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スモールマート革命 マイケル・シューマン(著) - 明石書店
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スモールマート革命 持続可能な地域経済活性化への挑戦
原書: THE SMALL-MART REVOLUTION: How Local Businesses are Beating the Global Competition

発行:明石書店
四六判
416ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-3872-9
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年9月
書店発売日
登録日
2013年9月17日
最終更新日
2014年2月18日
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書評掲載情報

2013-12-01 朝日新聞
評者: 水無田気流(詩人、社会学者)

紹介

グローバル企業との対比の中で地域企業の優位性を論証し、資金循環による地域経済のあり方を包括的、理論的に論じるとともに、地産地消、地域通貨、エコロジーとの連携、起業活動の促進、ローカルな証券取引市場の創設等、地域の自立のための方策を具体的に示す。

目次

 日本語版序文

 序文

序章 ウォルマートからスモールマートへ
 安売り
 暗い側面
 スモールマート革命
 スモールマート国家
 原点
 宗教ではなく、理想を


第Ⅰ部 北風を集める

第1章 破滅経済学
 鉄の女
 破滅経済学101
 象とネズミのごった煮
 TINA至上主義の過ち
 誰の運命なのか

第2章 LOISという代替案
 広めるべきは「地元」
 地元が過半数
 地元オーナーシップ
 輸入代替の意味
 LOISの数え切れない利点
 社会責任の挑戦

第3章 大企業衰退のメカニズム
 多くの「正しい」尺度
 反グローバル化を推し進める8つのトレンド
 なぜ合併に急ぐ?
 効率性こそが定めなのではない

第Ⅱ部 スモールマート愛国者

第4章 消費者
 家計を地元化する
 地元化の数
 地元での買い物を容易にする
 購入へのはしご
 賢く選ぶ

 【スモールマート革命チェックリスト】消費者のための27項目

第5章 投資家
 恐竜銀行を資金不足にさせるには
 「ミシシッピ州に感謝しよう!」
 資本市場に革命を起こす
 真のオーナーシップ社会とは

 【スモールマート革命チェックリスト】投資家のための14項目

第6章 起業家
 地元のニッチ
 エコな考え方
 LOISの協力
 LOISジョイントベンチャー
 LOISが企業を支える
 TINAとの協力
 グリーンベイ・チキン

 【スモールマート革命チェックリスト】起業家のための12項目

第7章 政策担当者
 経済活動における資金循環を研究しよう
 TINAへの資金供給を停止しよう
 公共政策上の新たな課題
 反TINA条例
 王道を行くビジネス・コミュニティ
 グローバル貿易政策
 地方独立宣言
 市役所を取り戻そう

