『川辺の民主主義』など。1993年から吉野川可動堰問題に取り組む。2000年徳島市にて住民投票を実現。2001年「川の学校」設立。2010年10月海部川にて不慮の事故でなくなる。享年63年。

上記内容は本書刊行時のものです。