版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
中国、引き裂かれる母娘 シンラン(著) - 明石書店
.

中国、引き裂かれる母娘 一人っ子政策中国の国際養子縁組の真実
原書: Message from an Unknown Chinese Mother

発行:明石書店
四六判
340ページ
上製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-7503-3784-5
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年4月
書店発売日
登録日
2013年4月22日
最終更新日
2014年6月10日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2013-06-09 日本経済新聞

紹介

「一人っ子政策」を進める中国では、その存在を認められない多くの女の子たちが海外へ養子としてもらわれていく。お腹を痛めたわが子にそのような運命を背負わせなければならなかった中国の名もない母たちの思いを描く、衝撃的なノンフィクション。

目次

 日本語版への序文 親愛なる日本のみなさまへ
 謝辞 心からの感謝

序章 養子となった娘たちのために書かれた本
第1章 私が最初に出会った、娘を失った母親
第2章 女の子の母親は、みんな心を痛めている
第3章 助産婦の物語
第4章 自殺を二度試みた皿洗いの女性
第5章 超過出産ゲリラ部隊:逃走する父親
第6章 孤児院の紅メアリー
第7章 アメリカで、今でも待っている母親
第8章 道徳:私たちの時代の語り
第9章 愛の絆:石と葉
第10章 小雪、あなたはどこにいるの?

 あとがき 心からの二通の手紙
 付記A 養母からのさらなる手紙
 付記B 中国の養子法
 付記C 女性の自殺
 付記D 成都市の18の謎
 訳者あとがき

前書きなど

訳者あとがき

 本書は、Xinran(薛欣然)著、Message from an Unknown Chinese Mother: Stories of Love and Loss の日本語版です。

 (…中略…)

 中国の「一人っ子政策」は、正式名称を「計画生育政策」といい、中華人民共和国で改革開放政策が始動した一九七九年に始まった人口規制政策を指します。一三億を超える(二〇一二年)人口を擁する中国では、出産または受胎に計画原理を導入することで人口の抑制に法規制を加えたのです。
 この政策は、確かに幾らかの効果があった一方で、数々の問題を生むことにもなりました。
 そのひとつが、本書で取りあげられている、戸籍をもたない子ども、「黒孩子(ヘイハイツ)」の存在です。黒孩子は、戸籍上「存在しない」存在であるため、国民として認められていません。そのため、学校教育や医療などの行政サービスを受けることができません。特に、労働力を必要とする農村部では、胎児が女児であることがわかると中絶することが多く、また生まれた子どもは、秘かに遺棄されるか、国内外へ養子に出されるか、あるいは売られているといいます。
 本書では、こうした、その存在を認められない女の子たちの運命と、お腹を痛めたわが子にそのような運命を背負わせなければならなかった中国の名もない母たちの思いを、同じ子どもをもつ母であると共に、報道に携わる一知識人女性であるXinran氏が、驚きと怒り、悲しみをもって描きます。
 その原題にもあるように、本書は、Unknown Chinese Mother(名もない中国の母親)からのメッセージです。ここで語られる物語は、私が上海の大学で出会った、お姫様のようにかしずかれて育てられていた、一人っ子たちの物語ではありません。著者であるXinran氏自身、その目を疑った、中国の「知られていない現実」の物語なのです。

 (…後略…)

著者プロフィール

シンラン  (シンラン)  (

 1958年中国北京生れ。中国では、ジャーナリスト兼ラジオプレゼンターとして活動。1997年にロンドンへ移住し、ベストセラーThe Good Women of China を執筆。以来、イギリスの新聞 The Guardian に定期的にコラムを執筆し、ラジオやテレビにも頻繁に登場。主な著書には、ノンフィクション作品 Sky Burial, What the Chinese Don't Eat、小説 Miss Chopsticks、口述歴史 China Witness がある。
 恵まれない境遇にある中国の子どもたちを救い、西洋と中国がお互いに理解し合うための架け橋を築くために、「母の愛の架け橋」(The Mothers' Bridge of Love)という慈善団体を設立した。

佐藤 美奈子  (サトウ ミナコ)  (

 1992年名古屋大学文学部文学科卒業。翻訳家。英語の学習参考書、問題集を多数執筆。
 主な翻訳書に、『食べ過ぎることの意味』(誠信書房、2000年 共訳)、『いやな気分よ、さようなら 増補改訂 第2版』(2004年)、『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』(2004年)、『私は病気ではない』(2004年)、『虹の架け橋』(2005年)、『精神病かな? と思ったときに読む本』(2012年)(以上いずれも星和書店 共訳)。

上記内容は本書刊行時のものです。