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きっぱりNO!でやさしい子育て シンシア・ウィッタム(著) - 明石書店
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きっぱりNO!でやさしい子育て (キッパリノー!デヤサシイコソダテ) 続 読んで学べるADHDのペアレントトレーニング
原書: The Answer is NO

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発行:明石書店
A5判
280ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-7503-1837-0   COPY
ISBN 13
9784750318370   COPY
ISBN 10h
4-7503-1837-X   COPY
ISBN 10
475031837X   COPY
出版者記号
7503   COPY
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2003年12月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2015年8月22日
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紹介

『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』の著者・シンシア・ウィッタムが子育てに悩む親たちに贈る第2弾。どうすれば効果的に子どもにNO!(ダメ!)といえるのか,そのテクニックを26の状況別にわかりやすくユーモアを交えながら解説。

目次

日本語版へのまえがき
謝辞
この本を読むあなたに
この本の使い方

どんなときでも「ノー」

1 かみつく
2 車の中でのトラブル
3 うそをつく
4 レストランでのわがまま
5 人前でのマナー

子どものためになること,ならないこと

6 ベッドタイムのぐずぐず
7 宿題をやらない
8 テレビの見過ぎ
9 テレビゲームやおもちゃ
10 好ききらい
11 お菓子

わが家の方針

12 悪いことば
13 「でも,みんなやってるよ」(ショッピングモールをぶらつく,そのほか危なっかしいこと)
14 親が不安を感じるもの(外泊,徒歩通学,PG13指定映画,ベビーシッターなど)
15 おかしな服装
16 ペット(飼えない場合)
17 ミュージック・ミュージック

