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俳句で綴る家庭の医学―診療歳時記
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2010年7月
- 書店発売日
- 2010年7月25日
- 登録日
- 2010年6月14日
- 最終更新日
- 2013年2月28日
前書きなど
はじめに
平成十一年二月号から平成二十年十二月号まで俳誌「山茶花」に連載していた「診療歳時記」が、このたび『俳句で綴る家庭の医学―診療歳時記』として一冊の書としてまとめられることになった。平成十年当時の「山茶花」の編集長であった西上禎子さんから一年間の連載の依頼があり、一年間ならばと引き受けたのだが、そのまま十年にも及ぶ長期連載となってしまった。この書の中でも述べているが、自ら開業の医者となり、毎日地域の人々の診療を繰り返すこと以外に、どういう社会貢献ができるかと自問している時でもあった。そうした時に「診療歳時記」の連載執筆の依頼があったため、病気のことや医療の現場の話を平易な言葉で一般の人に伝えるのも、医学の啓蒙の一端を担うことになるかもしれないと考えて、連載執筆をお受けした次第である。それらを一冊にまとめたらと言う多くの友人の声に、自らの逡巡を振り切って一書をなすことにした。この連載の発端となった文章が同誌の平成十年十月号に「深秋随想」の一つとして掲載されており、その文章も含めて綴緝することにした。
一冊の書としてまとめるにあたって、十年の間に医学は日進月歩しており、一部に現在から見れば陳腐に思われる部分もあった。その部位には注釈を付けたり、新しい知見を記載し直したりしている。また、春、夏、秋、冬の四編に分けて並べ直している。まったくランダムに病気は選ばれているが、索引から病気を引いてもらえれば、ちょっとした家庭医学の書としても利用できるのではないかと思っている。
版元から一言
行列のできる大阪の開業医であり俳人でもある著者が、季節ごとに流行する病気を歳時記的切り口で語ります。118種の病気を挙げ、その病気が発症する季節的根拠とその予防法を平易な文章で綴り、その時節にふさわしい季語を使った著名な俳句とともに文学的に紹介いたします。病気を知識として知るだけでなく、病気との関わり方の処方箋にもなりうる書です。
上記内容は本書刊行時のものです。