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闇のファンタジー 一柳 廣孝(編著) - 青弓社
.
ナイトメア叢書 7

闇のファンタジー

発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ18mm
重さ 350g
224ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7872-9195-0
Cコード
C0395
一般 全集・双書 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年8月
書店発売日
登録日
2010年8月17日
最終更新日
2018年12月3日
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紹介

岩井志麻子のインタビューを筆頭に、宮沢賢治や山田風太郎の文学作品から諸星大二郎のマンガ、『キノの旅』『うみねこのなく頃に』などのラノベまでを射程に収めて、光と闇の二項対立に収まらないファンタジーの漆黒を凝視し、闇の物語の現在をあぶり出す。

目次

「闇」への想像力をかきたてるために――「ナイトメア叢書」刊行にあたって 一柳廣孝

はじめに 一柳廣孝

第1章 光と闇の狭間で――岩井志麻子インタビュー 聞き手:一柳廣孝/吉田司雄
 1 ファンタジーの対極にせり上がるオカヤマ
 2 「私の岡山」「私の明治」
 3 境界を壊すというモチーフ
 4 新しい毒婦を描く
 5 「私がダークファンタジーかも」

第2章 光と闇の物語
 闇はすぐそこにある――諸星大二郎をめぐって 表 智之
  1 オカルト・ブームと『妖怪ハンター』
  2 名指しえぬ不定形のモノたち
  3 『暗黒神話』と類比のスペクタクル
  4 神話語りと人々の紐帯
  5 融解する光と闇
 継承と解放、そして残された課題――一九八〇年代以降児童文学の長篇ファンタジーに見る「闇」 佐藤宗子
  1 「現代児童文学」の出発とファンタジー
  2 交差する三つの「闇」
  3 思いのこめられた「闇」
  4 九〇年代以降の状況のなかで
 「語り」の問題性とその向こう側にあるもの――天沢退二郎における二元論の問題 井上乃武
  1 二元論の破綻とテクスト内ファンタジーの自立――『光車よ、まわれ!』
  2 物語群の解体と「世界」の改変――『オレンジ党』シリーズ
  3 外的な存在としての「語り」の問題性――「闇の神話」試論


第3章 近代文学と闇のファンタジー
 呪術的世界に生きた「毒もみのすきな署長さん」に関する考察――毒もみを中心とした宮沢賢治作品における罪のあり方をめぐって 大島丈志
  1 署長さんの特異性をめぐって
  2 毒もみ・発破という罪の扱われ方
  3 呪いのすきな署長さん
  4 みんなはすっかり感服しました
 『犬神博士』とその一族――フィクションにおける「犬神」像 今井秀和
  1 変貌する「犬神」像
  2 実際の犬神信仰と、フィクションでの犬神
  3 『犬神博士』と『犬神家の一族』
  4 大神と犬神――『犬神博士』の挿絵を読む
  5 新聞小説『犬神博士』
  6 「ドグラマグラ使い」と「犬神使い」
 風太郎文学における闇の論理――愛の亡霊、背徳の聖者たち 谷口 基
  1 幽霊は時代に抗う――『幻燈辻馬車』
  2 宗教的奇蹟か、「ゆうれい」か――『明治十手架』
  3 「闇」のキリスト、監獄のイエス――『地の果ての獄』


第4章 ファンタジーの変容
 ダークな感情が切り開く世界――桐野夏生『ダーク』論 吉岡 亮
  1 変容と属性の消去
  2 ネガティヴな感情の応酬とその外部
 『キノの旅』と『ブギーポップは笑わない』 小松史生子
  1 ここではない、どこかへ
  2 正義と道徳
 グロテスクな魔女の幻想――『うみねこのなく頃に』 大橋崇行
  1 『うみねこのなく頃に』
  2 「ゲーム」としての「ミステリー」
  3 ライトノベルらしさの生成
  4 殺人の描写
  5 ミステリーにおける殺人の位置
  6 グロテスクな魔女の幻想

[連載]
真夜中のセクシュアリティ(第6回)
 闇の時代と〈少女〉の任務 久米依子
  1 ダークな世界の女性たち
  2 戦う少女の国
  3 欲望のための表象
  4 回避と依存
書棚の隅に何かいる(第4回)
 「全国精神療法家大番附」――霊術家たちの最後の輝き 一柳廣孝
オカルト・アカデミックス(第3回)
 鳥居みゆきの黒い笑いとネット文化――「地上」と「地下」の間で 伊藤龍平
  1 「堕天使」から「マサコ」まで
  2 妄想夢芝居
  3 ネット的有名人の横顔
  4 表舞台の地下芸人

ブックガイド 諸岡卓真/成田大典/井上貴翔/横濱雄二/川崎公平

著者プロフィール

一柳 廣孝  (イチヤナギ ヒロタカ)  (編著

1959年、和歌山県生まれ。横浜国立大学教員。専攻は日本近代文学、日本近代文化史。著書に『〈こっくりさん〉と〈千里眼〉』(講談社)、『催眠術の日本近代』、編著に『オカルトの帝国』『「学校の怪談」はささやく』『心霊写真は語る』(いずれも青弓社)など。

吉田 司雄  (ヨシダ モリオ)  (編著

1957年、東京都生まれ。工学院大学教員。専攻は日本近代文学、文化研究。編著に『探偵小説と日本近代』『オカルトの惑星』、共編著に『機械=身体のポリティーク』『映画の恐怖』(いずれも青弓社)、『ディスクールの帝国』(新曜社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。