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磁石(および電気)論 ウィリアム=ギルバート(著) - 仮説社
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磁石(および電気)論
原書: De Magnete,magneticisque Corporibus, et de magno Magnete Tellure

発行:仮説社
A5判
152ページ
並製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-7735-0207-7
Cコード
C3042
専門 単行本 物理学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2008年6月
書店発売日
登録日
2015年8月22日
最終更新日
2015年8月22日
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目次

原題「慈石,磁性体,巨大な慈石:地球について――多くの議論と実験とによって証明された新しい生理学」

磁気の哲学に関心をもつ誠実な読者の方々へ/
慈石について古代人と近世人の書いたこと――言及だけのものも含む。そのさまざまな意見とむなしさ/
慈石は,その自然の能力のきわだっている部分,すなわちその性質の顕著な極を有する/
慈石は,他の慈石と自然な位置関係にあるときにはそれを引っぱるが,逆の位置関係にあるときにはそれをしりぞけ,自然の位置にもどす。
磁気的な接合について。
それに先立ってまずコハクの吸引,すなわち,より正確にいえばコハクに物体がすいつくことについて/
(その力を増すために)慈石の極の上に武装させる鉄の兜とその効果について 他/

訳者による解説――ウィリアム・ギルバートの生涯/
『慈石論』について/
ギルバートの物質理論・引力説のまちがいとその妥当性/

『慈石論』の全目次と図版のすべて 他

前書きなど

●科学の精神に魅きつけられている人たち,押しつけられた科学を嫌い自ら考えたしかめることの好きな人たち――そういう人たちに読んでほしいと思ってこの本を訳しました。……磁石や電気についての学問がいかにしてはじまったか,どんなにたくましい合理的な精神のもとに築かれはじめたか,しばらく考えてみてください。……石のじしゃく(=慈石)を中心にした磁石学の研究は,このギルバートの本におどろくほどくわしく展開されているのです。……近代科学の知識を全くもたない人間でも,磁石を中心にどれほどいろいろなことを実験し考察しうるか,ということを味わってくださればうれしく思います。〔訳者はしがきより〕

版元から一言

この本には,正直なところ,意味がよくわからない話がでてきます。
それにもかかわらず,
「科学と教育に関心のある人たちにはぜひ持っていてほしい」
との思いが押さえきれず,新版をだすことにしたのです。

まず,訳者による「解説」を読むだけでも価値があります。
それを読めば,ギルバートさんが好きになるでしょう。
それに,「科学教育」の考え方がすっきりするでしょう。
私は,「物理学の本としてはよくわからないところがあるが,
科学教育の古典としては,すごく価値がある」と確信しています。

たとえば,「静電気」とか「万有引力」という概念がないときに,
その現象をどのように説明するか。
こういうことは,科学の授業をしていると,絶えず問題になっているように思えます。
経験の浅い先生は,
「この子はワケのわからないことを言っている」
などと思ったりしそうですが,
他の子どもたちには,
「なるほど」とか「それでわかった!」などと思われていることがよくあります。

そういう目で見ると,
ギルバートの「よくわからないことを言っているところ」でこそ,
「がんばれ~!」「えらいぞ~!」という気分になるのです。

それにしても,
「武装磁石の威力」「水晶はきれいな水の結晶」「モノが地上に落ちるわけ」
──すばらしい発見と,大胆な仮説に充ち満ちています。

言い忘れましたが,この本は,
「地球は巨大な慈石である」ということを,
初めて徹底的な実験をもとに主張した本(抄訳)です。
「実験できない議論」をしている人々を,口をきわめて批判しています。
訳者の板倉先生は「近代科学の夜明けを宣言した本」と書いていますよ。

こういう本は,「持っているだけでも誇らしく,自信がわいてくる」ので
(不思議でしょうが,本当ですよ!),
まだお持ちでない方は,ぜひ1冊買って,持っておくといいと思います。

著者プロフィール

ウィリアム=ギルバート  (ウィリアム=ギルバート)  (

科学者。1544~1603年。

板倉聖宣  (イタクラキヨノブ)  (抄訳

1930年,東京生まれ。1953年,東京大学教養学部教養学科科学史科学哲学分科卒業。1958年,東京大学大学院数物系研究科博士課程修了。理学博士となる。1959年,国立教育研究所(現国立教育政策研究所)に勤務。1963年,仮説実験授業を提唱。1973年,遠山啓氏らと教育雑誌『ひと』(太郎次郎社)を創刊。1983年,月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。その編集代表となる。1995年,国立教育研究所を定年退職,同研究所名誉所員となる。同年,私立板倉研究室を設立,社会の科学を含む「科学と教育」の研究を続けている。

上記内容は本書刊行時のものです。