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エッチのまわりにあるもの すぎむら なおみ(著) - 解放出版社
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エッチのまわりにあるもの 保健室の社会学

発行:解放出版社
A5判
縦210mm 横149mm 厚さ16mm
重さ 392g
258ページ
並製
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-7592-6739-6
Cコード
C0037
一般 単行本 教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年3月
書店発売日
登録日
2011年2月2日
最終更新日
2011年3月9日
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紹介

エッチのまわりにあるもの――
セクハラ、DV、援助交際、性感染症にポルノ、さまざまあります。
そんななかで、高校生は、なやみます。

「避妊はしっているけれど、妊娠してみたい。そしたら、それが運命の人だよね!?」「好きになったのは同性だった…それってへん?」「彼氏がずっと一緒にいたがる…。これって、熱烈恋愛? それともDV?」「男の子がレイプされることって、あるのかな。あるよね、先生。私は、どうしてあげられる?」
保健室には、いつもいろんな相談がひしめきあいます。

そんな保健室で生徒たちと一緒にこたえをさがしてきた著者が、みなさんに「自分をすきでいてね」「いろいろあって、いいんだよ」とエールをおくります(やさしく よめる LLページつき)。

目次

まえがき
はじまりは、おたより交換
●第1章 セクシュアルな悩み
おもなないよう/勝負は、5分!?/「おたより交換」の内容紹介/「おたより交換」が必要なわけ/くつがえされる「常識」/ひとり、ひとりとつきあうために/ことばのせつめい
●第2章 コンドームという「教養」
おもなないよう/コンドームはむずかしい!?/きらわれるコンドーム/「ゲリラ(!?)授業」にいってみる/「おどし」ではなく「知識」を/ことばのせつめい

●第3章 「ゲイ・スタディーズ」という視点
おもなないよう/同性愛に偏見はない?/はじまりは世間話/ラブレター/その場しのぎ/問題だらけの「同性愛」概念/「同性愛者」への対応/ケンタ自身の混乱/同性愛をめぐる混乱/ことばのせつめい
●第4章 ニューカマーの「女の子」たち
おもなないよう/ニューカマーがやってきた/女子生徒たちのすがた/K中学の生徒との対比/学校における「同化圧力」/男子生徒の見解/学校文化とジエンダー/女性が働くことの多義性/ことばのせつめい
●第5章 「文化」としてのセクシュアル・ハラスメント
おもなないよう/ある女子生徒へのしつこい「からかい」/つづく「セクハラ」被害/はじめての「セクハラ」の授業/つかのまだった沈静化/「セクハラ」と生活背景/一律ではないジェンダー観を前提に/ことばのせつめい
●第6章 DVと恋愛幻想
おもなないよう/きっかけは虐待のニュース/特殊な子たちではない/対応の現実/「中立」の立場できく、という意味/当事者の「気づき」の重要性/「プチ結婚」としての恋愛/恋愛が「規範」になるとき/ことばのせつめい/授業で考えるDV―「耳をふさぐ」生徒たち
●第7章 レイプからの回復
おもなないよう/レイプ被害の実態/被害の概要/ことなる反応/ふっきったフウカ/「セックス」にたいする「常識」/司法における「経験則」/「性規範」という問題/ことばのせつめい/事例でかんがえるレイプ―摂食障害と性的虐待
●第8章 男の子ゆえの「受難」
おもなないよう/男の子が「まわされた」?/男の子も性被害にあっている/「ホモ」ってどうやってなるの/男性に特有のセクシュアリティの混乱/専門家とよばれる人々の現状/女性は加害者にはならない?/わたしたちになにができるか/ことばのせつめい
●第9章 スクール・セクハラ―学校、養護教諭、当事者、それぞれがまもりたかったもの
おもなないよう/学校がゆるせない/学校はただしい/学校がまもろうとしたもの/被害生徒をまもるとは/それぞれの現実/みぢかにいる者として、はずせないこと/「保護」「過保護」の境界/ことばのせつめい
●第10章 「援助交際」とはなにか
おもなないよう/それって「援助交際」!?/それぞれのこたえ/それぞれの「さみしさ」/なぜ、「援助交際」なのか?/「女子高生」というブランド/教員たちの「援助交際」観/「援助交際」批判は、だれのためにあるのか/それぞれのその後//ことばのせつめい
●読書案内
●あとがき
●謝辞

前書きなど

 みなさん、こんにちは。わたしは、保健室で はたらく 養護教諭(「ほけんのせんせい先生」と よばれることが おおい)です。
 これまで、たくさんの生徒とかかわるなかで、生徒のみんなに たくさんのことを おしえてもらいました。とくに、性のことは…… かんがえさせられることが、おおかったです。
 わたしは、ほけんの先生として、生徒たちと、ジェンダー(「おとこらしさ」「おんならしさ」とおおくのひと人が かんがること)や性について、たくさん はなしあいたいと おもってきました。そして、「みんなOK(だいじょうぶ)だよ」って、つたえたいと おもってきました。
 でも…… みんなと「おたよりこうかん」をしたり、はなしたりしてみたら、「えっ、売春(お金をもらって、性的なサービスをすること)って、いいとか わるいとかで かんがえることじゃ なかったの!?」とか、「人とふれあうってことが、つらいひと人も いたの!?」などなど、かんがえこんでしまうことが たくさんありました。
 わたしが、生徒のみんなに「こうであってほしいな」と おもっていたねがいもまた、「らしさ」「常識(世の中であたりまえだとかんがえられていること)」にしばられていたことが わかったのです。
 それには、どんなやりとりがあったの? では、ぼくたち・わたしたちが、どうなったらいいとおもっているの?
 そのこたえは ぜひ 本文をよんで、みなさんが みつけてください。
 この本は、日本語をよむのがにがてな人にも、そうではない人にも、いっしょによんでもらえるように、この「まえがき」のような LLページ(やさしく よめるページ)をつくっています。
 ひとつひとつの おはなしのまえに、その回のおはなしをまとめた LLページがあります。そのあとに、本文、それから「ふりかえり」のページがあります。「ふりかえり」のページは、本文にでてくる言葉のなかで、みなさんに かんがえてほしいものについて、もういちど、おさらいします。ここもLLページになっています。
 どこから、よんでくださっても、だいじょうぶです。
 よみおわったみなさんが、「ぼくは このままで、だいじょうぶ!」「わたしは、OK!」と自信をもってくださることを、ねがっています。

著者プロフィール

すぎむら なおみ  (スギムラ ナオミ)  (

すぎむらなおみ
1965年うまれ
大阪教育大学教育学部卒業後、高等学校で養護教諭として勤務しています。
それなのに、わたしは「学校」が苦手です。でも、生徒のみんなといっしょにいたくて、学校はやめなかった。
勉強すれば、この苦しさからのがれられるかと…定時制高校在任中には、名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程にもかよっていました。(笑)
「こんな世の中になってほしい」という願いをこめて、養護教諭のなかまたちとつくった本に、すぎむらなおみ+「しーとん」『発達障害チェックシートできました-がっこうの まいにちを ゆらす・ずらす・つくる』(生活書院、2010年)があります。
「だれもが、のびのびできる場所」そんな場所が、世の中にたくさんふえますように。

上記内容は本書刊行時のものです。