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Q&A 子どものいじめ対策マニュアル 三坂 彰彦(編著) - 明石書店
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Q&A 子どものいじめ対策マニュアル 解決への法律相談

発行:明石書店
A5判
176ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-7503-2664-1
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2007年11月
書店発売日
登録日
2015年8月22日
最終更新日
2015年8月22日
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紹介

いじめに関わってしまった当事者が、いじめとどう向き合うべきなのかを、法律的な角度から解き明かしたはじめての実践ガイド。子どもの人権問題のエキスパートである弁護士が50のQ&Aで答える。事例・判例満載。教師・親必携。

目次

はじめに

1.いじめとは何か
 Q1 「いじめ」とは何?
 Q2 いじめにも種類がある?
 Q3 最近のいじめの特徴は?
 Q4 いじめの潜在化の原因は?
 Q5 いじめる側の気持ちは?
 Q6 いじめは犯罪になる?

2.いじめを取り巻く法律関係
 Q7 いじめを取り巻く法律と制度とは?
 Q8 いじめをした子どもの民事上の責任は?
 Q9 いじめをした子どもの刑事上の責任は?
 Q10 国公立の学校と私立の学校での、学校の負う責任の違いは?
 Q11 学校の安全配慮義務とは?
 Q12 いじめ被害者の過失はどうなる?
 Q13 メールやネットによるいじめは?
 Q14 部活動内でのいじめと学校の責任は?
 Q15 休み時間・放課後でのいじめのケースは?
 Q16 いじめ自殺の裁判の争点は?
 Q17 いじめ被害でPTSDを患った場合、責任を問える?
 Q18 教師がいじめに関与しているケースは?

3.いじめにあったときどうする?
 Q19 いじめを受けていても登校しなければいけない?
 Q20 不登校に対するサポートは?
 Q21 学校以外の居場所は?
 Q22 どこに相談したらいいの?
 Q23 学校との話し合いの留意点は?
 Q24 学校が「いじめではない」といって取り合ってくれない場合は?
 Q25 教育委員会は何をしてくれる?
 Q26 警察はいじめに対して何をしてくれる?
 Q27 児童相談所は何をしてくれる?
 Q28 弁護士は何をしてくれる?
 Q29 調停とは、どのような手続き?
 Q30 訴訟とは?
 Q31 裁判ではどんな請求ができる?
 Q32 人権救済の申立てとは、どのような手続き?
 Q33 いじめに対する災害給付制度とは?

4.いじめに対する学校の対応
 Q34 いじめの訴えがあった場合の対応は?
 Q35 いじめの調査と実態解明はどうする?
 Q36 明らかになったいじめへの対応は?
 Q37 学校内で解決が困難な場合の対応は?
 Q38 保護者への報告は?
 Q39 マスメディアへの対応は?
 Q40 いじめ対処における落とし穴は?

5.いじめに関わった児童・生徒の諸問題
 Q41 いじめ加害者に対する学校側の処分の種類は?
 Q42 出席停止とはどんな処分?
 Q43 いじめに関する自主退学勧告への対応は?
 Q44 少年事件の手続きの流れは?
 Q45 いじめをした子どもにも、弁護士は必要?

6.いじめを超えて
 Q46 親がいじめを見きわめるには?
 Q47 学校はいじめをどう予防する?
 Q48 国はどんな対策をとっている?
 Q49 いじめに対する処分は厳しくなる?
 Q50 いじめを克服していくには?

