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障害のある子どものための遊びと学びのアクティビティ リサ・ラパポート・モリス(著) - 明石書店
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障害のある子どものための遊びと学びのアクティビティ (ショウガイノアルコドモノタメノアソビトマナビノアクティビティ) 教師と親のために
原書: CREATIVE PLAY ACTIVITIES FOR CHILDREN WITH DISABILITIES: A Resource Book For Teachers And Parents

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発行:明石書店
A5判
260ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7503-2450-0   COPY
ISBN 13
9784750324500   COPY
ISBN 10h
4-7503-2450-7   COPY
ISBN 10
4750324507   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2006年12月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2011年1月14日
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紹介

障害児のための様々な発達を促す約300もの楽しい活動やゲーム,簡単な手作りのおもちゃの作り方などを紹介する。障害児教育に関わる保育者や教育者,セラピスト,ボランティアなどが親と一緒に障害児の発達の可能性を追求するために役に立つ内容が満載。

目次

訳者まえがき
読者の皆さんへ
はじめに
謝辞
第1章 遊びを有効に活用するために
 楽しみ、そして、学ぶための遊び
 家族のつながりを強くするための遊び
 子どもを知ることから始めましょう
 楽しみと学びの場面をつくりましょう
 子どもと一緒に遊ぶために
 兄弟姉妹と一緒に遊びましょう
 子どもの自立のために
 子どもの特殊なニーズと遊びをつなぐために
 子どもに聴覚の障害があったら
 子どもに視覚の障害があったら
 子どもに身体の障害があったら
 あなたはけっして1人ではありません
第2章 感覚の世界の探検
 ブルー家の家族が触ったり聞いたりして遊びます
 ごしごしこすって
 モビールの作り方と楽しみ方
 伸ばして触って
 食べ物を楽しもう
 シェービングクリーム作品集
 音の出るゲーム
 聞こえたら見てごらん
 いろんな音と話してみよう
 身体のあちこち
 手触りの箱
 隠された物を探し出せ
 懐中電灯を使ったゲーム
 福袋をつかもう
 ゴロゴロガタガタ鳴らしてみよう
 その他の音を使ったゲーム
 いくつになっても感覚刺激は大切です
第3章 運動の世界の探検
 グリーン家の家族が身体を使って遊びます
 ゆりかご
 真似してごらん
 登ったり転んだり
 はいはいゲーム
 手を目と一緒に
 黒板ゲーム
 くるくる回れ
 ポップコーンを使ったゲーム
 ゴロゴロ回転
 カーペットを使ったゲーム
 足跡に続け
 ボールゲーム
 ピョンピョン跳び上がれ
 チューチュートレイン
 スケートボードの作り方
 スケートボードでつっぱしれ
 遊び方の工夫のために
第4章 水遊び、野外、空想の世界の探検
 ゴールド家の家族が野外で跳んだりはねたりします
 シャボン玉
 水遊び
 水を撒き散らせ
 洗うこともゲーム
 庭でもウォータースライド
 家や歩道を塗っちゃおう
 砂場遊び
 ガラガラバッターン
 野外の芸術家
 天まで上がれ
 影を使って
 家族小劇場
 ごっこ遊び
 箱を使った想像遊び
 演劇もやってみよう
 自然を使った遊び
 宝探し
 探偵ごっこ
 遊びに使えるその他の情報
第5章 芸術の世界の探検
 バイオレット家の家族が創作活動に取り組みます
 小麦粘土を作って遊ぼう
 フィンガーペイントの楽しみ方
 コラージュのやり方
 簡単なクラフト
 簡単な飾りやおもちゃを作ろう
 指人形の作り方と楽しみ方
 家族に見せましょう
第6章 音楽とリズムの世界の探検
 レッド家の家族の音楽の時間です
 リズムに合わせて指遊び
 歌つきゲーム
 音楽や歌に合わせて動作を作っちゃおう
 ミュージカル・サークル
 リズム楽器
 楽器の作り方と楽しみ
 学習すること、練習することは楽しい
第7章 グループ活動の世界の探検
 レインボーグループの仲間はみんなで楽しみます
 この帽子誰の帽子
 靴を見つけて
 ボールは回る
 凍っちゃった
 急行列車
 フラフープ取りゲーム
 ビーチボールを落とさないで
 お手玉入れ
 トンネルボール
 簡単なサークルゲーム
 赤信号青信号
 馬跳び
 魚釣り
 この人は誰でしょう
 みんなで回ろう
 川を越えるチャーリー
 アニマルファーム
 びっくり箱
 ファッションパレード
 名前
 パラシュートゲーム
 風船ゲーム
 鬼ごっこ
 リレー
 みんな一緒に
訳者あとがき

