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芸能の秘蹟
- 初版年月日
- 2010年5月
- 書店発売日
- 2010年5月1日
- 登録日
- 2010年4月30日
- 最終更新日
- 2010年6月17日
書評掲載情報
| 2010-07-04 | 東京新聞/中日新聞 |
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紹介
「俺は楽しんだのだ、町に出て芸能にぶつかる生活を」と言う著者が、山下洋輔&セシル・テイラーのジャズ一騎打ちから、渚ようこ、落語・毒落語快楽亭ブラック、テルミン・巻上公一、演歌、江戸物、音曲、フラメンコまで、独自の視点で疾走するように書いた芸能評論決定版。
目次
chap.1 ジャズが戦闘的だったころ
1 セシル・テイラーVS山下洋輔、一騎打ち
2 柴田浩一のエリントン
3 パーカー者の旅路
4 板橋オーケストラと巨大墨絵の即興
5 モラスキー教授がセクシーだなんて
6 サイン会と午後のジョニー・ホッジス
7 論争の音
8 あにはからんや、油井正一
9 ジャズ女
10 あなたと夜と音楽と
11 菊地成孔というジャズ者
12 エレボイT350トゥイーターと銀杏の匂い
13 東京キネマ倶楽部の夜、菊地成孔6(セクステット)
14 郷間和緒の死
15 バイキングの距離
16 「モカンボ」の録音者岩味潔氏のMJ登場
chap.2 寄席に脈打つ市井の美学
1 宮之助の新内 次郎吉ざんげ
2 ショーロ落語「三年目」初演
3 長屋の花見
4 上野鈴本、寄席の音
5 浪曲「悲願千人斬の女」
6 二代目快楽亭ブラック
7 炬燵と落語とオーディオと
8 春駒という踊り、芸能の伏流
9 浪曲「天保水滸伝」
10 横浜市市職員素人寄席、整理番号21の大儲け
11 ジャズ落語の誕生「反対俥」
12 新内「不心底闇鮑(ぶしんていみやのあわび)」
chap.3 カンテ・フラメンコの旅路
1 ジェロの艶歌
2 フランク永井を悼む
3 アングラ芝居の音
4 ヨコハマメリーの使ったカップ
5 ヒカシュー・巻上公一の超歌唱
6 吉本大輔、蜘蛛の糸を踊る
7 渚ようこと歌謡曲の復活
8 夜の三銃士、大和屋竺の巻
9 藩広源をご存じか
10 地下鉄とブリキ男
11 叶家のおとこ気
12 野毛山節シンポジウム
13 日野美歌がヨコハマを歌う
14 旅芸人の自由、松井誠が輝く
15 小島章司、フラメンコ「越境者」
16 カンテ・フラメンコの秘蹟
前書きなど
巻頭辞
この本の基準はエゴイスティックなものであって、それは筆者の審美眼だ。なにを論じるかがもっぱら筆者の自由にまかされ、新聞文化欄の基準やら、芸能界が日々売りに出す話題を考えない。
とりあげさせてもらった人々の実力と芸術的精気は、ごらんのとおり、老若を問わず、芸のジャンルを問わず、すばらしい。われわれの市井の芸術の優秀さに誇りを感じる。
一本一本が真剣勝負だった。演者の肉声を評者の肉体を濾過して聴きとり、彼の表現に自分の文章を競わせるためには場のなかに入りこまねばやれず、劇場にたどりつくまでの町の雰囲気になじまなければだめだった。あ、ごめん、言うことが理屈っぽくなったが、俺は楽しんだのだ、町に出て芸能にぶつかる生活を。
平岡正明
上記内容は本書刊行時のものです。
