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発達相談と新版K式発達検査 大島 剛(著) - 明石書店
.

発達相談と新版K式発達検査 子ども・家族支援に役立つ知恵と工夫

発行:明石書店
A5判
248ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7503-3926-9
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年11月
書店発売日
登録日
2013年11月26日
最終更新日
2017年10月24日
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紹介

新版K式発達検査を使い続けてきた著者たちが、アセスメントにあたっての留意点、子どもの発達像の読み方、所見作成、保護者への助言について、その考え方とヒントを公開。累計1万部にも達している『発達相談と援助』をより深めた、充実のK式発達検査ガイド。

目次

 推薦の言葉(松下裕)
 はじめに

第1章 発達支援とアセスメント
 第1節 新版K式発達検査によるアセスメントに欠かせない視点
  知能・発達検査の歴史
  知能検査と発達検査の違いは何か
  検査結果を伝える相手が異なる
  新版K式発達検査は子どもの発達に出会うためのツール
  新版K式発達検査をとおして子どもの何が見えてくるのか
 第2節 発達検査の結果を子どもの成長に活かすために
  「発達相談の目的」とは何か
  相談支援とアセスメントの関係
  発達検査によるアセスメント
  コモン・アセスメント・フレームワークとは何か
  アセスメントシートの利用にあたって
  援助を必要としている子ども・家庭のアセスメントシート
  CAFをベースに
  幅広い視点をもって臨む
 第3節 新版K式発達検査の基礎知識
  歴史
  特徴
  構造

第2章 新版K式発達検査を使って子どもの発達像を読む
 第1節 プロフィールと縦の関連・横の関連・斜めの関連
  プロフィールとは何か
  プロフィールと桜前線
  桜は何分咲き?
  プロフィールはなぜ凸凹になるのか
  裏つながりの極意
  斜めの関連の実際
  3つのプロフィールライン
 第2節 新版K式発達検査の反応の背後にあるもの
  新版K式発達検査をメタで読む
  検査場面をとらえる枠組み
  介在する課題の特徴から
  子どもの取り組みの特徴か
  より背後にあるかもしれない問題
  子どもの全体像をつかむ
  付録:7歳~9・10歳頃の検査項目(第5葉前半)について
  子どもの内面について想像を巡らせよう
 第3節 検査への取り組みから垣間見える子どものリアリティ
  構造化された観察場面
  通過基準
  検査から見えるもの――具体例を通して
  検査から見えるもの――量的研究から
  子どもの行動を理解する視点をたくさん持とう

第3章 検査結果から所見を作成するまで
 第1節 新版K式発達検査のデータから発達像を見立てる
 第2節 2人の見立てと所見へのコメント
  執筆陣からのリアクション

第4章 来談者への援助――助言のために共有したいもの
 第1節 新版K式発達検査を介在させるなかで見えてくる助言
  面接・発達相談の枠組みと流れ
  新版K式発達検査を介在させて行なう助言の実際例
  介在のさせ方のポイント
 第2節 助言場面をどのように演出するか
  助言場面への導入のヒント
  検査結果を含む見立てを伝えるときの配慮
  援助に向けたさらなる配慮
 第3節 児童相談所での新版K式発達検査を活用した臨床例

第5章 新版K式発達検査の深い学びへ――ワークショップの真髄
 第1節 ワークショップ・イン・神戸の歴史と「子どものロールプレイ」の意義
  どんなふうにワークショップは続いてきたか?
  どんな人が参加してきて、何の役に立ってきたのか?
  変わってきたこと
  私自身が子どもロール体験から得られたこと
  まいた種、咲いた花
  関東に咲いた花
 第2節 ワークショップ・イン・川崎の開催
  新版K式発達検査との出会い
  WS川崎の開催
  WS川崎、その後
 第3節 ロールプレイによる助言のトレーニング
  助言のバリエーション
  ロールプレイを有効に
 第4節 メタローグ・ワークショップ――ワークショップを通じて私たちがやっていること
  インターアクティヴな営みのなかから生まれるナラティヴ
  関係性の視点から見る
  コンテンツとコンテキスト
  私の個人的体験とワークショップのあり方
  ワークショップを通じて私たちがやっていること
  まとめ――メタローグってなに?