前書きなど

訳者まえがき
 2004年10月から翌年3月までの半年間、私は研修でオーストラリアのメルボルンに滞在する機会を持ちました。研修の目的は障害者や高齢者の野外でのレクリエーションの調査をし、日本でこうした活動をどう普及させるかということを考えることでした。しかしその前に、私の前には英語を理解するという大きなハードルが立ちはだかっていました。そのために1冊の英語の本を持っていって、それを翻訳してみようとしたのです。それが『Creative Play Activities for Children With Disabilities』という本でした。最初は1日1ページほどしか進みませんでしたが、6か月、180日もあるのですから、それで1冊は終わるだろうとこつこつやっているうちに、とても面白くなってきました。11月になると1日、20ページもできる日があったのです。この本はそれくらい面白い本でした。聞いてみると、オーストラリアでも障害児教育に携わる人には必携の本だということでした。
 稚拙な翻訳だけれど、何かを残さなければと、急いでそのアメリカの出版社にメールを送り、翻訳の許可がほしいと依頼しましたが、先方からは返事が来ませんでした。この問題は日本に帰ってきて、明石書店の努力で簡単に解決しました。
 一方で、翻訳していてどうしても分からない言葉がときどき出てくるのです。辞書には載っているけれど、意味が伝わらない言葉、辞書にも出てこない言葉です。また、文章の意味は理解できても、そのゲームの面白さや意図が分からないものもあります。メルボルンで障害者のレクリエーションを勉強している学生やキャンプの専門家にそのつど確認し、内容は理解したつもりです。しかし、聞いても、日本人には面白くないところもいくつかあるのです。また、これは日本ではしてほしくないという活動もあるのです。例えば、車道に水溶性のペイントで大きな絵を描くとか、誕生日のパーティゲームで実際のお金を隠して、それを子どもに探させるものとか。こうした文化や生活習慣の違い、環境の違いについては、日本での活動に適した形に変更または加筆をしました。
 一番困ったのが歌を使ったゲームです。メロディのない「チャント」というシュプレヒコールのようなものはリズムに合わせて言葉を訳するだけでいいのですが、メロディのある歌に乗せてするゲームの、楽譜がないものはお手上げです。英語圏の国では誰もが知っている音楽なのでしょうが、私たちにとってはどうしようもないものです。音楽の部分だけは、このモーリスとシュルツが書いた『Creative Play Activities for Children With Disabilities』の楽しみ方を基本にしながら、題名を聞いて日本でもよく分かるものはそのまま、それ以外のものは日本でよく知られている歌を使ったゲームに変更させていただきました。
 全体を通して、日本で使うことを考えて、日本でできそうなもの、日本人の価値観に合ったもの、私が面白いと思えるように少しアレンジしました。こういう物を「翻訳」と言うのかどうかは疑問ですが、分かりやすい、使って意味のあるものにすることは出版の当然の義務だと思いました。
 この本のゲームの基本は障害のある子どものためのさまざまな発達を促す遊びを紹介することです。知的障害の子どもをはじめ、多様な障害のある子どもたちへの配慮が書かれています。しかし、1人ひとりの子どもにはできないかもしれない活動もたくさんあります。でもできなくてもいいと思っています。するチャンスがあることが大切なのです。
 オーストラリアでいくつかの障害児キャンプに参加しました。例えば、「ピープル・アウトドア」という障害児キャンプを主催するNPO団体のキャッチフレーズは「すべての人に冒険を(Adventure for All)」です。プログラムも「ジャイアント・スウィング」とか「フライング・フォックス」「ビリー・カート」というヘルメットやハーネスを着けてする、非常に挑戦的な活動が中心でした。ADHDとかLDの子どもはやりたいといってどんどん挑戦しますが、反対に知的障害の子どもはやりたいけれど勇気が足りない、自閉の子どもは興味や関係をもてない、肢体障害の子どもはやりたくてもけがが心配と、それぞれの理由で参加しなかったのですが、主催者側は参加しない子どもには待たせておくだけで、それでもいいという姿勢でした。
 ところが元気な子がやっているうちに、車椅子の子はやりたくてたまらなくなったのでしょう、やるという意思を示します。けがの恐怖より、やりたいという気持ちが強くなったのです。ダウン症の女の子はやる気になってフライング・フォックスの10メートルほどの台の上まで登りましたが、そこから、まだまだ高い遠い距離におびえて、台から降りてしまいました。別の知的障害の子どもはやはりチャレンジしようとして、一度は台に登り、しかし降り、小さい子どもが短い低い距離からフライングしているのを見て、同じようにステップを踏んで、とうとう長い、高い距離をフライングすることができました。自閉症の子どもも、知らないうちにチャレンジして、平気な顔で終わっていました。
 たくさんの、いろいろな障害や年齢の子どもが一緒に何かをやることの大切さと、挑戦してできた後の子ども自身の誇らしげな顔を見ていると、結果よりも機会があることが大切なのだと思いました。
 できてもできなくてもその場にいて、いい助言や支援、可能性を高める道具、チャンスを作り出すことが大人の役目だと思います。できないことはいけない、みんなに同じことを達成させてやりたいという結果重視の日本の教育では、障害児の活動の機会は最小限になってしまいます。できてもできなくても社会の中の当たり前の存在として、みんなと一緒にいるという中で可能性が出てくるのだと思いました。
 だから、できなくてもいい、ということを基本に、チャンスがあって状況が整い、本人がやる気になればやってみるといいという姿勢でこの本を書きました。
 この本は障害児のためだけの本ではありません。すべての子どもの発達にとって大切な体験をいっぱい掲載しています。難しいゲームや集団でやるゲームもあります。でも、障害児にもチャンスはあります。そのために私たちは努力をしたいと思っています。大きくなってから、できるようになったときにチャレンジしてもいいと思います。
 また、最近、日本でも高齢者のレクリエーション活動が盛んになってきましたが、ちょっとしたアレンジで高齢者のデイサービスセンターや地域のサロン活動の中で役に立つものもたくさんあります。約300のゲームやその他の活動を紹介しています。そうした意味で、あらゆる人のためのレクリエーション活動のヒントになる本だと思っています。
 そのキーになる言葉が「ゲーム」です。日本ではゲームというものがとても狭く考えられています。しかも、テレビゲームで代表されるように、子どもの教育にとってあまりいいものではないと思われています。しかし、この本では「みんなが楽しめる意図的な活動」はすべて「ゲーム」という言葉で表されています。人生ゲームという言葉があるように、生活の中にある楽しみの活動のすべてがゲームです。
 すべての人の新しい豊かな生活のために「ゲーム」の本を届けます。

