アニマトゥール フランスの社会教育・生涯学習の担い手たち ジュヌヴィエーヴ・プジョル(著) - 明石書店 【利用可】
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アニマトゥール フランスの社会教育・生涯学習の担い手たち
原書: GUIDE DE L'ANIMATEUR SOCIO-CULTUREL
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2007年12月
- 書店発売日
- 2008年1月10日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2015年8月22日
紹介
アニマトゥールとは、フランスの社会教育・生涯教育において一般市民の指導・補佐を務める職業およびボランティアを指す。音楽、舞踊、演劇、絵画、スポーツ等々その活動範囲は広い。その長い歴史と、現代フランス社会に深くの根ざしたこの制度を詳述する。
目次
日本語版への序文（ジュヌヴィエーヴ・プジョル）
凡例
第1章 社会教育・生涯学習の担い手と基本原理
1．アニマトゥール Animateur
2．アソシアシオン Association
3．民衆教育 Education populaire
4．余暇（活動） Loisir, Loisirs
5．アニマシオン Animation
6．アニマシオンとヨーロッパ Animation et Europe
7．文化アニマシオン Animation culturelle
8．社会文化 Socioculturel
9．社会スポーツ Socio-sportif
10．闘士的活動家 Militant
11．ボランティア・無償性 Benevole
12．志願制・自発的行為 Volontariat
第2章 行政機関と制度
1．青少年・スポーツ・アソシアシオン活動（省） Jeunesse, Sport et Vie associative （ministere）
2．文化省 Culture（ministere）
3．社会事業 Affaires sociales
4．地方分権 Decentralisation
5．国家の撤退 Desengagement de l'Etat
6．州と県の青少年・スポーツ局 DRJS, DDJS
7．州文化事業局 DRAC
8．州保健衛生・社会事業局 DRASS
9．市町村当局 Municipalite
10．地域教育政策 Politiques educatives locales
第3章 運営の仕組みと装置
1．認可 Agrement
2．資金調達のための財源 Sources de financement
3．外部付託 Mise a disposition
4．青少年・民衆教育協力基金 FONJEP
5．アソシアシオン活動支援全国基金 FNDVA
6．パートナー Partenaires
7．民衆教育連盟 Federation d'education populaire
8．教育支援装置 Dispositifs d'appui educatif
9．学校補完アソシアシオン Associations complementaires de l'ecole
10．社会的参入装置 Dispositifs d'insertion sociale
第4章 アニマトゥールの養成制度と資格免状
第1節 養成制度の基本枠組み
1．アニマトゥール養成 Formations a l'animation
2．アニマトゥール養成の教育学 Pedagogie de la formation
3．継続職業教育 Formation professionnelle continue
4．チューター制 Tutorat
5．労働経験認証制度 VAE
第2節 資格免状の種類と性格
1．アニマシオンに関する免状 Diplomes de l'animation
2．非職業的免状 Diplomes non porfessionnels
3．職業的免状 Diplomes professionnels
4．社会的教育アニマシオン適性証書 BASE
5．アニマトゥール職適性証書 BAFA
6．管理職適性証書 BAFD
7．技術アニマトゥール補適性免状 BAPAAT
8．民衆教育技術アニマトゥール国家免状 BEATEP
9．青少年・民衆教育・スポーツ職免状 BPJEPS
10．アニマシオン職関係国家免状 DEFA
11．アニマシオン・開発計画主幹国家免状 DEDPAD
12．社会的労働高等免状 DSTS
13．技術短期大学部修了証 DUT
14．大学修了証 Diplomes universitaires
第5章 アニマトゥールの雇用環境
1．アニマトゥール職 Profession d'animateur
2．社会的地位 Statuts
3．地方公務員アニマトゥール Animateur territorial
4．雇用者 Employeurs
5．労働契約 Contrat de travail
6．労働組合 Syndicats de salaries
7．雇用者団体 Syndicats d'employeurs
8．労働協約 Convention collective
9．臨時採用職員 Occasionnel
10．解雇 Licenciement
第6章 社会教育・生涯学習の施設と活動
1．施設 Equipements
2．活動 Activite
3．青年の家 Maisons des jeunes
4．勤労青年会館 Foyers de jeunes travailleurs
5．社会センター Centre social
6．農村の家 Foyers ruraux
7．非宿泊型余暇センター CLSH
8．バカンス・余暇センター CVL
9．スカウト運動 Scoutisme
10．文化的イベント Spectacles et manifestations
11．商業的活動 Activites commerciales
団体・機関住所
法規資料
略語一覧
訳者あとがき
付録
1．アニマトゥール関連図表
a．アニマトゥール資格免状と水準
b．全国労使共同委員会によるアニマシオン職の職業能力認定表
c．アニマトゥール資格免状取得プロセス概要図
d．高等教育制度とアニマトゥール養成
2．本書関連略年表
3．本書掲載主要人名
4．索引
前書きなど
訳者あとがき
本書は、ジュヌヴィエーヴ・プジョル（Genevieve Poujol）とジャン＝マリー・ミニヨン（Jean-Marie Mignon）著Guide de l'animateur socio-culturel, 3e edition, DUNOD, 2005の全訳である。原著の初版はG・プジョルの単著で1996年に出版され、その後若干の修正を伴って2000年に第2版が出版されている。本訳書の元である第3版は、初版から10年近くを経て、少なくない手直しと最新の現状が書き加えられると同時に、J-M・ミニヨンが加わり新たな10項目が追加された。
●アニマトゥール事典
原著のタイトルを直訳すれば「社会文化アニマトゥールガイド」である。「人々の自由時間に働きかける社会的労働者」とプジョルが定義するアニマトゥールとその養成者を主な対象として、アニマトゥールが活動・職業を遂行するにあたって理解するべきキーワードをA－Z形式で著したものであり、文字通りアニマトゥールのためのガイド書となっている。だがその背景には、アニマトゥールそのものが自明のものとしてあるのではなく、依然その職業や活動が不確かで漠然としたままであるという現実から、アニマトゥールの全体の輪郭を整理し明らかにしようという著者の問題意識が貫かれている。そのため、アニマトゥールの活動や職業領域に関わる原理や制度、資格・養成の仕組み、施設・活動などといった総覧的全体像が外国人にも比較的理解しやすくなっている。また同時に日本人にとってはガイド書という以上にアニマトゥール事典とも言いうる内実を有している。したがって訳出にあたってはより事典としての性格を強めるために、著者の了承を得て構成を編集しなおし、さらに付録資料を補足した。
ところで日本では、アニマトゥールに関する一定の研究や、アニマトゥールをモデルないし参考にした活動をおこなっている民間団体などもあるとはいえ、それはいまだ聞き慣れない用語であろう。アニマトゥールは、言語的には、ラテン語のanima（魂・生命）に由来し、生命を生き生きさせ、活性化する人を意味する。そしてその活動は、本書で詳細に示されているように教育・文化・スポーツ・社会福祉など極めて広い活動を担っており、これらは日本の社会教育・生涯学習と類似するものとなっている。邦訳タイトルを『アニマトゥール――フランスの社会教育・生涯学習の担い手たち』としたゆえんである。
（…後略…）
上記内容は本書刊行時のものです。
