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セクシュアルマイノリティ【第3版】
同性愛、性同一性障害、インターセックスの当事者が語る人間の多様な性
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年9月
- 書店発売日
- 2012年9月30日
- 登録日
- 2012年9月21日
- 最終更新日
- 2012年9月21日
紹介
性教育のみならず人権問題としてのセクシュアルマイノリティ教育のためのテキスト改訂第3版。インターセックス、トランスジェンダー、同性愛などセクシュアルマイノリティが抱える問題を網羅し、当事者自身が最新の知見をもとに平易に解説した格好の入門書。
目次
はじめに
序章
第一部 生物の多様な性とインターセックス
第I章 生物の多様な性
1 はじめに
2 メス・オスの定義
3 性決定はメス・オスだけでない
4 性転換をする生物
5 同性間にもある性行動
6 多様な性とともに生きるために
第II章 インターセックスと呼ばれる人々
1 戸籍性別の決定と半陰陽という例外
2 インターセックスとはどんな人々か
3 性分化の成り立ち
4 インターセックスの遺伝子を持つ人々
5 肉体的な特徴から見て性別の曖昧な人々
6 インターセックスは病気か?
第III章 インターセックスをとりまく問題
1 医療が生んできた問題
2 親たちの苦悩
3 当事者たちの苦悩
4 社会制度の問題点
5 インターセックスにまつわる歴史
6 インターセックスの人権と現代医学の模索
7 これからの社会に望まれること
第二部 心の性と性同一性障害
第I章 心の性
1 セックスとジェンダー
2 心の性(性自認)
3 多様な性のなかでのトランスジェンダー
4 トランスジェンダーも多様
5 性のゆらぎ
コラム タイのトランスジェンダー
第II章 性同一性障害とは何か
1 性同一性障害とは何か
2 GIDの診断と治療
第III章 GIDの人たちをとりまく環境
1 GID当事者のおかれた状況
2 GID当事者が生きやすい社会をつくっていくために
第IV章 GIDをめぐる法的諸問題
1 書類上の性別記載をめぐって
2 「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」について
コラム 戸籍の性別変更ができれば問題は解決されるのか
第V章 性別二元制を超えて
1 トランスジェンダーをめぐるさまざまな考え方
2 「らしさ」からはずれることの困難
3 性別二元制を超えて
第三部 同性愛と性的指向
第I章 同性愛と性的指向
1 同性愛と性的指向
2 性的指向とはどのようなものか
3 同性愛者は人口の何%存在するのか?
4 ゲイとレズビアン
5 レズビアンとは何か
コラム 同性愛と性同一性障害とはどうちがうのか
第II章 同性愛をめぐる様々な視点
1 同性愛は病気か?
2 同性愛の原因
3 同性愛は罪でしょうか?
コラム セクシュアルマイノリティが政治の世界に
第III章 同性愛嫌悪と差別
1 同性愛嫌悪とは
2 内面化された同性愛嫌悪
3 同性愛者はどこにいる?
4 性的指向はプライバシーか?
5 相談コーナー
6 カミングアウト体験記
7 差別はどのようにして顕在化するのか
コラム 「オカマ」は差別か
コラム オカマの語源
第IV章 同性愛者の未来
1 “パレード”“ドラァグ”“レインボー・フラッグ”
2 同性愛者が求める法的権利
3 多様なライフスタイルをめざして
おわりに 多様な性が認められる社会
基本用語集
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律
執筆者が薦める図書のリスト
セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークのメンバーが執筆した本
セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークについて
著者紹介
前書きなど
はじめに
『セクシュアルマイノリティ』は性教育、人権教育の一環としてのセクシュアルマイノリティ教育にふさわしいテキストとして編集されました。2003年の初版以来好評をもって迎えられ、このたび改訂第3版を出す運びになりました。
インターセックス、トランスジェンダー、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルなどのセクシュアルマイノリティ(性的少数者)と呼ばれる人たちが抱えているさまざまな問題を網羅的に解説したテキストは今もって本書以外にみあたりません。教育関係者のみなさんには、ひきつづきぜひこのテキストを使ってセクシュアルマイノリティ教育をすすめていっていただきたいと思います。
これまで性的少数者が抱える問題が人権問題として認識されることはありませんでした。しかし、最近になって人権問題としての理解がようやくひろまりつつあります。性的少数者が悩む社会的な差別や偏見を取り除き、その意識を変革していくねばりづよい努力はまず教育を通じてなされねばならないと思います。初版以来その必要性はますます高まりつつあります。その努力の一助に本書がなれば幸いです。
本書の最大の特徴は、執筆者全員がセクシュアルマイノリティの当事者であるという点です。時として、書き手の実体験が顔を出すこともあります。高校生から一般の初学者にわかりやすいよう、なるだけ平易で明快な記述をするよう心がけました。
人間の性が多様であるように、性をめぐる問題もさまざまに異なった見解や立場があり、時としてそれは激しい論争を巻き起こすこともあります。執筆者たちはセクシュアルマイノリティの代表者のような顔をして語るつもりはありません。できる限りいろんな見解を盛り込もうと努力しました。しかしそれは執筆者各人に何の立場や主張もないことを意味するものではありません。また本書の記述はセクシュアルマイノリティ教職員ネットワークの団体としての統一した見解ではありません。同じ問題であっても立場が異なればその視点は自ずと異なることもあり、あえて執筆者同士で考え方をすりあわせて一つの見解にまとめるということをしていません。ですから、内容や文章上の最終的な責任は各原稿の執筆者にあります。問題の基本は変わらないものの、私たちは本書の改訂を通じて最新の知見を盛り込もうとしてきました。
わたしたち執筆者一同は、次の世代を担う若い人たちが本書を手にとることで、セクシュアルマイノリティがどのような人たちであるかをよく理解してほしいと思います。そうすることで、差別や偏見のない、多様な性を認め合うことのできる社会が築かれることを期待しています。
上記内容は本書刊行時のものです。
