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いま,民主主義とは 板倉聖宣(著) - 仮説社
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板倉聖宣セレクション 1

いま,民主主義とは

発行:仮説社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ8mm
重さ 280g
224ページ
並製
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-7735-0242-8
Cコード
C0330
一般 全集・双書 社会科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年8月
書店発売日
登録日
2013年7月26日
最終更新日
2013年8月9日
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紹介

民主主義が人を奴隷状態にすることは珍しくない。戦争は一部の好戦的な人々の力だけで起こすことはできない。自然と社会の問題に積極的に問いかける理系の目。時代の変わり目を力強くたのしく生きるための知恵と勇気の源がここにある。

目次

「板倉聖宣セレクション」の発刊について
編者のまえがき

第1部 正義と民主主義の素晴らしさとおそろしさ
最後の奴隷制としての多数決原理
正義と民主主義の問題としての「いじめ」
〈正義〉と〈善意〉を考えなおすために…禁酒法/禁煙法の歴史から
間接民主主義を見直す…直接民主主義の恐ろしさと,〈提案権〉〈決定権〉
「正義の政治」にどう対処するか…「テロと戦争の時代の始まり」に

第2部 新しい時代の理想と民主主義のありかた
オリーブ油と本と民主政治…古代ギリシアの文明の起源
理想主義の再発見
今後の理想をどこに求めるか…不思議な言葉「資本主義」のなぞ
浮動票の思想1…予想変更と意見の変更について

第3部 自分の頭で考えられる人間を
軍人たちの戦争と平和…「歴史から学ぶ」とはどういうことか
戦争は正義の衝突…中東戦争から学ぶ「ケンカ両正義」の原則
デマ宣伝を見破るには…科学的な考え方とは何か
科学とヒューマニズム…私の教育原理
未来を切り開く力
〈心の持ちよう〉と現実

あとがき
自己紹介の試み

前書きなど

 私は1963年の8月に「仮説実験授業」を提唱しました。それは私が満33歳のときのことで,今年2013年は,それから50年目の年になります。さいわい多くの方がたの支援によって,「仮説実験授業の研究はとても多くの成果を挙げた」と自負することができました。しかし世の中には,私たちの研究成果をまだまったく知らないでいる人々がたくさんいます。そこでこの機会に,私がこれまで書いてきた文章をまとめることを考え始めました。
 こういうとき普通は,「選集」とか「著作集」というものを作ることになります。しかし私は,これまで世に見られたような〈著作集〉を作ることに疑問を持ってきました。ごく特別の場合のほか
は,〈著作集〉などという分厚い本を作っても,ほとんど利用されないと思ったからです。私はこれまでの研究生活の中で,《ガリレオ全集》とか《フランクリン全集》などを手許に置き,自分の研究に大いに利用してきました。そこで,そういう「著作集/全集」類似の本を編集発行してもらえれば,大いに役立つことがあり得るとは思います。しかし,万が一そういう本が編集発行されるとしても,それは百年単位の未来のことに違いないのです。
 そんな未来のことは別にして,私は前まえから「これまで私の書いてきた文章のいくつかは,今の若い人々にも読んで欲しい」と思ってきました。そして,「そのような文章は,できるだけ厳選して,読みやすい小冊子にしたい」と考えてきました。さいわい私の周囲には,私自身以上に〈私の書いてきた文章〉のことをとてもよく知っている人々が何人もいます。そこで仮説実験授業の提唱50周年を期して,仮説社の竹内三郎さんにお願いして,私の書いてきた文章についてよくご存じの方々に,私の文章のうち,「今後とも少なからぬ人々に読んで欲しいと思われるもの」を厳選していただくようお願いしてきました。そして今回それを,「板倉聖宣セレクション」と題して,世に出していただくことにしました。
 すでに世の中に発表した文章は,それを書いた人の責任を無視できないとはいえ,筆者個人のものというよりも,社会のものになります。そこで,多少なりとも世の中に迎え入れられた文章を選ぶのは,その文章を歓迎してくれた人々だと言えるので,こんな選集の出し方があってもいいと思うのです。この「セレクション」は取り敢えず,分野別に5冊ほど出る予定です。比較的小冊子にしますので,周囲の人々にもお勧めしていただけたら嬉しく思います。

版元から一言

「民主主義」が人を奴隷状態におとしいれることは珍しくない。戦争は,一部の好戦的な人々の力だけで起こすことはできない。自然と社会の問題に積極的に問いかける理系の目。「時代の変わり目」を力強くたのしく生きるための知恵と勇気の源がここにある。

著者プロフィール

板倉聖宣  (イタクラキヨノブ)  (

1930年 東京下谷(現・台東区東上野)に生まれる。10人兄弟の7番目(四男)。家は医療器械製造業を営む。小学生のころ,「小学生全集」の『算術の話』と『児童物理化学物語』を読み,感動する。以後,子ども向きの科学読み物に愛着を持つ。
1951年 学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊し,科学史を通じて科学の方法論を研究。科学と常識と迷信等について研究を発表する。(『科学と方法』に収録)
1958年 物理学の歴史の研究によって理学博士となる。(『科学の形成と論理』に収録)
1959年 国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。
1963年 仮説実験授業を提唱。以来,科学教育に関する研究を多数発表。教育の改革に取り組む。また,『発明発見物語全集』『少年少女科学名著全集』(いずれも国土社)を執筆・編集し,科学読み物の研究を続ける。
1973年 教育雑誌『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。
1983年 教育雑誌『たのしい授業』(仮説社)を創刊。編集代表。
1995年 国立教育研究所を定年退職。私立板倉研究室を設立。
2013年 日本科学史学会会長に就任。

上記内容は本書刊行時のものです。