 【スモールマート革命チェックリスト】政策担当者のための30項目

第8章 コミュニテイを構築する人々
 地元優先:ローカル・ファースト
 「それほど辺鄙な場所じゃない」
 カターディン地域のワークスフィア・イニシアチブ

 【スモールマート革命チェックリスト】コミュニティを構築する人々のための5項目

第9章 グローバル化をめざせ
 革命的な貧困削減
 革命的な平和な未来
 コミュニティの再興

 【スモールマート革命チェックリスト】ローカルをグローバルに展開するための8項目

 付表
 原注

 謝辞

 監訳者あとがき

前書きなど

日本語版序文

 「寄らば大樹の陰」という日本のことわざがある。戦後の日本ほど、「巨大」信奉の国はほとんど見当たらない。巨大系列が幅広く経済を牛耳り、大規模な輸出を後押ししている。優秀な学生たちは大企業での終身雇用を確保するためにこぞって有名大学に群がる。巨大施設、大規模な鉄道、大規模農場、大規模な社会福祉制度、大高層ビル群、巨大ショッピングモール、巨大電光掲示板――。「巨大」はそこらじゅうに溢れている。巨大メディア複合企業が現代文化をコントロールし、政治の世界においてさえ、ほとんどたった一つの大政党によって支配され、中央集権政治が日常生活の些細なことまで管理してきた。
 しかし、「巨大」には落とし穴がある。米国には、「大きければ大きいほど、激しく倒れる」というよく知られた表現がある。日本人はこの20年間、大不祥事、大不動産バブル、大銀行の破綻、大規模デフレ、そして大規模自然災害に耐えぬいてきた。福島原子力発電所の原子炉のメルトダウン――これは、地震、津波、技術力不足、そして企業の隠蔽体質といった、誰もが予測しなかった組み合わせによって引き起こされた――は、日本人の「巨大信奉」への単なる警鐘にとどまるものではない。
 本書『スモールマート革命――持続可能な地域経済活性化への挑戦』は、経済的、政治的、文化的により豊かになるためのもう一つのアプローチの有効性について述べている。何百万人もの日本人が起業家となり、コミュニティのニーズに対応した新しい小規模ビジネスを始め、人と人との関係によって地域生活を取り戻すようになる。小規模エネルギーシステムによって、日本はエネルギー独立国となり、原子力のロシアン・ルーレットから解放される。食材・食品の地産地消の普及により、日本人は再び、顔の見える、信用できる、地元の農家によって生産された食材を口にして生活を送ることができる。そして、小規模製造業、在宅ベースのビジネスが広がっていくことで、起業家活動の恩恵が日本の各市町村に浸透していくのである。
 しかし、何よりもこの『スモールマート革命』は経済的繁栄についての本である。本書は、基本的に三つの主張で構成されている。最も経済的に貢献度の高い企業は、「地元オーナーシップ・輸(移)入代替主義」(LOIS:Local Ownership and Import Substitution)に基づいてビジネスを展開する会社であるということ。このLOISは、一般的に得られている評価よりも実際の競争力が高いということ。そしてその価値、競争力にもかかわらず、このLOIS、そして小規模ビジネスの自由市場は巨大な公共政策の障壁に直面しており、この障壁は制度的に取り除かれなければならないものであるということ。出版から7年の間、これらの主張それぞれを裏づける証拠が出てきている。

 (…後略…)

著者プロフィール

マイケル・シューマン  (シューマン,マイケル)  (

弁護士、経済学者、作家。メイン州バックスポートのTDCの副理事長。『ゴーイング・ローカル―グローバル時代に自立するコミュニティを創る』(ルートレッジ、2000)を出版し、地元所有企業についての専門家として全米で知られている。
幼年期をロングアイランドとセントルイスの郊外で過ごし、スタンフォード大学で国際関係及び経済学を専攻、1979年卒業。1982年に同大学院で法学の学位を取得。1980年には「核戦争の防止手段」について核研究者会報のラビノビッチ・エッセイコンクールで一等賞を受賞。自治体の首長や議員の参加する国際的なアドボカシー組織「革新的外交センター」を共同設立し、進歩的なシンクタンクである政策研究所のディレクター、アフリカ系アメリカ人に関わるビレッジ財団の一部門であるエンパワーメントと起業家研究所の代表を務めた。1987年及び1990年にはケロッグ財団のケロッグ全米リーダーシップ・フェローとなる。
地域経済の活性化についての近年の活動として、メリーランド州でのコミュニティ所有の養鶏場、ベイ・フレンドリー・チキンの創設、ニューヨーク州での大学、政府、ビジネスの協働の組織化、メイン州での新たなローカルビジネスの可能性についての研究、UNDPによる旧ソ連の地方分権によるインパクトの分析、家族経営の農家のマーケティング活動支援のためのウエブ(コミュニティフードコム)の開発がある。『コミュニティ百科事典』のシニア・エディターであり、BALLEの共同創設者。
数冊の書籍の出版以外に、『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『ネイション』『ウィークリー・スタンダード』『フォーリン・ポリシー』『パレイド』『クロニクル・オン・フィランソロピー』等の各誌紙に100近くの原稿を寄稿。世界各地のコミュニティや大学で、週1回の割合で25年にわたり講演を続けている。現在、妻のデボラ・エプスタインと二人の子供、アダムとレイチェルと共にワシントンDC在住。

