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出版者情報
中国の産業スパイ網 世界の先進技術や軍事技術はこうして漁られている
- 書店発売日
- 2015年9月17日
- 登録日
- 2015年9月18日
- 最終更新日
- 2015年9月24日
書評掲載情報
2015-12-13 | 日本経済新聞 |
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紹介
米国に伍する大国となった中国がもたらす「脅威」とは。著者は「諸外国が完成させた高度な技術を掴み取り、その技術を使って製品をつくる能力。しかもその技術の所有者にカネを払わない」ことだという。諸外国が開発した先進の技術を「あらゆる方法を使って入手」して利用する、そのための「国家ぐるみの壮大なシステム」が存在し、いまも稼働してつづけているというのだ。対象はアメリカだけではなく、危機意識の薄い隣国・日本もまさに標的だという。詳細な情報分析からその恐るべき実態を明らかにして衝撃のレポート!
目次
【本書「序文」より】
……問題にしているのは、中国の「自分たちが必要とする外国の技術を選び出して特定し、考えられるあらゆる方法を使ってそれを入手し、それを兵器や競争力のある製品に変えるための、入念に作り上げられた国ぐるみのシステム」のことだ。…このシステムは一三億の人口を持つ国にふさわしく巨大なもので、中国の科学技術事業そのものよりはるかに大きな規模で運営されている。そのことについては秘密などほとんどない。この大計画は、中国政府の政策として公文書に詳細に記されているし、中国ではメディアも取り上げており…情報機関による産業スパイも行なわれてはいるが、規模はそれほど大きくない。 中国の台頭については至るところで語られているが、不思議なことに、その台頭と、中国が外国の技術や才能を盗用していることとの関係についてはほとんど研究が行なわれていない。
目次
■昔から西洋の技術に依存してきた中国
■オープンソース情報収集にかかわる中国の国家機関
■海外の人材をリクルートする国家組織
■中国科学技術部による情報収集活動
■NGOだと主張する技術移転組織
■アメリカから中国に通じる複数のルート
■中国人留学生の学生協会と北京政府の関係
■海外在住中国人専門家を利用する政策を決定(一九九六年)
■海外在住中国人学者を使う大作戦を開始(二〇〇六年)
■「サイエンスタウン」と帰国学者パーク、帰国学者創業園の拡大と役割
■中国の情報機関は産業スパイにどの程度かかわっているのか
■「秘密を盗むのではなく、うまく誘導してしゃべらせる」は事実か
■中国が情報提供者にするのは中国系の人間だけか
■「中国は通常のスパイの手口を使わない」は事実か
■「中国は善意の人からのみ情報を集める」は正しいか
■中国のサイバースパイは国力を誇示する手段
上記内容は本書刊行時のものです。