2006年11月
石田易司

著者プロフィール

リサ・ラパポート・モリス  (モリス,リサ・ラパポート)  (

 ジョンホプキンス大学で教育学修士号を取得。1983年から1987年まで、ジョセフ・P・ケネディ・ジュニア財団の「Letユs Play to Grow Program」のコーディネーターを務める。また、病院やコミュニティで8年間、障害幼児の教育相談の仕事をしている。

リンダ・シュルツ  (シュルツ,リンダ)  (

 リハビリテーションや障害児教育の分野で、国や地方行政の中でコンサルタントとして活動。1983年から1988年まで「Letユs Play to Grow Program」のディレクターを務める。全米障害者協会(National Organization of Disabilities)の元副会長。オックスフォード大学大学院の障害児教育学科を卒業し、10年間、中国、香港、日本、イギリスで障害者向けのプログラムの調査活動にも参加している。

石田 易司  (イシダ ヤスノリ)  (

 1972年京都府立大学文家政学部文学科国文学専攻卒業。学生時代から障害児キャンプのボランティア活動に参加し、1973年朝日新聞社に入社、アサヒキャンプのディレクターとして活躍。現在、桃山学院大学社会学部教授、(社)日本キャンプ協会専務理事、障害者や高齢者の野外活動を支援するNPO法人「キャンピズ」代表、大阪市立いきいきエイジングセンター館長など。キャンプ、障害者に関する著書多数。

上記内容は本書刊行時のものです。