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お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ!
肺がんで死にかけている団塊元東大全共闘頑固親父を団塊ジュニア・ハゲタカファンド勤務の息子がとことん聞き倒す!
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2010年8月
- 書店発売日
- 2010年8月12日
- 登録日
- 2010年7月23日
- 最終更新日
- 2024年7月2日
書評掲載情報
2011-02-01 | みすず 2011年1・2月合併号 |
2010-12-18 |
図書新聞
1月1日号 評者: 樋口大二 |
2010-11-20 |
図書新聞
11月27日号 評者: 伊達政保 |
2010-10-25 | 週刊朝日 11月5日号 |
2010-10-22 | 週刊ポスト 10月29日号 |
2010-10-09 | 出版ニュース 10月中旬号 |
2010-08-24 | 東京新聞/中日新聞 夕刊 |
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紹介
「おやじ死ぬんだろう、だったら、その前にしゃべっておけ」(息子)
末期の肺がんであることが発覚した親父に、息子がとことんインタビュー。
1960年代後半、元東大全共闘・駒場共闘会議のリーダーであった親父が息子に語る、
全共闘という時代。
目次
第一章
とにかく死ぬ前にしゃべっとけ
親父、裁判に10年以上費やす
親父、佐世保エンプラ事件で逮捕・起訴される
親父、『南回帰線』と苦闘する
当時の大人もわかっていた、ベトナム戦争はアメリカに勝ち目がない
アジア人、ベトナム、冷戦、パワーバランス
ベトナム戦争とイラク、アフガン戦争の共通点
親父の両親、脱走米兵を匿う
親父、米軍病院に突入す
息子、三派全学連理解に困惑す
親父、内ゲバ最初期にテロられる
想定外だった内ゲバという暴力
第二章
抜け出したかった故郷の町
大学入学直後、日韓条約反対運動に参加する
ある野心とその敗退
1親等か2親等かの選択
フィクサー登場
帰化問題の解決
青年はアイデンティティを問う
息子、結局は俺は俺だとアメリカで発見
出社初日、ジーンズ出勤した男の運命
息子の受けたエチオピアン・ショック
第三章
息子、世界規模での軍事費削減を力説
ナチドイツ打倒の主力はソ連軍
親父、冷戦期の核戦略史を語る
日本だけが核攻撃を受けた単純な理由
日本の防衛予算はムダ多すぎ
アメリカは大成功した軍事国家
凡庸が支配した国、ソ連
ソ連システムの自壊
親父の大風呂敷、1789年、1917年、1989年
理性と欲望の戦い、そして欲望の勝利
親父がアングロサクソンを高く評価する理由
良心的兵役拒否を認めたアングロサクソンの強さ
大英帝国、海軍による世界支配
日露戦争の本質は英国のアウトソーシング
1960年代後半は、1917年と1989年の交差点
ノンセクトでLⅢ闘争委員会を組織
バリケードの中でマージャンを
親父、大学を中退、ヒッピー村へ
極「左」トロツキストと極左暴力学生
現場か管理者か、それが問題だ
第四章
青年がコミュニズムに向かった時代があった
コミュニズムの残照、1960年代
全共闘の仮想敵は統治のシステム
異議を受け付けない権力は腐敗する
1968年3月、赤坂警察署の夜は更けゆく
若き警察官と若き親父の問答
階層差を映し出す、全共闘、機動隊、民青
強大な敵を前に権力を争う、それが政治
スーパーキャピタリズムは新しい中世か?
誰がセーフティネットを張るのか
第五章
親父、全共闘の国際的背景を語る
ドント・トラスト・オーバー・サーティ
ガキの運動としての全共闘
バリケードのなかで読んだハイデガーと般若心経
カトリックのカテキズムの厳密さ
あまりにもチープだった統一教会の合宿
振り込め詐欺は世代間の所得移転か?
家庭崩壊かつ遵法精神のない被害者
脳死のフリをしていると脳死する
事あれかし主義
親父に似てきて俺はやばい
あとがき
版元から一言
「親父とサシで話したこと、ある?」
本書のポイントは、親父と息子の対談というスタイルで、1960年代、全共闘とは何だったのか、ということが語られている点です。
1975年生まれ、ハゲタカファンド勤務の息子に、当時の状況を、克明に伝えようとする親父。
息子は全共闘に対する予備知識は一切ないので、具体的にわかりやすくあの時代の熱気、魅力が語られています。
ちなみに、親父こと加納明弘氏は、僕の父と同年齢です。
「そうか、親父はこんな時代を生きてきたのか」と、自分の父の60年代後半に少し興味を持ちました。一度じっくり聞いておかないと。
[担当編集・高橋大輔]
追記
本書は、ウェブサイト「Eastedge1946」で公開されている同名の原稿を元に、再構成、加筆修正を施し書籍化したものです。
上記内容は本書刊行時のものです。