書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
健康論
大学生のためのヘルスプロモーション
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年3月25日
- 書店発売日
- 2023年3月25日
- 登録日
- 2022年8月10日
- 最終更新日
- 2023年3月16日
紹介
パンデミックは私たちの暮らしを激変させた。
デジタル革新がますます加速する新たな社会構造の中で、私たちが健やかに生きていくために。身体の健康のみならず精神的・社会的なWell-beingの視点から、新たな生命観、健康に対する考え方を提示する。
既刊『大学生のための「健康」論』の構成・内容を全面的に刷新した新版。
目次
第1章 健康を考える
健康とは
ヘルスプロモーション
人口・疾病構造の変化
社会福祉・社会保障 種々の制度
ヘルスリテラシーとナッジ
第2章 疾病と予防
感染症
NCD(非感染性疾患)
環境要因・事故による健康への影響と危機管理
第3章 メンタルヘルス
青年期の心理
青年期の自殺
自殺予防
関連する精神疾患
マインドフルネスと「幸福」
第4章 体力
体力とはなにか
体力診断
青少年の体力
加齢と体力
第5章 健康づくりの身体活動プログラム
身体活動プログラムの考え方
運動の実際
運動プログラムの現実と課題
第6章 身体運動と健康
運動スキルの学習
基礎的な身体運動の成り立ちと特徴
身体運動とウェルネス
第7章 エイジングと健康
エイジングと健康
エイジングと身体の機能低下
エイジングと身体活動
第8章 健康と運動の文化
身体運動と文化
運動・スポーツの文化と思想
現代のスポーツ・身体運動
第9章 食と健康
日本人の食生活推移
各栄養素の役割
食に関する日本の政策
エネルギー産生栄養素(P:F:C)バランスと健康
食塩摂取と健康
飲酒と健康
前書きなど
はじめに
我が国,そして世界がめざすべき未来社会の姿としてSociety 5.0がある。これはIoT(Internet of Things)により様々な知識や情報を共有し,人工知能(AI)により新たな価値を生みだすことで複雑な課題を解決できるという社会を意味している。狩猟社会(Society 1.0),農耕社会(Society 2.0),工業社会(Society 3.0),情報社会(Society 4.0)に続く,新たな社会という意味で,日本政府の第5期科学技術基本計画(2016年)において初めて提唱された。実際,AIやIoTなどの革新的なデジタル技術が進展し,社会のあり方が大きく変わろうとしている。さらに新型コロナウイルス感染症の流行は,社会におけるデジタルトランスフォーメーション(デジタル革新)の波を加速させる結果となっている。そして,感染抑制の手段として,ステイホームやテレワーク化という国民の行動やコミュニケーションの変容をもたらすことを現実化させた。同時に,身体の移動と他者との直接的な集まりが失われた空間での生活は,生命観や健康に対する考え方を見直す機会となった。
一時的な幸せの感情を意味する「Happiness」ではなく,身体的・精神的・社会的に良好な状態を意味する「Well-being」という概念がある。ユニセフによる国際調査(2020年)によれば,我が国の子どもから若者(5から19歳)については、「身体的健康(死亡率,肥満の割合)」では 38 か国中1位であった。その一方,「精神的幸福度(生活満足度など)」では 37 位となっている。社会的な面においても「人間関係の構築を示す社会的スキル:すぐに友達ができると答えた割合」が 40 か国中 39 位となっている。 精神的・社会的側面において我が国の若者の Well-being の特徴を示す結果となっている。
本書は,前書である『大学生のための「健康」論』(2016年初版)の構成を引き継いでいるが,近年の大きな社会構造の変化を受けて全面的に内容を刷新し,書名も改めて新版とした。とくに,新型コロナウイルス感染症をはじめとする社会変化に十分に応えた構成となるように努めた。このような社会背景において大学生活を送る学生に対して,本書が,自らのWell-beingについて問いかけの場となることを期待している。
追記
『大学生のための「健康」論』を全面的に刷新した新版です
- 旧版ISBN
-
9784810521320
上記内容は本書刊行時のものです。