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希望 オーストラリアに来た難民と支援者の語り アン=マリー・ジョーデンス(著) - 明石書店
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希望 オーストラリアに来た難民と支援者の語り (キボウオーストラリアニキタナンミントシエンシャノカタリ) 多文化国家の難民受け入れと定住の歴史 (タブンカコッカノナンミンウケイレトテイジュウノレキシ)
原書: Hope, Refugees and their Supporters in Australia since 1947

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発行:明石書店
四六判
384ページ
上製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-7503-4723-3   COPY
ISBN 13
9784750347233   COPY
ISBN 10h
4-7503-4723-X   COPY
ISBN 10
475034723X   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年9月10日
書店発売日
登録日
2018年8月30日
最終更新日
2018年9月25日
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書評掲載情報

2018-11-11 東京新聞/中日新聞  朝刊
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紹介

世界中で懸案となっている難民問題。オーストラリアの戦後史の一部をなしている難民について、戦争、政治・宗教・民族的迫害等の難民当事者の語りとあわせ言語教育、心理的ケア、庇護申請者へのコミュニティサポートなど具体的な支援のあり方を紹介する。

目次

 日本語版に寄せて

 序言(フランク・ブレナン イエズス会神父)

 まえがき(リチャード・トウル)

  略語一覧・凡例


第一部 命がけの希望

序章

第一章 第二次世界大戦――ドイツ、ハンガリー
 ピーター・ウィティング
 ラズロ・マカイ

第二章 政治的迫害――チリ、ベトナム
 エルバ・クルズ=ザヴァラ
 ヴァン・フン

第三章 抑圧に立ち向かう――アフガニスタン、南アフリカ
 マムード・サイカル
 ラメシュ・ゴヴィンド

第四章 宗教的・民族的迫害――イラン・コソボ
 シミン・ファルザン
 ジゼリ・オスマニ

第五章 追われる子どもたち――アフガニスタン、ビルマ
 ムスタファ・ジャワディ
 パ・リ・ル

第六章 民族紛争――スーダン、リベリア
 アテム・ダウ・アテム
 ピーター・デニス


第二部 希望を支える

第七章 一九五〇年~一九九九年――コミュニティによる協力

第八章 教育とケア

第九章 二〇〇一年以降の庇護申請者へのコミュニティ支援

第一〇章 オーストラリア国内外での難民支援

終章


 原著者による謝辞
 出典

 解説――難民とオーストラリア、そして日本(飯笹佐代子)
 訳者あとがき

前書きなど

日本語版に寄せて(アン=マリー・ジョーデンス)

 私が本書を書いたのは、文化が違っていても難民は私たちと同じ人間だということを、読者が理解する助けになりたかったからです。故郷を逃れることを余儀なくされた難民の苦しみを想像するのは容易なことではありません。第二次世界大戦後、オーストラリアはおよそ八〇万人もの難民を受け入れてきました。最初の難民が到着したとき、オーストラリアの人口はおよそ七五〇万で、基本的に白人・イギリス系の国という自覚がありました。
 本書の物語は一九四七年以降の、オーストラリアの難民受け入れと定住政策の大きな変化を振り返っています。当初は、共産主義の国を逃れてきたヨーロッパ系の白人難民のみが白豪主義下で受け入れられました。この白豪主義は、当時社会で認識されていた人種的統一を保つためのものでした。ベトナム戦争に加担したことで、オーストラリアは紛争から逃れた難民を再定住させる国際的取組に従事することになりました。この難民たちによって、私たちはオーストラリアがアジアの一部だと実感することになったのです。一九七〇年代以降は、アジア、アフリカ、南アメリカなどますます多様な国々からの難民がやって来ました。今こん日にち、オーストラリアは七五〇万人もの移民と難民を擁する国です。これらの人びとによって、多文化国家を誇れるようになったのです。

 (…後略…)

著者プロフィール

アン=マリー・ジョーデンス  (アン マリー ジョーデンス)  (

第二次世界大戦後の移民史を専門とする歴史家。キャンベラ在住。
シドニー大学、メルボルン大学で歴史学修士号を取得。1977年から1983年にニューサウスウェールズ大学のキャンベラキャンパスで歴史を教える。1983年から1989年にはオーストラリア戦争記念館の歴史部門でベトナム戦争関連の調査研究に携わる。1989年から1996年にかけてキャンベラの移民・多文化省に所属。著書 Alien to Citizen. Settling Migrants in Australia 1945-75(Allen and Unwin with Australian Archives, 1997)とRedefining Australians. Immigration, Citizenship and National Identity(Hale and Iremonger, 1995)は、1992年から1993年にかけてオーストラリア国立大学でフェローとして行った研究の成果である。その他The Stenhouse Circle. Literary life in mid-nineteenth century Sydney(Melbourne University Press, 1979)をはじめ、市民権、戦争、オーストラリア社会・文化史について多くの論文や記事、著書がある。1999年からオーストラリア国立図書館の依頼でオーラルヒストリーコレクションに収集するため110人にインタビューを行う。本書は、そのうちの26名の聞き語りに基づいている。

加藤 めぐみ  (カトウ メグミ)  (

津田塾大学文学研究科修了(文学修士)。
ニューサウスウェールズ大学人文学部研究科修了(文学博士)。
現在、明星大学人文学部福祉実践学科教授。
専門は英語圏文学、オーストラリア地域研究。
[主な著書]
Narrating the Other: Australian Literary Perceptions of Japan, Monash University Press, 2008
『オーストラリア文学にみる日本人像』東京大学出版会,2013年
『海境を越える人びと――真珠とナマコとアラフラ海』(共著)コモンズ,2016年
『オーストラリア・ニュージーランド文学論集』(共著)彩流社,2017年

上記内容は本書刊行時のものです。