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制御工学 足立 修一(著) - 東京電機大学出版局
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制御工学 (セイギョコウガク)
原書: 0

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A5判
258ページ
上製
定価 3,300円+税
ISBN
978-4-501-31990-8   COPY
ISBN 13
9784501319908   COPY
ISBN 10h
4-501-31990-9   COPY
ISBN 10
4501319909   COPY
出版者記号
501   COPY
Cコード
C3055  
3:専門 0:単行本 55:電子通信
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
1999年3月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2021年1月12日
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紹介

 「MATLABによるシステム同定」の著者による電気系学部生のための制御工学のテキスト。MATLABがなくても教科書として採用できるようにオーソドックスな構成としてある。「制御理論の基礎」も学部学生レベルという執筆方針であるが,現実には大学院レベルの機械制御系学生向き。 

目次

1 制御系設計とは
2 複素数とラプラス変換
3 線形時不変システムの表現
4 伝達関数
5 周波数伝達関数
6 状態空間表現
7 フィードバック制御系
8 制御系の安定性
9 制御系の過渡特性
10 制御系の定常特性
11 制御系設計仕様
12 古典制御理論による制御系設計
付録

前書きなど

 制御工学は,機械系,電気系,化学系,情報系,そして数理系などさまざまな学科で講義されている非常に横断的な学問分野である。そのため,これまでに制御工学に関するさまざまなテキストが出版されている。このような状況にも関わらず本書を執筆した理由は,以下の通りである。

(1)できるだけわかりやすい制御工学の入門書を執筆したかった。
(2)制御理論の最先端との関連性についても少し触れておきたかった。
(3)グラフを多用することにより,直観的な理解の助けとしたかった。
(4)読者自身がグラフなどを作成して,自分自身の手を使って制御理論を理解してほしかった。

 まず,(1)の要件を実現するために,本書の守備範囲をいわゆる古典制御のみとした。本を執筆していると,あれも書きたい,これも書きたいという状況に陥ってしまいがちだが,制御工学の入門を意識して,できるだけ贅肉をカットした。たとえば,制御工学の歴史,制御工学の応用例等については全く記述しなかった。したがって,本書だけ読めば制御工学すべてが理解できるという訳でないことをあらかじめお断りしておく。
 つぎに,2に関しては,最近のロバスト制御の基礎となるΗ∞ ノルム,スモールゲイン定理,内部安定性,そして感度関数などについて,古典制御の範囲内で平易に導入することを試みた。
 3, 4に関しては,本書の書名からも明らかなように,本書では制御系設計ソフトウェアであるMATLAB を利用した。MATLAB を利用することにより,自分自身で時間応答波形,周波数応答波形を手軽に作図でき,また制御系設計を行う際にも MATLAB は強力なツールになる。制御工学に関する従来のテキストの多くでは,理論については非常に詳しく記述されているのだが,理論の直観的あるいは視覚的なイメージを与えるところまで手が回っていないものが多かったように思われる。制御工学を学んでいく上で,理論と並行して実際のグラフなどを眺めることが重要だと考え,MATLAB を利用した。なお,MATLAB の利用を前提に本書を執筆したが,もちろん MATLAB が利用できない読者に対しても,制御工学の入門書として利用できるように配慮したつもりである。
 本書は,著者が勤務している宇都宮大学工学部電気電子工学科で 1990 年から3年生を対象として講義している「制御工学 I, II」の講義ノートをもとにまとめたものである。講義を始めた最初の数年間は樋口龍雄先生の「自動制御理論」(森北出版,1989)を教科書として使わせていただいた。そのため,この本の影響を大きく受けたことをここに記しておく。また,著者は電気系の学科に属しているため,本書の例題には電気回路が多く登場することもあらかじめお断りしておく。基本的に本書は3年生の制御工学,制御理論のテキストとして執筆されている。
 制御理論は非常に奥深い学問であり,著者がその全貌を語れるような生半可な相手ではない。したがって,本書には著者の思い違いなどによる誤りが多々存在するかも知れない。それはすべて著者の力のなさによるものであり,ご指摘頂ければ幸いである。
 本書をまとめるにあたりさまざまな方のお世話になったが,その中でも,日頃から制御理論に関して議論していただいている慶應義塾大学佐野 昭教授,大森浩充助教授に深謝する。また,本書の例題の作成等でご協力いただいた宇都宮大学足立研究室の諸君に感謝する。最後に,本書の発行に際してさまざまな点でお世話になった東京電機大学出版局の植村八潮氏に感謝する。
1999年初春                               

宇都宮にて 足立 修一

上記内容は本書刊行時のものです。