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木にたずねよ 和合 亮一(著) - 明石書店
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木にたずねよ

発行:明石書店
四六変型判
208ページ
上製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-7503-4178-1
Cコード
C0092
一般 単行本 日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年4月
書店発売日
登録日
2015年4月21日
最終更新日
2015年4月21日
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書評掲載情報

2016-04-01 週刊読書人
評者: 著者インタビュー
2015-05-24 読売新聞

紹介

東日本大震災によって生活の根幹を揺さぶられ今なお呻吟する人々が多くいる。詩人は福島市の通りにあると言われる74本の街路樹の1本1本に、これからのたしかな生活のありかとは何なのかとたずねる。すると言葉が心の中で根を生やし、こぶを作り、幹を太くして枝を張って、葉を繁らせてくるのだった。

目次

Ⅰ たずねる木

  はじまりの木
  凍れる木
  旅する木
  求める木
  ふたりの木
  言葉の木
  よるの木
  どこの木
  音楽の木
  命の木
  黙す木
  はだかの木
  孤独の木
  運命の木
  星空の木


Ⅱ ゆるがない木

  存在の木
  奇跡の木
  成長の木
  生命の木
  風になる木
  微笑む木
  不屈の木
  頬の木
  想う木
  あたりまえの木
  めぐる木
  きおくの木
  実りの木
  はるかな木
  運ぶ木
  木陰の木
  朝の木
  読む木
  一本の木


Ⅲ ささやく木

  交感の木
  笑う木
  さえずりの木
  支える木
  涙の木
  祈りの木
  であいの木
  家族の木
  ごほうびの木
  友だちの木
  見上げる木
  時間の木
  待つ木
  無限の木
  眠る木
  永遠の木
  寄り添う木
  対話の木
  記憶の木
  やさしさの木
  光の木


Ⅳ 立ちあがる木

  まっすぐな木
  予感の木
  大きな木
  息子の木
  空になる木
  目覚めの木
  さえずる木
  深呼吸する木
  生きる木
  まばたく木
  木漏れ日の木
  立ち止まらない木
  草原の木
  つぶやく木
  さよならの木
  燃える木
  情熱の木
  明日の木


 あとがき

前書きなど

あとがき

 木を描くことが好きだった。小学校の美術の時間など、いつも校庭の主を選ぶことにしていた。最初にそれを描いた時に、先生が褒めてくれて、放課後も特別に教えてもらったことがあった。しかしその熱心さに応えようとするほど、絵は失敗していった。上手く仕上がらないままに、二人でがっかりしたことを今でも覚えている。
 やがて四年生の終わり頃に、福島から郡山の学校へと転校することになった。
 しばらくして新しい学校のグランドで、風に揺れている新しい樹木に、今度は向かっていた。上手く出来なかったことが心の中に残っており、その口惜しさが夢中で絵筆を動かしていたように思う。それが私を導いているのがよく分かった。そうして今度は、きちんと完成へとたどり着いた。
 この時の一枚は残っていなくても、懸命に見つめた静けさのようなものが、美しい残滓となって今も胸の中にある。これらの体験はその後の創作のまなざしに、少なからず影響を与えてきた。

 (…後略…)

著者プロフィール

和合 亮一  (ワゴウ リョウイチ)  (

1968年、福島市生まれ。福島市在住。詩人。高校の国語教師。第一詩集『AFTER』(思潮社)で第4回中原中也賞受賞。第四詩集『地球頭脳詩篇』(思潮社)で第47回晩翠賞受賞。現代詩の旗手として、詩作のほかにラジオやイベントなど多彩な分野で活躍。著書に『心に湯気をたてて』(日本経済新聞出版社)、『はしるってなに』(芸術新聞社)、『にほんごの話』(谷川俊太郎との共著、青土社)などのエッセイや対談本、絵本などがある。
2011年3月11日の東日本大震災での被災直後からtwitterで綴った「詩の礫」が話題となる。震災後の詩集に、『詩の礫』(徳間書店)、『詩の黙礼』(新潮社)、『詩の邂逅』(朝日新聞出版)、『私とあなたここに生まれて』(明石書店)、『ふたたびの春に』(祥伝社)、『詩の礫 起承転転』(徳間書店)、『廃炉詩篇』(思潮社)などがある。
震災後の活動について、みんゆう県民大賞、NHK東北文化賞など受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。