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国際派バンカー井上實の回想 本田 敬吉(編著) - 明石書店
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国際派バンカー井上實の回想 (コクサイハバンカーイノウエミノルノカイソウ) 戦後日本の国際金融ビジネス展開 (センゴニホンノコクサイキンユウビジネステンカイ)

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発行:明石書店
四六判
216ページ
上製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-4190-3   COPY
ISBN 13
9784750341903   COPY
ISBN 10h
4-7503-4190-8   COPY
ISBN 10
4750341908   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0033  
0:一般 0:単行本 33:経済・財政・統計
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年5月
書店発売日
登録日
2015年5月19日
最終更新日
2015年5月20日
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紹介

1947年の入行以来、朝鮮戦争、オイルショック、途上国累積債務問題、プラザ合意、バブル崩壊、金融ビッグバンなど、激動の時代を東京銀行とともに歩んできた金融界きっての国際派・井上實氏がバンカーとしての半生を綴った追想録。

目次

 はじめに

第一章 東京銀行の誕生――横浜正金銀行から伝統継承
 海軍士官から東銀一期生へ
 朝鮮戦争特需とその反動
 円資金不足の宿命
 為専への移行
 為専移行にまつわる苦労談
 債券発行銀行へ
 戦前債の処理
  コラム(1) 横浜正金銀行沿革

第二章 アメリカ経済黄金期のニューヨーク金融市場
 初の海外勤務――ニューヨーク
 ドル資金調達の苦労談
 「国際銀行夏季学校」の思い出
 アメリカという国

第三章 苦難のイギリス経済とロンドン金融市場――ポンドの退場とユーロダラー市場の誕生
 ユーロダラー市場の誕生
 ユーロダラー・ビジネスのリスク管理
 周辺諸国でのユーロダラー・ビジネス
 邦銀のユーロダラー・ビジネス
 カントリーリスクへの備え
 ロンドンの伝統的金融市場の変貌
 老大国イギリスのゆくえ
 サッチャー政権の経済政策とEC加盟
 イギリスとアラブ世界
  コラム(2) アメリカの利子平衡税
  コラム(3) BIS規制

第四章 国際投融資ビジネスの拡大と途上国累積債務問題
 国際投融資ビジネス
 途上国累積債務問題とその処理
 カントリーリスク対策再考
 アメリカビジネスのリスク
  コラム(4) ブレイディ提案
  コラム(5) アメリカの州際業務規制

第五章 日本経済の成長と円の地位の向上
 プラザ合意と円高の始まり――衆議院予算委員会公聴会での公述
 プラザ合意の効果
 円高と日本経済
 変動相場制の問題点と対策
 円高と円の国際化
 井上頭取の経営課題
 バブルの崩壊
 金融の自由化・国際化
 日本版「金融ビッグバン」
  コラム(6) プラザ合意
  コラム(7) 戦後の為替管理の歴史

第六章 バブル崩壊と金融再編成
 不良債権処理と国内金融危機
 金融再編成
 東京三菱銀行の誕生
  コラム(8) アジア通貨危機

第七章 東京国際金融センターの将来
 アメリカ発大型金融危機
 邦銀の海外展開の新局面
 東京国際金融センター構想
 外国金融機関のビジネスチャンスとビジネス環境
 七〇年のキャリアを振り返って
  コラム(9) アメリカ発大型金融危機の背景要因

第八章 バンカー井上實の人となり
 横浜正金銀行のDNA
 企業ガバナンスについて
 「神を畏れて人を恐れず」
 若い人たちに向けて

補足対談 アメリカ人弁護士のみた東京銀行

 付録 井上頭取インタビュー(東京銀行行内誌『みどり』NO.三一六)

 対談を終えて

前書きなど

 はじめに

 「平家・海軍・国際派」という必ずしもありがたくない看板を背負ってお国のために尽くした銀行があった。鎖国を破って開国した明治日本の貿易を初めから支えた横浜正金銀行がその開祖であり、それが連合国軍総司令部(GHQ)指令によって閉鎖された後を継いで戦後の荒廃の中で呱々の声を上げたのが東京銀行だった。この本の主役である井上實さんはその第一期生である。しかも海軍出身である。そしてまぎれもなく日本の国際派バンカーの筆頭格であり、いまや最長老のお一人でいらっしゃる。

 (…中略…)

 この本に収められた対談は足掛け一〇カ月、一七回にわたって行われた。井上さんには五〇年間の東京銀行という名の巡洋艦の歴史の生き証人として、終戦後の朝鮮動乱期、米国の黄金期、ポンドからドルへの主役交代、ユーロダラー市場の台頭、オイルショックから途上国累積債務問題、そして日本の資産バブル発生と崩壊、金融ビッグバンと銀行再編成など、激動の時代を当事者あるいは関係者の立場から語っていただいた。
 この巡洋艦はいまやメガバンク三菱東京UFJ銀行の艦隊の一員となったが、そのDNAは脈々としてこのメガバンクの血脈に流れていることは疑いないと思う。読者の方々が本書を一読されて、そのことを再確認していただければ、本書の目的は果たされたといってよい。

 (…後略…)

著者プロフィール

本田 敬吉  (ホンダ ケイキチ)  (編著

1936年神戸生まれ。59年3月東京大学法学部卒業、同年4月東京銀行入行、本店、ニューヨーク、シンガポールほか各地に勤務。88年6月取締役調査部長委嘱、94年6月常任参与に就任。96年4月、サン・マイクロシステムズ(株)代表取締役会長。2003年4月、日本NCR(株)代表取締役会長。現在、イー・エフ・アイ(株)代表取締役。主な著書に『国際経営と異文化コミュニケーション』(共編、東洋経済新報社、1991年)、『これならわかる為替』(有斐閣、1995年)、『柏木雄介の証言:戦後日本の国際金融史』(共編、有斐閣、1998年)、『国際金融のしくみ(第4版)』(共著、有斐閣、2012年)など。

秦 忠夫  (ハタ タダオ)  (編著

1940年島根県生まれ。63年3月京都大学経済学部卒業、同年4月東京銀行入行、本店、パリ、ニューヨークなどで勤務。95年4月愛知淑徳大学現代社会学部・研究科教授。2014年3月同大学退職。同大学名誉教授。主な著書に『国際金融市場』(共著、有斐閣、1988年)、『21世紀の国際通貨システム』(共著、金融財政事情研究会、1995年)、『柏木雄介の証言:戦後日本の国際金融史』(共編、有斐閣、1998年)、『国際金融のしくみ(第4版)』(共著、有斐閣、2012年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。