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エチオピアのユダヤ人 アシェル・ナイム(著) - 明石書店
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世界人権問題叢書58

エチオピアのユダヤ人 イスラエル大使のソロモン作戦回想記
原書: SAVING THE LOST TRIBE

発行:明石書店
四六判
336ページ
上製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-2226-1
Cコード
C0336
一般 全集・双書 社会
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2005年11月
書店発売日
登録日
2011年1月17日
最終更新日
2011年1月17日
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紹介

1991年5月メンギスツ独裁政権の崩壊直前,1万4200人のエチオピア系ユダヤ人をたった25時間でイスラエルに空輸した奇跡の救出作劇「ソロモン作戦」。その総指揮官,元駐エ・イスラエル大使による緊迫感あふれるドキュメント。

目次

推薦のことば
エチオピア地図
第一章  ブボット(人形たち)
第二章  フパロギア(結婚のきっかけ)
第三章  ハイエナの餌づけ人
第四章  忍耐のいる仕事
第五章  ファントム戦闘機
第六章  漏洩(ろうえい)
第七章  一杯の水
第八章  一滴の血
第九章  白紙委任
第一〇章 二匹のライオン
第一一章 三者会談
第一二章 プランゾ(イタリア式昼食)
第一三章 赤信号(外出禁止)
第一四章 玉ねぎとハーブ
第一五章 ケスのケス
第一六章 サファリ
第一七章 北の王国
第一八章 アンボヴァル
第一九章 最後の犠牲
第二〇章 馬の毛
第二一章 追い詰められて
第二二章 崩壊する家
第二三章 交渉の一部始終
第二四章 逃亡
第二五章 イプソ・ファクト(事実それ自体に則って)
第二六章 ソロモン作戦
第二七章 余波
第二八章 リベート
第二九章 決議三三七四号
第三〇章 クシ
第三一章 血縁関係
第三二章 シオン
解 説

前書きなど

推薦のことば
 本書は、シオニズムとイスラエルの偉大なるサーガ、それも世界の人々にはほとんど知られていないエピソードについて書かれています。シオニズム、すなわちユダヤ人の民族解放運動とは、民族の歴史が始まった中東の故郷の地にユダヤ人が帰還するということが土台になっています。地中海およびアジアのルーツに帰るのに、西洋の征服者や植民地主義者として帰るのではなく、はるか長い間故郷から追放されていた者がふるさとに帰るように帰ってきたのです。ヨーロッパ系ユダヤ人、アメリカ系ユダヤ人、アジア系ユダヤ人、アフリカ系ユダヤ人にとって、自分たちを結びつける絆は、肌の色ではなく、民族と宗教の絆でありました。
 アシェル・ナイム元大使は生まれにおいても、またそのキャリアにおいても、この理想を体現しています。北アフリカのリビアに生まれ、少年時代、家族とともにイスラエルに移住しました。ですから、地中海的な雰囲気や風景は、なじみのないものではありませんでした。エルサレムのヘブライ大学を卒業して、外務省に入ると、重要なポストをいくつも歴任しました。特に、アジアとアフリカでの働きは傑出したものでした。一九五六年から六〇年まで、在日イスラエル公使館に外交官として勤務し、第二次世界大戦後の荒廃から日本が驚異的に復興する姿の証人となりましたが、それはまた同じ戦争でホロコーストから息を吹き返したユダヤ人たちのリバイバル現象を想起させるものでありました。日本はナイム氏に多大の影響を与えたと思います。日本語を勉強し、日本文化の深き理解者となり、日本を愛する者になりました。一九九二年には韓国にイスラエル大使として着任しましたが、ここでも経済および文化面で、二国間の協力関係を築き上げました。
 エチオピアには、救出し、イスラエルに連れ帰らねばならない、古(いにしえ)からの誇り高きユダヤ人たちが暮らしていたので、その任務は違ったものだったでしょう。しかし、数千年にわたる自国の歴史と文化をもつ非ヨーロッパ国で任務を遂行するという意味では、同じ状況だったかもしれません。本書には、一九九一年五月にアシェル・ナイム元大使が総指揮を取り、一万四二〇〇人のエチオピア系ユダヤ人をたった二五時間でイスラエルに帰還させた、驚くべき偉業が綴られています。ここには、一人の命でも貴ぶユダヤ人特有の人間愛が溢れています。本書を通して、さらに多くの日本人読者が、イスラエルに関心を払い、親近感をもってくださることを祈ります。親友として、次回は、イスラエルと日本と韓国との間に、ナイム元大使がどのように友好関係を確立させていったかについて、ぜひ本に書いてほしいと願っています。

二〇〇五年七月
ヘブライ大学教授
ベン=アミー・シロニー

著者プロフィール

アシェル・ナイム  (ナイム,アシェル)  (

 傑出したイスラエル人外交官で、日本のイスラエル大使館勤務をかわきりに、アメリカ合衆国のイスラエル大使館勤務後、フィンランドやエチオピアおよび韓国でイスラエル大使として活躍した。短期間ではあるが、イスラエル国連大使。「エチオピア系ユダヤ人のためのエチオピア奨学基金財団」(ESFEJ)の創立者として、イスラエルに在住するエチオピア系の若者で、大学や大学院進学を希望する者のために奨学金を募っている。名誉博士。「イスラエル・韓国友好協会」会長。現在は講演活動に勤しむ。
 主な著書に『大使が語るユダヤの生命力』(燦葉出版社、1999年)、『子どもが伸びるユダヤ式教育』(ミルトス、2000年)、Saving the Lost Tribe: the Rescue and Redemption of the Ethiopian Jews (Ballantine Books, 2003)等がある。

鈴木 元子  (スズキ モトコ)  (

 静岡文化芸術大学文化政策学部教授。主な共著に『女性たちの聖書注解』(新教出版社、1998年)、『日米映像文学に見る家族』(金星堂、2002年)、『アメリカン・スタディーズ入門』(萌書房、2003年)、『アメリカ文学史新考』(大阪教育図書、2004年)等がある。

上記内容は本書刊行時のものです。