 おわりに
 文献一覧
 執筆者紹介


 【コラム】
  包括的アセスメントのすすめ
  K式の検査項目はどこから始めてどこで終わったらよいのか?
  K式専門用語をふつうの言葉に
  +(プラス)と-(マイナス)
  身体障害のある子どもに対するアセスメント
  検査項目はどういう順番で実施したらいいか
  子どもを縦断的にみる
  どこでつまずいたのか

前書きなど

はじめに

 現場から発信する子ども福祉臨床の実践誌として、2006年秋に創刊した『そだちと臨床』誌の第12号(2012年春・明石書店発行)の誌面で、「編集スタッフの充電・リフレッシュのための時間をいただき、2013年の春から秋のどこかの時点で、『そだちと臨床』は新しい装いで再デビューします!」と、休刊のお知らせをしました。実はその「新しい装いで再デビュー」がこの本です。雑誌ではなく本になりました(この1冊かぎりの本ではなく、次にはまた違う本を出版できればと企んでいます)。

 (…中略…)


 第1章では発達相談についての大局的な視点とK式の特徴を述べ導入としました。大島が、発達相談とK式のつながりの強さを示し、菅野が、児童福祉現場におけるアセスメントの軸の1つに「発達」を据えることの重要性を説きます。

 第2章では、K式を使って子どもの発達像を読み込むプロセスについて執筆しています。K式で得られたエビデンスをどう読むのか、子どもをどう見立てるのかに焦点を当てます。大島は、「縦・横・斜めの関連」や独自の「桜前線」というメタファーを用いた考え方の提案、川畑は、子どもの反応を「メタ」の視点からとらえてみるとどのように見えるかについての試論、大谷は、検査項目の属性や子どもの成長にかんする考察を展開します。

 第3章では、子どものデータを得てから所見を作成するまでの作業を追います。笹川と梁川が対談を行ない、そこから導き出される子どもの発達像についてまとめた所見案を提示します。そして、その対談の内容や所見について、伏見が「メタ」の立場からコメントを加えます。

 第4章では、発達相談における保護者への助言について述べられます。衣斐は、助言による実質的な援助はどのように可能なのか、K式を来談者との間に介在させることの特長はどのようなものかについて示します。川畑は、保護者の立場に立った具体的な助言プランを紹介し、伏見は、行政機関だからこそ必要な配慮を志した事例をあげます。

 第5章では、著者たちが実施してきている「K式を用いた臨床」のワークショップについて述べます。宮井が、「ワークショップ・イン・神戸――若手心理判定員のための臨床的心理検査法勉強会」の歴史や意義、裏話を、菅野は、そのワークショップでの「助言のロールプレイ」場面を紹介します。また「ワークショップ・イン・神戸」の参加者であり、今は自らワークショップの主催者となって活動している井口、長嶋が川崎市での自分たちの実践を紹介します。菅野は、神戸での「助言のロールプレイ」場面を紹介し、最後に衣斐がそれらの実践の「コンテンツとコンテキスト」についてまとめています。
 また、いくつかのコラムがあちこちに顔を出します。読者が質問したいかもしれないことがらを取り上げ、私見を披露します。

 『そだちと臨床』は新しい装いで再デビューしました!


 2013年11月1日   大島剛・川畑隆

著者プロフィール

大島 剛  (オオシマ ツヨシ)  (

神戸親和女子大学発達教育学部教授。1984年から17年間神戸市児童相談所心理判定員を務め、2001年から大学で教鞭をとっています。子ども臨床がわかる臨床心理士の養成、児童相談所の児童心理司の役割について調査研究などを行なってきましたが、現在はK式の臨床を検討してそれを全国的に広めていくことに力点を置いています。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。主な著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『事例でわかる心理検査の伝え方・活かし方』(共著、金剛出版、2009年)、『心理学実習 応用編1』(共編著、培風館、2011年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)など。

川畑 隆  (カワバタ タカシ)  (

京都学園大学人間文化学部教授。児童福祉や教育分野などの対人援助が専門です。2005年度まで28年間、京都府の児童相談所に勤務。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。著書『教師・保育士・保健師・相談支援員に役立つ子どもと家族の援助法――よりよい展開へのヒント』(明石書店、2009年)に書いたようなことを大切にしています。それ以外の著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)など。