毛受 敏浩  (メンジュ トシヒロ)  (監訳

公益財団法人日本国際交流センターのをとる執行理事、チーフ・プログラム・オフィサー。慶應義塾大学法学部卒業。兵庫県庁で10年間の勤務中に姉妹州の米国ワシントン州エバグリーン州立大学に派遣され、行政管理修士号を取得。1988年より日本国際交流センターに勤務。20年余りにわたり草の根の国際交流、国際協力、多文化共生事業等を研究。慶應義塾大学、静岡文化芸術大学等でNPO、NGO論の非常勤講師を歴任。現在、東京都地域国際化推進検討委員会委員長、新宿区多文化共生まちづくり会議会長、自治体国際交流・総務大臣表彰選考委員等を務める。2005年、第一回国際交流・協力実践者全国会議委員長。草の根レベルの国際活動の第一人者として活躍。
著書に、『人口激減-移民は日本に必要である』(新潮新書)、『公務員のための外国語活用術』(ぎょうせい)、『異文化体験入門』(明石書店)、『地球市民ネットワーク』(アルク)。編著書に、『国際交流・協力活動入門講座I~IV』(明石書店)等。英文共著に、“Japan’s Road to Pluralism”、“Emerging Civil Society in Asia Pacific Community”等がある。

浅田 瑤子  (アサダ ヨウコ)  (

学習院大学文学部英文学科卒業。2004年まで(株)ジャルパックに勤務。
その間5年間日航財団に出向し、アジア太平洋地域の大学生を日本に招聘して日本理解を増進させるプログラム、およびその他の国際文化交流事業を担当。
退職後、学習院女子大学大学院修士課程修了(国際文化交流研究)。

小川 里子  (オガワ サトコ)  (

東京外国語大学外国語学部卒業。一部上場輸送機器メーカーにて新興・途上国向けマーケティングに従事。2009年より独立行政法人国際協力機構へ出向、東南アジアの産業開発分野におけるODA事業の形成、プロジェクトマネジメントに携わる。2012年10月に帰任後、東南アジア向け二輪車マーケティングを担当。

後藤 愛  (ゴトウ アイ)  (

一橋大学法学部卒業。ハーバード大学教育大学院教育学修士(Ed.M.)。独立行政法人国際交流基金日米センターにて、米国のシンクタンクや大学の日本との共同研究プロジェクトの助成を担当。その後、日本研究・知的交流部の欧州・中東・アフリカチームにて、欧州と中東における日本研究者の育成に携わる。2012年2月よりジャカルタ日本文化センターに赴任。アシスタント・ディレクターとして総務・経理の責任者を務める傍ら、インドネシア人向けの日本関連情報を発信する図書館の運営、インドネシアにおける日本研究の支援や、社会課題に関するセミナーやワークショップの企画・実施を行なう。2013年4月からインドネシア大学大学院にて「現代日本社会論」の講義を担当。

小林 立明  (コバヤシ タツアキ)  (

東京大学教養学科相関社会科学専攻卒業。ペンシルヴァニア大学NPO/NGO指導者育成課程修士。独立行政法人国際交流基金において、アジア太平洋の知的交流・市民交流や事業の企画評価等に従事。在韓国日本大使館、ニューヨーク日本文化センター勤務等を経て、2012年9月よりジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所国際フィランソロピー・フェローとして、「フィランソロピーの新たなフロンティア領域における助成財団の役割」をテーマに調査・研究を行なう。

武田 康孝  (タケダ ヤスタカ)  (

東京外国語大学卒業後、日本放送協会(NHK)勤務を経て、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得。2007年、独立行政法人国際交流基金に入職し、現在ソウル日本文化センター所長補佐。専門分野は文化政策研究、文化資源学。主要業績:「ラジオ時代の洋楽文化――洋楽番組の形成過程と制作者の思想を中心に」(戸ノ下達也/長木誠司編著『総力戦と音楽文化――音と声の戦争』青弓社、2008)、「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)のボランティア活動」(小林真理/片山泰輔監修・編『アーツ・マネジメント概論 三訂版』水曜社、2009)等。