多すぎ,やりすぎ

18 ブランド品
19 スーパーでのおねだり
20 「あと1回だけ!」
21 お金

まだまだ早い

22 お化粧
23 電話のトラブル
24 ピアス
25 子どもだけで“ホーム・アローン”
26 デート

用語集
監修者あとがき
索引

前書きなど

 シンシアさんの第2作『きっぱりNO!でやさしい子育て~続 読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』(The Answer is NO:Saying it and sticking to it)を日本に紹介する作業が進行していた2003年の夏休み,東京・渋谷で小学校6年生の少女が“モデルのアルバイトを……”という若い男に監禁されるという事件が起こりました。この街は,少女たちが飛びつきたくなるファッションやアクセサリーであふれています。彼女たちは,ちょっと背伸びしたお化粧やおしゃれをして友達と連れだって集まってきます。こうして街に繰り出した子どもたちが,危険と隣り合わせでいることをおとなは知っており,なんとかくい止めたいと考えます。しかし,最も傍にいて子どもに心を配っているお父さん,お母さんが,この行動を押しとどめられずにいるのです。どうにかしたいという嘆きが伝わってきます。 「宿題をやらない」「つぎつぎと新しい洋服をほしがる」「ゲームの時間を守れない」「弟に暴力をふるう」「悪態をつく」「忘れ物がたえない」……などなど,子どもに手を焼き疲れ果てたお母さんのため息を私はクリニックでよく耳にします。そしていろいろと模索してきました。 この目次をご覧ください。どれも私たちが日常苦慮していることがらです。UCLAを中心に活動されているシンシアさんがみられたことと重なっていることが分かります。そればかりでなくこの本が海外の10数カ国で翻訳されていることを知り,驚きました。文化の違い,価値観の違いをこえて子育ての中でいつかは直面する共通の課題なのです。 子どもの行動に制限を設けること,すなわち許されないこと,子どものためにならないことを制限する,わが家の方針という親の意思を貫く,適切な範囲,発達にふさわしい行動についての明確な姿勢を貫くことのむずかしさは,親ばかりでなくすべてのおとなにとってのむずかしい課題のひとつです。「NO!」という響きには,しばしば怒りや,怖れ,あきらめがこめられます。憔悴しきった顔で,とまどいを覚えながらため息まじりにもらされることや,天を仰いで立ちすくんでつぶやかれることも少なくありません。 クリニカル・ソーシャルワーカーであるシンシアさんは,困った行動を好ましい行動に変えてゆくための具体的な取り組みを多くの人に伝えたいと考えてこの本を著しました。この手法は行動修正理論にもとづいています。行動を強化するあたたかい注目,「ありがとう」のことば,ミラーリング,トライアルラン,好ましい行動に導くさまざまの約束とそれを思い出させるための「声かけ」「合図」,警告,ペナルティとしてのタイムアウトなどが,それぞれの問題への具体的対応として記されています。シンシアさんは,子どもの気持ちにより添い,ある時は「私には○○する権利がある」「家庭は寛大な君主国家である」と唱え信念を持って,これらの手法をつぎつぎと披露しています。実例に自らの娘と息子の名をあげて取り入れています。随所にシンシアさんのあたたかさと包容力,ユーモアがあふれており,読み手の気持ちをほぐしてくれます。行動療法というとパブロフの条件付けを連想し,非人間的という批判がつきまといますが,こうした既成の概念とは異なり,本書は行動療法が実生活の中に生かされうることを見事に示しています。 ADHDをもつ子どもたちは,よく動き回りますし,目にするもの耳にする音に注意がそれますし,終わりまで聞かないでとっさに行動にうつります。そのために,困った行動がふえ,親の指示が届かなかったり,忘れたりしてしまいがちです。ADHDをもつ子はなかなか親の期待通りには行動できません。子どもは何度も間違いをくりかえします。親は手に負えないと嘆きます。親子の悪循環がこうして始まります。私たちはこのような戦いのさなかにいるお父さん,お母さんを応援するために,先に『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング~むずかしい子にやさしい子育て』を紹介し,実際わが国でも多くのADHD児の親ごさんから,受け入れられています。つづいてこの『きっぱりNO!でやさしい子育て』を紹介することにしました。 しかし本来,2作ともADHDをもつ子の親のためだけに書かれたものではありませんでした。どの子も,親そしておとなの注目を求めていますし,好ましい行動で注目されればその行動をくりかえします。注目を集めない行動はいつのまにかしなくなります。親が子どもにして欲しいことをうまく伝えるにはいろいろの原則があります。行動を制限するにも同じです。子どもの養育に関する基本はどの子も共通です。この本が扱っているのは実はすべての子どもの子育てに共通するテーマです。私たちは,子育て中のお父さん,お母さんはもちろん,学校の先生方,保育所の保育士さん,施設で子どもにかかわる指導員の方々,子どもの問題の相談に携わる専門家のみなさんにも手にとっていただきたいと願っています。(後略)監修者あとがき 上林靖子/藤井和子

著者プロフィール

シンシア・ウィッタム  (ウィッタム,シンシア)  (

(Whitham, Cynthia)<br>アメリカ,UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)神経精神医学研究所スタッフ。クリニカル・ソーシャルワーカー。<br>著書:Win the Whining War &#38; Other Skirmishes(『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング~むずかしい子にやさしい子育て』2002,明石書店)

上林 靖子  (カンバヤシ ヤスコ)  (

中央大学文学部教授,まめの木クリニック(東京・江戸川区)院長<br>著書:『こころの健康百科』(編著,1998,弘文堂),『AD/HDとはどんな障害か~正しい理解から始まる支援』(編著,2002,少年写真新聞社),『こころの病気を知る事典』(編著,2003,弘文堂)『注意欠陥/多動性障害―AD/HD―の診断・治療ガイドライン』(共著,2003,じほう)<br>翻訳書:『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング~むずかしい子にやさしい子育て』(共訳,2002,明石書店),『スクールカウンセリング入門』(監修,1998,勁草書房),『ADHDをもつ子の学校生活~こうすればうまくいく』(共訳,2000,中央法規出版)

藤井 和子  (フジイ カズコ)  (

まめの木クリニックケースワーカー<br>著書:『子どもを愛せないとき、愛しすぎるとき』(1994,大月書店)<br>翻訳書:『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング~むずかしい子にやさしい子育て』(共訳,2002,明石書店)

門脇 陽子  (カドワキ ヨウコ)  (

翻訳家<br>翻訳書:『子ども虐待問題百科事典』(共訳,2002,明石書店),『親教育のすすめ方~ファシリテーターの仕事』(翻訳協力,2002,ひとなる書房)ほか

上記内容は本書刊行時のものです。