伏見 真里子  (フシミ マリコ)  (

岡山市こども総合相談所判定課長。児童心理司。1987年、岡山県庁入庁後、津山児童相談所、県立総合社会福祉センター、県立内尾センター(精神科デイケア施設)、精神保健福祉センター、県立岡山病院、倉敷児童相談所、備中保健所を出たり入ったりしてきました。児童相談所の児童心理司歴13年。臨床心理士。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(ミネルヴァ書房、2005年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(明石書店、2012年)、『素行障害――診断と治療のガイドライン』(共著、金剛出版、2013年)

笹川 宏樹  (ササカワ ヒロキ)  (

1984年、奈良県に心理判定員として採用される。児童相談所、県庁児童福祉課、知的障害者更生相談所やリハビリテーションセンターなどに勤務し、再度の児童相談所では児童虐待相談を7年間担当。現在、奈良県立登美学園(福祉型障害児入所施設)施設長。臨床心理士、社会福祉士。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『P-Fスタディ解説 2006年版』(共著、三京房、2007年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)など。

梁川 惠  (ヤナガワ メグム)  (

京都市第二児童福祉センター相談判定係長。同志社大学卒業後、1979年に京都市に心理職員で採用され、情緒障害児短期治療施設セラピストや児童相談所心理判定員等を経て現職。臨床心理士。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、高石浩一・川畑隆・大島剛『心理学実習 応用編1』(共著、培風館、2011年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)など。

衣斐 哲臣  (イビ テツオミ)  (

和歌山県子ども・女性・障害者相談センター所属。国保日高総合病院精神科(臨床心理士)に15年間勤務後、1995年以降、現所属にて児童相談業務に携わっています。臨床心理士。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。主な著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『子ども相談・資源活用のワザ――児童福祉と家族支援のための心理臨床』(金剛出版、2008年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)、『心理臨床を見直す“介在”療法――対人援助の新しい視点』(編著、明石書店、2012年)。

菅野 道英  (スガノ ミチチデ)  (

1979年、滋賀県に心理判定員として採用され、県内の児童相談所(中央・彦根)で児童心理司・児童福祉司として勤務。現在、滋賀県彦根子ども家庭相談センター所長。臨床心理士。家族療法をベースに子どもの発達上のニーズを安全に保障する仕事を続けています。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。主な著書に、『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、津崎哲郎・橋本和明編『児童虐待はいま――連携システムの構築に向けて』(共著、ミネルヴァ書房、2008年)、井上直美・井上薫編『子ども虐待防止のための家族支援ガイド――サインズ・オブ・セイフティ・アプローチ入門』(共著、明石書店、2008年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(共著、明石書店、2012年)。

宮井 研治  (ミヤイ ケンジ)  (

1982年、大阪市に臨床心理職員として採用される。知的障害児通園施設、大阪市中央児童相談所(現大阪市こども相談センター)、大阪市更生相談所一時保護所、情緒障害児短期治療施設大阪市立児童院に勤務し、再び大阪市こども相談センターに。臨床心理士。『そだちと臨床』(明石書店、2006年~2012年)編集委員。主な著書に『発達相談と援助――新版K式発達検査2001を用いた心理臨床』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ』(編著、明石書店、2012年)

大谷 多加志  (オオタニ タカシ)  (

京都国際社会福祉センター発達研究所研究員。臨床心理士。K式発達検査研究会と新版K式発達検査講習会の仕事に携わり、現在11年目です。対人援助学会発行の「対人援助学マガジン」にて、発達検査をテーマにした連載をしています。

井口 絹世  (イノクチ キヌヨ)  (

川崎市南部療育センター勤務。臨床心理士。川崎市に入庁後、児童指導員を経て、2013年度まで7年間発達相談業務に従事。

長嶋 宏美  (ナガシマ ヒロミ)  (

臨床心理士。フォーカシング研究所認定トレーナー。精神科クリニック心理士、スクールカウンセラー、特別支援教育担当心理士、川崎市中央療育センター心理士など、子どもの臨床に関わる業務に従事してきました。

上記内容は本書刊行時のものです。