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市川房枝と「大東亜戦争」 進藤 久美子(著) - 法政大学出版局
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市川房枝と「大東亜戦争」 フェミニストは戦争をどう生きたか

A5判
678ページ
上製
定価 9,500円+税
ISBN
978-4-588-32704-9
Cコード
C1023
教養 単行本 伝記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2014年2月
書店発売日
登録日
2014年1月14日
最終更新日
2014年2月28日
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書評掲載情報

2014-08-17 毎日新聞
2014-05-25 読売新聞
評者: 宇野重規(政治学者、東京大学教授)
2014-04-27 東京新聞/中日新聞
評者: 渡邉澄子(文芸評論家)
2014-04-20 朝日新聞
評者: 原武史(明治学院大学教授・政治思想史)

重版情報

2刷 出来予定日: 2015-02-06
戦前から婦選運動を牽引し、日本におけるジェンダー・ポリティックスの政治理念と政治様式の生みの親でもある市川房枝。その市川は、どのような軌跡を描いて非戦論の立場から戦争容認・協力へと転向していったのか。本書は、多くの未公開資料などを利用しつつ、「告発史観」の視座からではなく、同時代の社会状況のもとに市川の言説と活動を跡づけ、その戦時期活動の意味を再検証する。

紹介

戦前から婦選運動を牽引し、日本におけるジェンダー・ポリティックスの政治理念と政治様式の生みの親でもある市川房枝。その市川は、どのような軌跡を描いて非戦論の立場から戦争容認・協力へと転向していったのか。本書は、多くの未公開資料などを利用しつつ、「告発史観」の視座からではなく、同時代の社会状況のもとに市川の言説と活動を跡づけ、その戦時期活動の意味を再検証する。

目次

序章 フェミニズムと戦争──市川房枝の「戦争協力」をどう捉えるか
一 市川房枝│孤高の女性政治家
二 フェミニズムと戦争

第Ⅰ部 市川房枝とその時代──戦争と日本型ジェンダー・ポリティックスの創生 

第1章 婦選運動家市川房枝の誕生
一 運動家誕生の軌跡
二 婦選運動の起点──新婦人協会
三 渡米、そしてひとつの決意

第2章 平時の婦選運動──はじまりと展開
一 関東大震災から婦選獲得同盟の組織化へ
二 「婦人」参政権運動の日本型展開
三 平時婦選運動の登りつめた地点

第3章 満州事変後の婦選運動の展開
一 満州事変と婦選
二 満州事変に対する女性指導者の反応──山川菊栄と市川房枝を軸に
三 いかにして、どの時点まで「参政権運動」は模索されたのか?

第4章 準戦時期婦選運動の反戦活動
一 反動的社会と婦選の両義的対応──体制批判とすり合わせ
二 反戦の論理
三 反戦の婦選活動

第5章 日本型ジェンダー・ポリティックスの誕生
一 背景──時代の要請と新争点の導入
二 生活者の視座の導入と婦選活動の新展開
三 母性保護法制定運動への取り組み
四 まとめにかえて──戦中・戦後につながるジェンダー・ポリティックス

第Ⅱ部 婦選運動家市川房枝の戦争協力──盧溝橋事件・日中全面戦争から敗戦まで

第6章 国民精神総動員運動と市川のかかわり方
一 軍ファシズムの台頭と「第三の道」の選択
二 精動運動と女性調査委員の登用
三 精動運動の第一段階の各種調査委員として
四 精動運動の第一段階での市川の働き

第7章 国民精神総動員運動の政府委員としての働き
一 精動運動の第二段階に向けて
二 国民精神総動員委員会の幹事として
三 公私生活の戦時体制化をめぐって
四 大蔵省の貯蓄奨励委員として
五 精動運動の第三段階│国民精神総動員本部の参与として
六 精動運動の第二、第三段階での市川の働き

第8章 国民精神総動員運動下の婦選活動
一 日本婦人団体連盟の組織化と活動
二 婦人時局研究会の立ち上げ
三 婦人問題研究所の創設と獲得同盟の解消
四 まとめにかえて──国民精神総動員運動下の戦争協力

第9章 中国への旅──転向の契機
一 「銃後の動員」と日中女性たちの連携
二 東亜新秩序構想と中国への旅
三 中国情報の発信──何を伝えたか
四 東亜連盟協会に女性部を設置

第10章 新政治体制から大政翼賛体制へ──転向の軌跡
一 新政治体制支持へ──代議制の否定
二 女性の再組織に向けて──市川の「婦人再組織論」
三 大政翼賛会の改組と自由主義からの乖離
四 大政翼賛会調査委員として

第11章 「大東亜戦争」下の戦争協力──転向
一 日米開戦と「聖戦」意識の高揚
二 翼賛選挙と市川のかかわり
三 大日本婦人会審議員として
四 大日本言論報国会理事として

第12章 市川の戦争協力は、どこに帰着したのか?
一 徹底した女性動員の政策提言
二 「大衆婦人」たちへの働きかけ──皇国フェミニズムの称揚
三 敗戦と涙そして戦後対策婦人委員会の立ち上げ

終章 歴史をつなげる
一 終戦直後の市川の活動と言説
二 再検証│転向の軌跡とその意味
三 フェミニズムと国家
四 市川のメッセージ

主な参考文献
あとがき
事項索引
人名索引

著者プロフィール

進藤 久美子  (シンドウ クミコ)  (

1945年高知県生まれ。1971年ペンシルヴァニア州立大学大学院歴史学研究科修士課程修了(M.A.)。1980年、立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、東洋英和女学院大学国際社会学部教授。法学博士。専攻は、アメリカ史、ジェンダー・スタディーズ。主な著書に、『ジェンダー・ポリティックス─変革期アメリカの政治と女性』(新評論、1997年)、『ジェンダーで読む日本政治──歴史と政策』(有斐閣、2004年)、訳書に、S.バスネット著『世紀末のフェミニズム──四つの国の女たち』(田畑書店、1993年)、K.グリーンスパン著『世界女性史年表』(共訳、明石書店、2003年)、J.アン・ティックナー著『国際関係論とジェンダー──安全保障のフェミニズムの見方』(共訳、岩波書店、2005年)、ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。