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産業構造の変化と外国人労働者 駒井 洋(監修) - 明石書店
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産業構造の変化と外国人労働者 (サンギョウコウゾウノヘンカトガイコクジンロウドウシャ) 労働現場の実態と歴史的視点 (ロウドウゲンバノジッタイトレキシテキシテン)

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発行:明石書店
A5判
304ページ
並製
価格 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-4685-4   COPY
ISBN 13
9784750346854   COPY
ISBN 10h
4-7503-4685-3   COPY
ISBN 10
4750346853   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年6月
書店発売日
登録日
2018年5月24日
最終更新日
2018年5月31日
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書評掲載情報

2018-09-22 日本経済新聞  朝刊
評者: 福田慎一(東京大学教授)
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紹介

在留外国人が250万人を突破し、多くの外国人労働者が日本社会を支えている。その労働現場で何が起こっているのか、なぜ日本の産業社会は外国人労働者を必要としているのか、そしてその背景にある世界の国際労働力移動についても問う。

目次

 「移民・ディアスポラ研究」7の刊行にあたって[駒井洋]

 はじめに 日本の外国人労働者――働く現場と産業・歴史から考える[津崎克彦]

第1章 現代日本における産業構造の変化と外国人労働者[津崎克彦]


第Ⅰ部 外国人労働者が働く現場

第2章 建設産業構造と外国人労働者――外国人技能実習制度の拡大を事例に[惠羅さとみ]

第3章 介護の専門職化と外国人労働者――日系人から結婚移民、介護福祉士まで[高畑幸]

Column 1 夜のフィリピン女性たちを取り巻く労働環境――興行ビザ規制後のフィリピンパブ嬢たち[中島弘象]

第4章 観光産業における労働力再編――旅館・ホテルの外国人労働者に注目して[山口恵子]

第5章 外食産業とコンビニ業界における外国人労働者――外国人留学生のアルバイトに注目して[志甫啓]

インタビュー・レポート 国境を越えて働く外国人労働者の現場から[鈴木江理子]


第Ⅱ部 外国人労働者と日本の社会構造の変化

第6章 家事労働とジェンダー――再生産労働の外部化と“沈黙”の外国人家事労働者[定松文]

第7章 日本の農業と外国人労働者の現状――家族経営を支える技能実習生の増加[安藤光義]

第8章 自動車産業の労働現場――外国人労働者の増加と「メイド・イン・ジャパン」の限界[伊原亮司]

Column 2 留学生を活かすインターンシップ――不動産業界における戦略的高度人材の獲得[郭潔蓉]


第Ⅲ部 人の移動と産業をめぐる時空間の変容

第9章 日本製の洋服づくりを支える人々――縫製工場における外国人労働者[長田華子]

第10章 日本漁業と「船上のディアスポラ」――“黒塗り”にされる男たち[佐々木貴文]

第11章 人の移動と産業をめぐる歴史的変容[蘭信三・福本拓]


書評 堀口健治編『日本の労働市場開放の現況と課題――農業における外国人技能実習生の重み』[駒井洋]
書評 宮島喬著『現代ヨーロッパと移民問題の原点――1970、80年代、開かれたシティズンシップの生成と試練』[駒井洋]


 編者あとがき[津崎克彦]

前書きなど

「移民・ディアスポラ研究」7の刊行にあたって

 (…前略…)

 シリーズ第7号のタイトルは、「産業構造の変化と外国人労働者│現場の実態と歴史的視点」とすることにした。そもそも1970年代から顕著化した日本への新来移民の到来は外国人労働者としてはじまり、1980年代後半のバブル期には流入が激増した。バブル崩壊後も微増傾向がつづいていたが、2008年のリーマンショックにより一時停滞した。ところが2010年代にはいると外国人労働者はふたたび増加しはじめ、ここ数年はバブル期と同様に「人手不足」さえ喧伝されるようになり、今後一層外国人労働者の導入がはかられることは必至となった。
 このような状況にもかかわらず、近年の外国人労働の実情を包括的に提示する研究書はいまだ現れていない。そのため、われわれはできるだけ各労働現場の実態に密着しながら、それぞれの産業構造の変動に対応して外国人労働にどのような変化がみられ、どのような課題をかかえているかを明らかにすることにした。
 本書の著者が共通して指摘する点をあらかじめ二つほど示すならば、第1に外国人労働者の受け入れ方については、技能実習生の占めるウエイトが各産業分野でますます高まっていることがあげられる。それとともに日本語教育機関をふくむ留学生アルバイトの重要性も無視できない。また、自由に就労できる資格をもつ定住者・永住者の増大がいちじるしい。
 2番目に、第一次産業および第二次産業の停滞傾向と対照的に、第三次産業の重要性が増していることがあげられる。本書では、第一次産業については農業と漁業の労働現場を、第二次産業については建設業、自動車産業、縫製業の労働現場を紹介している。それにたいし第三次産業については、介護、遊興飲食店、旅館・ホテル、外食・コンビニ業界、家事労働、不動産業界が検討されている。

 (…後略…)

著者プロフィール

駒井 洋  (コマイ ヒロシ)  (監修

筑波大学名誉教授。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門は移民社会学。著書に『貪欲に抗する社会の構築:近代合理主義をこえる仏教の叡知』(2010年)、『移民社会学研究:実態分析と政策提言1987~2016』、訳書にロビン・コーエン著『新版グローバル・ディアスポラ』(2012年)、監修書に『叢書 グローバル・ディアスポラ』全6巻(2009~2011年)、『移民・ディアスポラ研究』1~6(2011~2017年、以上 明石書店)などがある。

津崎 克彦  (ツザキ カツヒコ)  (編著

四天王寺大学人文社会学部講師。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門は産業社会学、社会政策論。主な著書・論文に「フィリピン人エンターテイナーの就労はなぜ拡大したのか」五十嵐泰正編(2010)『労働再審〈2〉』大月書店、「産業社会学:歴史は繰り返す?〈働くこと〉の社会学」「国際経済論:グローバル化は人々の幸福につながるか」大関雅弘編(2017)『現代社会への多様な眼差し』晃洋書房。

上記内容は本書刊行時のものです。