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児童養護施設と社会的排除 西田 芳正(編著) - 部落解放・人権研究所
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児童養護施設と社会的排除 家族依存社会の臨界

A5判
縦210mm 横149mm 厚さ13mm
重さ 335g
215ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7592-6741-9
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年3月
書店発売日
登録日
2011年2月21日
最終更新日
2017年8月9日
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紹介

 部落解放・人権研究所編『排除される若者たち―フリーターと不平等の再生産』をまとめる過程で執筆者たちは、「排除状態の典型層」として、また「排除型社会」日本を浮かび上がらせる存在として、さまざまな事情を背景に家族と離れて児童養護施設で育ち、巣立っていく若者に注目するようになる。
 さまざまな形で困難な条件が折り重なる家庭に生まれた彼/彼女らは、施設に移ると、不十分なケアと学校教育のサポート不足、周囲からの偏見に直面する。施設を出た後も続く不利な生活条件のなかで生き抜いてきた当事者たちの経験を、本人の言葉を通して描き出したのが本書である。
 時あたかもタイガーマスク現象を通じて、にわかに児童養護施設が脚光を浴びるようになり、国も、施設生活者や職員の置かれている環境の改善を急ぎたいとの意向を示したが、圧倒的マイノリティとして社会に出ていく施設生活者/経験者たちの生の声は、この社会の多くの人びとにはまだまだ届いていない。家族がさまざまな問題を抱える時代に、社会的養護や家族支援は必要性を増している。家族による子どもの養育を当然のものとし、施設で暮らす子どもたちの生活の場である施設と学校における十分なサポートを用意してこなかった「家族依存社会」は、すでに立ち行かなくなりつつあると著者たちはいう。

目次

 序 章 児童養護施設経験者調査の経緯と本書の概要
      (西田芳正)

 第1部 生育家族と施設生活

  第1章 頼れない家族/桎梏としての家族―生育家族の状況
       (妻木進吾)
  第2章 児童養護施設での生活
       (長瀬正子)

 第2部 学校から職業へ

  第3章 施設の子どもと学校教育
       (西田芳正)
  第4章 高学歴達成を可能にした条件―大学等進学者の語りから
       (長瀬正子)
  第5章 児童養護施設経験者の学校から職業への移行過程と職業生活
       (妻木進吾)

 第3部 差別とアイデンティティ

  第6章 児童養護施設生活者/経験者のアイデンティティ問題
       (内田龍史)
  第7章 児童養護施設生活者/経験者の当事者活動への期待と現実
       (内田龍史)
                       
 終 章 家族依存社会、社会的排除と児童養護施設
      (西田芳正)

著者プロフィール

西田 芳正  (ニシダ ヨシマサ)  (編著

西田芳正(にしだ よしまさ) [序章・第3章・終章担当] 大阪府立大学人間社会学部准教授
 〈主な業績〉
「貧困・生活不安定層における子どもから大人への移行過程とその変容」『犯罪社会学研究』(日本犯罪社会学会)第35号 38-53頁(2010)ほか

妻木 進吾  (ツマキ シンゴ)  (

妻木進吾(つまき しんご) [第1章・第5章担当] 大阪市立大学文学研究科特任講師
 〈主な業績〉
 「本当に不利な立場に置かれた若者たち――フリーターの析出に見られる不平等の世代間再生産」部落解放・人権研究所編『排除される若者たち――フリーターと不平等の再生産』解放出版社(2005)ほか

長瀬 正子  (ナガセ マサコ)  (

長瀬正子(ながせ まさこ) [第2章・第4章担当] 常磐会短期大学講師
 〈主な業績〉
 「児童養護施設における子どもの権利擁護に関する一考察――『子どもの権利ノート』の全国的実態とテキスト分析を中心に」『社会福祉学』(日本社会福祉学会)第46巻第2号 42-51頁(2005)ほか

内田 龍史  (ウチダ リュウシ)  (

内田龍史(うちだ りゅうし) [第6章・第7章担当]
 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター/部落解放・人権研究所研究員
 〈主な業績〉
 白谷秀一・朴相権・内田龍史編著『実践はじめての社会調査――テーマ選びから報告まで』自治体研究社(2009)ほか

上記内容は本書刊行時のものです。