いじめ判例
資料
参考文献

前書きなど

はじめに

 2006(平成18)年、学校内でのいじめを背景とした子どもの自殺という痛ましいニュースが連日のように報道されました。これまでにも、いじめの問題は、1980年代半ば、そして1990年代半ばに、社会的に大きく取り上げられてきました。こうした教訓があるにもかかわらず、今日に至るもなお学校におけるいじめ問題は克服されていません。
 そればかりか、今日のいじめでは、誰もがいじめ被害者あるいは加害者となりうるものであり、また、いじめの手段もインターネットを通じたものなど匿名性の高い手段がとられるようになるなど、問題はさらに複雑となりつつあります。
 いじめの被害にあった子どもは、自尊心を保つことができないほどに体も心も傷つけられます。いじめは、子どもたちの成長を阻害する重大な人権侵害です。
 一方で、学校から本当の意味でいじめを根絶していくためには、いじめをしてしまう子どもの抱える問題にも目を向ける必要があります。また、いじめの現場となる学校も、いじめに適切に対応するための十分な知識と、知識に裏打ちされた解決方針をもたねばなりません。
 本書は、不幸にもいじめに関わらざるを得なくなってしまった当事者が、いじめとどう向き合うべきなのかを考える上で必要な情報を、いじめ問題などの子どもの人権に関わる事件に取り組む弁護士が、法律的な角度から解説した初めての本です。
 本書では、まず「1.いじめとは何か」「2.いじめを取り巻く法律関係」で、いじめに関する一般的な知識を説明し、「3.いじめにあったときどうする?」「4.いじめに対する学校の対応」「5.いじめに関わった児童・生徒の諸問題」では、いじめにあってしまった子ども、いじめの舞台となる学校、いじめをしてしまう子ども、それぞれの立場から問題となる点を明らかにし、解決へと導きます。さらに「6.いじめを超えて」でいじめ根絶への道を指南します。
 また、いじめに伴う裁判用語や法律用語に関する解説をはじめとして、現在までの学校教育に関わる法改正などの動向や、執筆を担当した弁護士が現実の事件活動の過程で得た体験なども踏まえながら、わかりやすく解説することにも努めました。そして、読者が自分の悩みに応じて、すぐに必要な情報を探し出せるよう、Q&A方式を採用しています。各Aの最後には、最も大切なことを「Point!」としてまとめました。
 巻末には、現在までに判例タイムズ、判例時報に掲載されたいじめ裁判について、事案の特徴ごとに整理し、事件の概要と弁護士からのコメントを付けました。
 いじめは、被害を受けた子どもに対し、生きる意欲すら奪ってしまうほどの深刻で重大なダメージを与え、加害者となる子どもにとっても不幸しか招きません。周りで見て見ぬふりを強いられる子どもたちも、自分の無力感に傷ついているのです。私たち大人には、すべての子どもを傷つけるいじめを克服するために、あらゆる努力が求められています。
 最後に、この本を、学校の教職員や保護者を中心として、子どもを取り巻く多くの方々に手に取っていただき、いじめを克服するための一助としていただくことを心から望んでおります。

2007年9月  筆者一同

著者プロフィール

三坂 彰彦  (ミサカ アキヒコ)  (編著

1991年弁護士登録。東京弁護士会所属。
東京大学経済学部卒。武蔵野法律事務所。
2000年4月より東京弁護士会子どもの人権と少年法に関する特別委員会「子どもの人権救済センター」運営部会長、2005年4月~2007年3月、同委員会委員長などを務める。子どもの人権問題、少年事件などに取り組んでいる。
〈主な著書〉『子どもの権利シリーズ 学校と子どもの人権』(共著、東京弁護士会)、『子どもの権利擁護マニュアル』(共著、東京弁護士会)、『小学校版 いじめ克服実践事例集』(共著、小学館)など。

田中 早苗  (タナカ サナエ)  (編著

1989年弁護士登録。第一東京弁護士会所属。
慶應義塾大学法学部卒。田中早苗法律事務所。
女性と人権、報道と人権などの問題に取り組んでいる。東京新聞新聞報道のあり方委員会委員、テレビ朝日放送番組審議会委員、TBS放送と人権特別委員会委員などを務める。
〈主な著書〉『Q&A 学校事故対策マニュアル――法的対応から危機管理・安全対策まで』(共編著、明石書店)、『スクール・セクハラ防止マニュアル』(明石書店)、『別れたあとで後悔しない離婚と手続き』(共著、主婦と生活社)ほか多数。

佐藤 香代  (サトウ カヨ)  (

2004年弁護士登録。東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。台東協同法律事務所。
主に、少年事件や離婚事件、学校トラブルなどの市民生活に身近な問題に携る。人権活動として、子どもの人権救済センターでの相談活動や、遺棄化学兵器被害問題に取り組んでいる。
〈主な著書〉『Q&A 学校事故対策マニュアル――法的対応から危機管理・安全対策まで』(共著、明石書店)

角南 和子  (スナミ カズコ)  (

2004年弁護士登録。東京弁護士会所属。
上智大学法学部卒。蜂屋信雄法律事務所。
東京弁護士会「子どもの人権と少年法に関する特別委員会」委員、東京都子どもの権利擁護専門相談事業専門員などを務める。東京弁護士会の子どもの人権救済センターにて、学校問題やシェルターに子どもを匿う活動などに取り組んでいる。

浦川 朋子  (ウラカワ トモコ)  (

2007年弁護士登録。第一東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。台東協同法律事務所。
裁判所に22年間勤務し、民事・刑事・少年・家事事件の担当書記官などを経て現職。少年事件などに取り組んでいる。

上記内容は本書刊行時のものです。