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災害と福祉文化 日本福祉文化学会編集委員会(編) - 明石書店
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新・福祉文化シリーズ  第4巻

災害と福祉文化

発行:明石書店
四六判
240ページ
並製
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-7503-3297-0
Cコード
C0336
一般 全集・双書 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年11月
書店発売日
登録日
2011年3月24日
最終更新日
2012年2月10日
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紹介

災害発生から復旧、復興に至る過程の中で、被災者一人ひとりへの福祉・保健・医療面での対応は多岐にわたる。錯綜する情報の中で福祉文化が担うべき役割は何なのか。新潟や神戸の事例を中心に、災害時における福祉文化活動の考え方・取り組みを紹介する。

目次

 まえがき(渡邊豊)

第1章 災害と福祉文化
 第1節 災害と市民・ボランティア・NPOによる福祉文化活動(石田易司)
 第2節 災害時支援に求められる福祉文化活動の視点とコミュニティソーシャルワーク(大島隆代)
  コラム1 山古志を訪ねて(渡邊豊)

第2章 災害と福祉文化実践事例
 第1節 市民・ボランティア・NPO等による福祉文化実践――被災地の復興とNPOによる活動(金子洋二)
  1 復興の三段階とNPOの活動
  2 NPOによる活動の特性
  3 地域の復興力とNPO
  4 NPOによる復興活動を支援する

 ○被災者との福祉レクリエーション活動を通して(鈴木優子)

 ○被災地における“ふれあいサロン”の取り組み(稲田泰紀)
  1 『災害応援にゃんこ隊』の活動
  2 日本福祉文化学会全国大会における交流の輪
  3 小千谷市における高齢者ふれあいサロンの活動
  4 まとめと今後の活動支援についての考察

 ○被災地の福祉文化活動――今自分たちにできること(関矢秀幸)
  はじめに
  1 「まだまだっ! 柏崎プロジェクト」
  2 小さな絵本館サバト
  3 文化財たちの復興
  おわりに

 ○災害時の情報と弱者への福祉文化活動――2007年7月16日「中越沖地震 震災放送のすべて」より(大矢良太郎)
  はじめに
  1 中越沖地震の発生 その時私は……
  2 中越沖地震の特徴
  3 日本一小さなコミュニティ放送局(CFM)の哲学
  4 誕生直後から災害放送の申し子
  5 中越沖地震の災害放送はこうして始まった
  6 「私にできること」の災害応援歌が届けられる
  7 市民3000人を巻き込んだ復興支援コンサート

 ○阪神・淡路大震災被災者へ絵本やおもちゃを届け続けて(渡邊豊)
  1 「夢と希望の本を届ける会」を結成
  2 全国に広がる支援の輪
  3 絵本、おもちゃを軽自動車に積み被災地へ
  4 東灘小学校校庭で「夢と希望祭り」を開催
  5 仮設住宅で「青空絵本・おもちゃ屋さん」を開く
  6 菅原市場商店街の復興支援のため「春風福引大売出し」を行う
  7 阪神・淡路大震災における活動を新潟での災害で生かす

 ○災害への備えと福祉文化活動(平田厚)
  1 「福祉文化現場セミナー」で「災害と福祉文化」議論
  2 静岡県民の災害意識調査から学ぶものはなにか
  3 日常の地域福祉活動から災害時の地域組織化への努力

第2節 専門職等による福祉文化実践

 ○被災地社会福祉協議会における一連の支援活動(本間和也)
  はじめに
  1 災害支援を円滑に行うことが可能な組織の条件
  2 局面に応じた支援活動の変遷
  おわりに

 ○旧山古志村における生活支援相談員、地域復興支援員による福祉的被災者支援(井上洋)

 ○山古志のコミュニティと山古志災害ボランティアセンターの役割

 ○被災地におけるケアマネージャーの福祉文化活動(枝村和枝)
  はじめに
  1 報告者の業務
  2 安否確認
  3 震災による新たなニーズと対応
  4 ケアマネージャーだからできたこと、思い、つらさ
  5 ケアマネージャーに求められていること

 ○福祉避難所における福祉文化活動(冨田幸二)
  はじめに
  1 福祉避難所とは
  2 福祉避難所の設置
  3 福祉避難所運営の実際
  おわりに

 ○災害時の障害者施設における福祉文化活動――阪神・淡路大震災をくぐった重症心身障害の人たちの地域生活拠点「青葉園」から(清水明彦)
  はじめに
  1 地震発生 安否確認、「情報拠点」に
  2 その当日から「避難拠点」に
  3 多くのボランティアと「支援拠点」として
  4 復興に向けて「居場所づくり」
  5 震災で見えた「支援の神様」
  おわりに

 ○ケアの必要な方の暮らしを守るLSA(生活援助員)の活動――阪神・淡路大震災後 一般応急仮設住宅から災害復興公営住宅への変化の中で(西野佳名子)
  1 大震災下で提案した「ケア付き仮設住宅」
  2 芦屋市のケア付き仮設住宅の光景から
  3 ケア付き仮設住宅での援助実践からの提言
  4 南芦屋浜災害復興公営住宅の24時間LSA派遣事業
  5 シルバーハウジングにおけるLSA派遣事業の意義

  コラム2 15年目の被災地を訪ねて(石田易司)

 あとがき(渡邊豊)

前書きなど

あとがき

 私の手のひらの上に1冊の新書本がある。それは2004年10月の新潟県中越地震発生から2カ月後に発行された『阪神・淡路大震災10年─新しい市民社会のために─』(岩波新書)である。
 この本の編者であるノンフィクション作家柳田邦男さんを、新潟県中越地震発生から5カ月後の2005年3月、新潟NPO協会が新潟市にお招きし講演会を開催した。その時すでに本を購入し読み終えていた私は、講演後、柳田邦男さんから本の扉にサインをしていただいた。柳田邦男さんは「平安 読むことは生きること」とお書きになられた。
 本は発行直後に購入し、新潟での災害の参考にするためにすぐに読み始めた。気になる箇所に鉛筆で線を引いたが、その箇所が多く、今になって驚いている。
 特に、阪神・淡路大震災における対応の問題、課題、評価等について述べている箇所に鉛筆線が多い。しかし、今改めて読み返してみると、それらの問題等が新潟県中越地震や新潟県中越沖地震における対応において改善、解決されている点も見られる。これは、阪神・淡路大震災の教訓が新潟の災害で生かされた結果である。
 これと同じように、本書『災害と福祉文化』で紹介した災害と福祉文化実践事例は、今後災害が発生した際の対応において、教訓として必ず寄与できるものであると編者は確信している。そして、災害において被災者と被災地の福祉文化を高めることを、さらに日常においても地域で福祉文化を高める不断の努力を福祉文化活動家である読者諸氏に期待するものである。

 (…後略…)

著者プロフィール

渡邊豊  (ワタナベユタカ)  (編集代表

新潟福祉文化を考える会代表、日本福祉文化学会前事務局長、第1回福祉文化実践学会賞受賞。新潟ボランティア連絡会副会長、新潟県社会福祉士会権利擁護センターぱあと
なあ新潟運営委員、新潟NPO協会会員、日本地域福祉研究所所員、新潟青陵大学非常勤講師、新潟県社会福祉協議会職員。日本社会事業大学社会福祉学部・同専門職大学院
修了。著書に『福祉文化とは何か』(共著、明石書店、2010年)、『地域社会と福祉文化』(共著、明石書店、2002年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。