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弁証法的行動療法 ウィンディ・ドライデン(編) - 明石書店
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認知行動療法の新しい潮流1

弁証法的行動療法
Dialectical Behaviour Therapy

発行:明石書店
四六判
232ページ
上製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-4228-3
Cコード
C0311
一般 全集・双書 心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2015年8月
書店発売日
登録日
2015年8月19日
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紹介

境界性パーソナリティ障害(BPD)と慢性的な自殺傾向をもつ人に対処するためにできた弁証法的行動療法(DBT)。本書ではDBTの30の特徴を取り上げ、複雑な治療法の概要を明快に構造化し、臨床家が理論を実践に移すための効果的な方法と臨床例を豊富に紹介。

目次

 はじめに
 謝辞

第1部 DBTの主な理論的特徴
 1 原則主導型の治療法
 2 統合的な治療法
 3 弁証法の原理
 4 情動の優位性の重視
 5 能力と動機づけの欠如に関する交流理論
 6 学習理論Ⅰ――古典的条件づけ
 7 学習理論Ⅱ――オペラント条件づけ
 8 診断への行動主義的アプローチ
 9 禅の原理

第2部 DBTの主な実践的特徴
 10 個別的機能を果たすモダリティの展開
 11 電話でのスキル指導
 12 チームによるコンサルティング
 13 システムを取り扱う
 14 段階に沿った治療の構造化
 15 プレ治療におけるコミットメントの強化
 16 ヒエラルキーに即した行動の標的化
 17 クライエントの現在の状況や生得的な能力の承認
 18 行動分析の工夫
 19 解決法分析におけるCBT手続きの統合
 20 適応的な手段の使用
 21 さまざまな感情への曝露
 22 治療文脈における随伴性マネジメント
 23 認知行動を変化させる
 24 弁証法的なあり方
 25 自己開示の利用
 26 直面化と非礼なコミュニケーション戦略
 27 クライエントへのコンサルティング
 28 クライエントによるセラピー妨害行動への対処
 29 セラピストを治療する
 30 有効性と効果のエビデンス

 監訳者あとがき

 参考文献
 索引

前書きなど

はじめに

 弁証法的行動療法(DBT)は、境界性パーソナリティ障害(BPD)と慢性的な自殺傾向をもつ人の問題に対処するために生み出された精神療法的アプローチである。本書では、ほかの認知行動療法とは異なるDBT独自の原則を中心として、この治療法の原則を明らかにしていく。当シリーズの本に共通しているように本書も二部構成になっており、第1部では理論を、第2部では実践を扱う。第1部の理論編では、DBTの三つの理論的背景――行動主義(6~8章)、弁証法哲学(3章)、禅(9章)――に関連する主要な特徴を説明する。第2部の実践編ではDBTの実践に焦点を合わせ、DBTの哲学的・理論的根拠が治療の構造と戦略にどのように取り入れられているのかという点を論じる。
 DBTのベースとなっているのは、BPDの情動調節不全の原因を説明づける生物社会学的な交流理論である(4章)。情動の生物学的脆弱性をもつ人が、内的経験と顕在的行動を組織的に承認しない環境で育てられた場合は、自分の情動やそのほかの実生活の局面に対処する能力および動機づけが十分に発達することがない(5章)。DBTの治療プログラムはこういった能力と動機づけの不足に包括的に取り組み、クライエントの種々の併存疾患をヒエラルキーに沿って標的化し、複数のモダリティとステージによって治療する(11~17章)。DBTは認知行動療法の戦略(19~24章)と禅(9・21章)の統合から生まれた。この対照的な二つの視点を総合して一貫した原則とするために、弁証法哲学(3・25章)が用いられている。

 (…後略…)

著者プロフィール

ウィンディ・ドライデン  (ドライデン,ウィンディ)  (

イギリス、ロンドン生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ名誉教授。カウンセリングや心理療法で40年以上のキャリアを誇り、学術と実践の両方の分野で幅広い活躍をしている。

ミカエラ・A・スウェイルズ  (スウェイルズ,ミカエラ・A)  (

バンゴー大学臨床心理学科で講師および精神療法士を務め、ノースウェールズNHSトラスト(North Wales NHS Trust)の思春期病棟に上級臨床心理士として勤務。イギリス諸島DBTトレーニングチーム(British Isles DBT Training Team)のディレクターでもある。

ハイディ・L・ハード  (ハード,ハイディ・L)  (

米ビヘイヴィオラル・テック(Behavioral Tech)社の上級トレーナーであり、弁証法的行動療法のコンサルタントならびにスーパーバイザーとして世界的に知られる。DBTと境界性パーソナリティ障害に関する著書多数。

大野 裕  (オオノ ユタカ)  (監修

国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長
1950年、愛媛県生まれ。慶應義塾大学教授などを経て現職。日本認知療法学会理事長。認知療法活用サイト「うつ・不安ネット」監修。著作に『はじめての認知療法』(講談社、2011)、『こころが晴れるノート』(創元社、2003)、『認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアルガイド』(星和書店、2010)、『不安障害の認知療法』(監訳、明石書店、2013)、『〈正常〉を救え──精神医学を混乱させるDSM-5への警告』(監訳、講談社、2013)ほか多数。

石井 朝子  (イシイ トモコ)  (監訳

ヒューマンウェルネスインスティテュート代表、心理学博士
日本認知療法学会幹事、日本不安障害学会評議員。厚生労働省厚生労働科学研究(こころの健康科学研究事業:平成16~21年度)の分担研究者として精神科病院にて「弁証法的行動療法」の治療効果研究を実施し、その効果を報告した。DBTおよびマインドフルネスの実施にあたっては、マーシャ・M・リネハン教授からの指導を受けた。主な共著訳書に『パートナー間のこじれた関係を修復する11のステップ――DBT(弁証法的行動療法)で身につける感情コントロール・対人関係スキル』(明石書店、2012)、『認知療法の臨床と技法』(日本評論社、2008)。

小川 真弓  (オガワ マユミ)  (

1971年生まれ。翻訳者。中央大学卒業。主な訳書に『総説アスペルガー症候群』(共訳、明石書店、2008)、『自閉症百科事典』(共訳、明石書店、2010)、『家庭と学校ですぐに役立つ 感情を爆発させる子どもへの接し方』(明石書店、2011)、『いじめの罠にさようなら クラスで取り組むワークブック』(明石書店、2013)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。