外山 聖子  (トヤマ セイコ)  (

米国スプリングフィールド大学卒業。コロンビア大学教育大学院教育学修士(Ed.M.)。国際連合教育科学文化機関(UNESCO)パリ本部インターンを経て、コロンビア大学大学院東京校、京都コンピュータ学院で、協調的交渉・調停、紛争解決学等の講師を務める。2006年より(特活)ピースウィンズジャパンに出向し、騒乱後の東ティモールで現地コーディネーターとして国内避難民支援及び平和教育教材の開発・普及に従事。2008年から(株)ビジネス・ブレークスルーにてMBA・グローバルリーダーのための英語教育のコンテンツ開発及び教務を担当。2012年4月より内閣府国際平和協力本部事務局研究員として、主に国連PKO要員への派遣前研修担当及び緊急時の教育支援について研究。

林 明仁  (ハヤシ アキヒト)  (

東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論コース修了。国際協力NGOセンター、独立行政法人国際協力機構等において、NGOの政策提言やNGO支援に関する事業に従事。主な論文に、「アジアのNGOと開発効果」『国際政治169号』(国際政治学会、2012)、「平和構築における民間企業とNGO-地雷対策を例に」『国際安全保障36号』(国際安全保障学会、2008)等。

古屋 亮太  (フルヤ リョウタ)  (

早稲田大学法学部卒業。ピッツバーグ大学公共政策・国際関係大学院修士。(財)日本国際交流センターに勤務後、ネットマーケティング企業(現:楽天リサーチ)の立ち上げに参画。以降、複数の上場企業において経営戦略・新規事業開発などに従事、多くの戦略策定やネットマーケティングツールの開発を行なう。日本ユニシスでは地域活性化事業にも従事。2011年1月より、アイ・モバイル(株)ITマーケティング研究所所長。

前納 加奈子  (マエノ カナコ)  (

高校時代にAFS日本協会を通じタイへ留学。東京外国語大学外国語学部(タイ語専攻)卒業。音楽系出版社、厚生労働省管轄財団法人勤務を経て、独立行政法人国際協力機構(JICA)入構。JICA中部(愛知県名古屋市)にて市民参加協力事業、開発教育を担当、中部地域の国際協力拠点「なごや地球ひろば」の立ち上げに参画。JICA本部に異動後、東南アジア・大洋州部にて後発ASEAN3カ国(ラオス、カンボジア、ミャンマー)におけるODA事業の企画・実施促進を担当。

谷地田 未緒  (ヤチタ ミオ)  (

国際基督教大学卒業、東京藝術大学大学院修士(文化政策)。自治体の文化政策や非営利団体による芸術と社会をつなぐ活動を調査対象とし、2004年に取手アートプロジェクトに参加。大学院ではニッセイ基礎研究所でのインターンシップ、故郷札幌でフィールドワークを実施。2009年より独立行政法人国際交流基金の広報部門でウェブマガジンの立ち上げ等に携わった後、2012年よりクアラルンプール赴任。文化事業部統括として助成・調査等の他、野村萬斎公演、三分一博志講演(犬島精錬所美術館)、アサヒ・アートフェスティバル・コミュニティアート調査等を担当。

山本 訓子  (ヤマモト ノリコ)  (

立命館大学国際関係学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻修士課程修了。2005年に独立行政法人国際交流基金入社後、日米センターにて日米草の根交流事業、人事課にて職員採用・研修に携わり、2011年9月よりニューヨーク日本文化センターに赴任。日米草の根交流及び日本研究事業の担当者として、NPOや青少年を対象とした交流や対日理解促進事業、全米の日本/アジア研究部門を持つ大学や研究者への支援を行う。

上記内容は本書刊行時のものです。