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写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム ジェド・ベイカー(著) - 明石書店
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写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム 自閉症のある子どもに教えるコミュニケーション、遊び、感情表現
原書: The Social Skills Picture Book: Teaching Play, Emotion, and Communication to Children with Autism

発行:明石書店
B5判
232ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-2600-9
Cコード
C0037
一般 単行本 教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2007年7月
書店発売日
登録日
2015年8月22日
最終更新日
2015年8月22日
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紹介

自閉症を中心に、コミュニケーションに問題を抱える子どもにソーシャル・スキルを学ばせるためのワークブック。日常場面の写真にマンガのように吹き出しをつけて分かりやすくし、遊びや感情表現などのスキルを身につけさせる。

目次

訳者まえがき
第1部 自閉症スペクトラムとソーシャル・スキル
 自閉症の特性
  自閉症についての簡単な説明
  ASDの子どもたちに教えるときの視覚的支援の重要性
 ソーシャル・スキルの教え方
  個別取り出し型指導(Discrete-Trial)
  機会利用型指導(Incidental Teaching)
  絵を用いた認知リハーサル(Cognitive Picture Rehearsal)
  ソーシャル・ストーリーノついて
  構造化された学習
 ソーシャル・スキル・アルバムについて
  ソーシャル・スキル・アルバムとは何か
  ソーシャル・スキル・アルバムは誰が使うべきか?
  この本の使い方
  最初の指導
  スキルを練習するときに、よくないやり方も教えるべきか?
  スキルのロールプレイ
  スキルの見直し/修正フィードバック
  スキルの般化
 自分用のソーシャル・スキル・アルバムの作り方
  考えておくべきこと
  別のスキルについてのステップの例
 参考文献
第2部 ソーシャル・スキル・アルバム
 コミュニケーションについてのスキル
  スペース・インベーダーにならないようにしよう
  聞くときのたいど
  中断させる1――フタを開けるのを手つだってもらう
  中断させる2――チャックをしめるのを手つだってもらう
  中断させる3――友だちにオモチャをかしてもらう
  あいさつ
  話を聞くこと(会話のとき)
  会話を始め、会話をつづけること1(今のことについて)
  会話を始め、会話をつづけること2(前にあったことについて)
  会話を終わらせること
  自己紹介
  いつ話をやめるとよいかを知ること(てみじかに話す)
 遊びについてのスキル
  だれかを遊びにさそうこと
  遊びにくわわること
  分け合うこと
  ゆずり合うこと
  交たいで遊ぶこと
  ゲームで遊ぶ
  負けたときに、どうすればよいか
 感情についてのスキル
  落ち着くこと
  人の気持ちがわかっていることをしめすこと
  「だめ」という返答を受け入れること
  まちがったときのこと
  はじめてのことをしてみること
  からかわれたときのこと
  課題がむずかしくても、やってみること

前書きなど

訳者まえがき
 本書は、Jed Baker の The Social Skills Picture Book: Teaching play, emotion, and communication to children with autism. Future Horizons, Inc.(2001)を翻訳したものです。ソーシャル・スキルを学ぶための写真集なので、『写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム』としました。これがどういうものかについては、第1部で説明されていますが、要約すると、ソーシャル・スキルを実演するにあたって、よい例とよくない例とをデジタルカメラで撮り、実際に口にすることばと口にはしない心の中のことばとを、キャロル・グレイの『コミック会話 自閉症など発達障害のある子どものためのコミュニケーション支援法』(明石書店)と同様の吹き出しを使って写真に挿入し、適切な社会的言動を身につけてもらおうとするものです。自閉症スペクトラムの子どもたちは、視覚的情報処理に優れているので、その点を十分に活かすために、写真を使うのです。そうすることで、子どもたちの集中力と理解力が高まります。さらに、撮影には子ども自身が被写体として協力するので、参加意識が持てます。その分、意欲が高まることが期待できるのです。
 しかし、このアルバムを読んだり見たりするだけで、スキルが実際に使えるようになるわけではありません。そうなるためには、練習をしなくてはなりません。実際に体を使ってスキルを練習させる前に、どうするべきかをまず教えるために、このアルバムを使ってほしいと著者は述べています。また、ソーシャル・スキルを習得してからも、子どもはこの本を使って、自分で正しい行動を確かめ、強化することができるので、子どもの自立心が伸びることも期待できるでしょう。
 これ以上、くどくど説明する必要はないと思います。ただ、付け加えておきたいことは、視覚的な理解がよいだけに、無理なソーシャル・スキルを視覚的に押し付けないように、《本人のニーズ》(必要なこと)を満たす支援ではなく、周囲の《大人たちのデマンド》(要望)を満たす指導にならないように、気をつけましょう。《本人のニーズ》と《親や教師のデマンド》とは峻別する必要があります。《親のニーズ》などという、もっともらしい表現がまかり通っていますから。
 ところで、日本語版に関してお断りしておかねばならないことがあります。原書では、写真はカラーですし、吹き出しも通常の吹き出し(実際に口に出したことば)と雲状の吹き出し(心の中だけで思っていること)とでは地の色を変えてあります。諸般の事情から、日本語版はモノクロにせざるを得ませんでした。それぞれのお子さん用に独自のアルバムを作製される場合は、カラーにされることをお勧めします(P25〈ソーシャル・スキル・アルバムの制作〉を参照)。

2007年のこどもの日に
門 眞一郎

著者プロフィール

ジェド・ベイカー  (ベイカー,ジェド)  (

ジェド・ベイカー博士は、臨床心理学の修士号と博士号とをニューヨーク州立大学アルバニー校にて取得しています。ベイカー博士は、ソーシャル・コミュニケーションに問題を抱える子どもの家族に、家族療法とコンサルテーション・サービスを行う《ソーシャル・スキル・トレーニング・プロジェクト》のディレクターであり、ニュージャージー州ミルバーン学区の《ソーシャル・スキル・トレーニング》のディレクターでもあります。また彼は、アスペルガー症候群教育ネットワーク(ASPEN:Asperger Syndrome Education Network)の専門職顧問のひとりでもあります。これはアスペルガー症候群の子どもを持つ親のための教育ネットワークです。ベイカー博士はニューヨークの出身ですが、現在は、妻のベスと2人の子ども、ジェイク(3歳)とリンゼイ(1歳)とともに、ニュージャージー州メイプルウッドに住んでいます。

門 眞一郎  (カド シンイチロウ)  (

1973年に京都大学医学部を卒業。病院勤務を経て、ロンドン大学精神医学研究所にて児童精神医学を研修。帰国後、1981年より京都市児童福祉センター勤務。児童精神科医。訳書にピーター・サットマリ『虹の架け橋』(星和書店)、キャロル・グレイ『コミック会話』、ジュード・ウェルトン『ねえ、ぼくのアスペルガー症候群の話、聞いてくれる?』、ジェニファー・L.サブナー/ブレンダ・スミス・マイルズ『家庭と地域でできる自閉症とアスペルガー症候群の子どもへの視覚的支援』(いずれも明石書店)などがあり、近刊として明石書店よりElisa Gagnon “Power Cards”の邦訳を刊行予定。

禮子・カースルズ  (カースルズ,レイコ)  (

1970年にお茶の水女子大学文教育学部を卒業。渡英し英国人と結婚、日本航空ロンドン支店勤務の後、子育てに専念。現在、英国料理教室を、ロンドンの自宅にて主宰。

上記内容は本書刊行時のものです。