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小説伊勢物語 業平
- 書店発売日
- 2020年5月13日
- 登録日
- 2020年4月15日
- 最終更新日
- 2020年10月19日
書評掲載情報
2020-12-12 |
毎日新聞
朝刊 評者: 小島ゆかり(歌人) |
2020-09-19 |
朝日新聞
朝刊 評者: 澤田瞳子(小説家) |
2020-06-06 |
毎日新聞
朝刊 評者: 小島ゆかり(歌人) |
2020-06-06 | 日本経済新聞 朝刊 |
2020-05-17 | 読売新聞 朝刊 |
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紹介
NHK Eテレ「100分de名著」放送決定! (2020年11月予定・全4回)
第48回泉鏡花文学賞受賞
第62回毎日芸術賞受賞
千年読み継がれてきた歌物語の沃野に分け入り、美麗な容貌と色好みで知られる在原業平の生涯を日本で初めて小説化。現代語訳ではなく小説に紡ぐことで、日本の美の源流が立ち現れた。これは文学史的な事件である!
歌物語の不朽の名作にして、「恋の教科書」ともいわれることもある「伊勢物語」。その主人公とされる在原業平の一代記を「伊勢」の百二十五章段の和歌を物語の中に据えて大胆に周到に小説化。やまとことばに注目の集まった令和改元をはさみ日経新聞夕刊に連載された本作は、平安時代の古典に、千年かけて培われてきた日本人の情感、美意識を現代小説として吹き込み、活き活きとよみがえらせた傑作長編。連載時に小説に平安の都の風を吹き込んだ大野俊明氏の挿絵もカラーで16点収録。この作品を読んでから「伊勢物語」を読めば平安の「みやび」を五感で味わうことができるだろう
【著者「あとがき」より抜粋】
古典との関わり方として、私は現代語訳ではなく小説化で人物を蘇らせたいと思ってきました。千年昔には身体感覚において、どこかが違う人間が生きていて、私たちは、現代にも通じる部分においてのみ、かの時代の人間を理解しているのではないか。この疑問は、書くことに矛盾をもたらし、文体を模索させました。平安の雅を可能なかぎり取り込み、歌を小説の中に据えていくために編み出したのが、この文体です。味わい読んでいただければ、在原業平という男の色香や、日本の美が確立した時代の風が、御身に染みこんでいくものと信じます。
目次
初冠
雨そほ降る
誰が通ひ路
蛍
昏き思ひ
長岡
大幣
若草
白玉
露の宿り
これをや恋と
みそかなる
忍ぶ草
朧月
芥川
杜若
宇津の山
武蔵鐙
姉歯の松
塩竃・水無瀬
夢うつつ
大淀
炎上
藤の陰
花の宴
花散り雪こぼれ
千尋の竹
紅葉の錦
潮干潮満
鶯のこほれる涙
ほととぎす
つひにゆく
上記内容は本書刊行時のものです。