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原発事故隠しの本質 反原発運動全国連絡会(編) - 七つ森書館
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原発事故隠しの本質

発行:七つ森書館
A5判
88ページ
並製
定価 800円+税
ISBN
978-4-8228-0260-8
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2002年11月
書店発売日
登録日
2011年4月6日
最終更新日
2011年4月6日
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紹介

ひび割れた原子力機器を使って原発を動かし、トラブルを隠してきた電力会社。早くも幕引きを図る国──。
問題の本質に迫り、未来のために、いま何をすべきかを考える。

目次

はじめに

原子力安全・保安院の調査の主な経過

原発事故隠しへの視点

  今度こそ原子力政策の転換を    …原発反対刈羽村を守る会 武本和幸

  安全規制緩和の欠陥評価制度では、原子炉高齢化時代が危ない
             …原子力発電に反対する福井県民会議 小木曽美和子

  国や電力に、原発の安全管理をゆだねられない
                 …能登原発差止め訴訟原告団 多名賀哲也

  虚偽報告・トラブル隠しが意味するもの    …きのこの会 中川 徹

  国・東電などの事故隠し究明実行委員会の活動で原子力政策の転換を
                   …原水爆禁止日本国民会議 福山真劫

  東京電力による炉心隔壁(シュラウド)のひび割れ隠ぺい状況

  東京電力のシュラウド以外のウソ

  不正の見つかった原発機器

  東京電力以外でも次々と発覚した隠ぺい

  加圧水型原発でも疑惑の交換工事

  誰も安全に責任をもっていない…上澤千尋さん(原子力資料情報室)に聞く

  繰り返されてきた事故隠し――『はんげんぱつ新聞』の記事から
    関電、違法工事をひた隠し
    「原発事故は隠せるだけ隠せ」
    能登原発にJIS不適合鉄筋
    もんじゅ機能試験でお粗末ミス露呈
    東海事業所でプルトニウムに不明量
    原発の溶接焼鈍データ改竄
    データ捏造&改竄またも!!
    MOX燃料製造データ偽造

自治体議会決議・自治体の申し入れ書等

  原子力発電所の安全管理体制に関する緊急要請書
         新潟県知事 平山征夫(経済産業大臣 平沼赳夫あて)
                    (東京電力社長 南直哉あて)

  原子力発電所における自主点検作業記録に係る不正等の事実に対する
  申し入れ
   柏崎市長 西川正純/刈羽村長 品田宏夫
                   (経済産業大臣 平沼赳夫あて)
                    (東京電力社長 南直哉あて)

  東京電力(株)の原発点検記録虚偽記載・隠ぺいに関する決議
                         …新潟県刈羽村議会

  プルサーマル計画の中止を求める決議         …柏崎市議会

  東京電力株式会社の原子力発電所に関する
       徹底した調査の実施と安全性確保を求める決める。

                            …福島県議会

  原子力発電所における信頼回復と安全確保に関する意見書
                     …福島県議会議長 植田英一

  原子力発電所における事業者の自主点検作業記録に係る不正等に
  関する要望書             …原子力発電関係団体協議会

  福島県エネルギー政策検討会「中間取りまとめ」(平成14年9月)の
  関連部分

  「原子力発電所における自主点検作業記録に係る不正問題」について

  原子力政策の決定プロセスについて(抜粋)

  核燃料サイクルの推進について       …原子力委員会メッセージ

  保安院、東電の刑事告発、行政処分を行わず
    原子力発電所における自主点検作業記録の不正等の問題について
         経済産業大臣 平沼赳夫(東京電力社長 南直哉あて)

  原子力安全・保安院中間報告
    原子力発電所における自主点検作業記録の不正等の
    問題についての中間報告

  中国電力の点検元請け企業リスト

  定期検査と自主点検

前書きなど

はじめに

 ひび割れたままの機器や配管を使って原発を動かし、そのことを隠してきた電力会社。損傷隠しが発覚しても運転継続を認めたばかりか、基準を緩和して早くも幕引きを図ろうとする国。原子力ムラの安全軽視の体質は白日の下にさらされ、「信頼を裏切られた」自治体はプルサーマル事前了解を撤回した。
 脱原発の未来のために、私達は今何をしなければならないのか? 
 真っ先に、損傷を隠してきた問題のある原発を即時停止させ総点検を行わせることがあげられる。不正に基づいたデータでは安全は保証されず、ましてや安心することなどできない。また、他に損傷隠しがなかったかも含めて徹底して真相を究明し、損傷隠しを行ってきた電力会社の責任を追及する必要がある。
 第二に、損傷隠しを見逃し、あるいは加担してきた国の責任を追及することが必要だ。東電の不正の内部告発を受けてからなぜ二年もかかったか。なぜ法違反を告発すらできないのか。自治体の国への怒りは本書に収録した資料が物語ってくれる。青森県知事ですら、原子力安全・保安院を原発推進の経済産業省から分離独立させるよう要求し、国が対応しないなら使用済み核燃料の受け入れを拒否すると脅している。
 第三に、早くも進められている幕引きと規制基準緩和を許さないことも当面の重要な課題である。
 そして、最後にプルサーマル事前了解の撤回でますます破綻が明確になった核燃料サイクル政策の転換を求め、六ケ所再処理工場の試験や運転開始の中止につなげていくことが求められている。
 これらの課題のためには、原発事故隠しの本質に迫り、原子力政策に関する広範な議論が行われることが必要だ。そのための問題提起として本書が活用されることを期待する。

編集委員 末田一秀

上記内容は本書刊行時のものです。