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なまら内村鑑三なわたし ミシェル・ラフェイ(著) - 柏艪舎
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なまら内村鑑三なわたし 二つの文化のはざまで

発行:柏艪舎
四六判
272ページ
並製
定価 1,700円+税
ISBN
978-4-434-15545-1
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年5月
書店発売日
登録日
2011年4月26日
最終更新日
2013年3月5日
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紹介

日本を代表する宗教思想家 内村鑑三。
その内村を研究対象とし、北大で最初の宗教学文学博士となっ

たアメリカ人女性ミシェル・ラフェイ。
明治期の日本とアメリカを同時に生きた内村を、
自らの経験と結びつけることにより現代に蘇らせ、
ときに辛辣に、ときにユーモアたっぷりに、今日の我々のあり

方に問いを投げかける。

目次

もくじ
まえがき 4
1.内村鑑三って? 8
2.宗教学と神学 16
3.エルウィン 22
4.鍵だらけの生活 30
5.アメリカ人はクラークを知らない 36
6.名前 46
7.コミュニケーション 52
8.日本人は英語ができない 62
9.カタカナは天罰だ! 70
10.プロファニティと「スタートレック」 80
11.女性恐怖症 88
12.偽善者 98
13.キリスト教徒と飲む 108
14.ママのミートローフ 118
15.ポテトとミント 124
16.前世は魚だ 132
17.茨戸の冬 138
18.母乳 146
19.命のお祝い 152
20.クビ!? じゃなかった、停職だ 162
21.医学・精神医学とキリスト教 172
22.鉱山と環境 178
23.侍のロマン 186
24.米国風 196
25.アイダホと日本人 204
26.バカの長城 212
27.タフ・ラブ、今と昔 222
28.より良い自分、より良い社会 230
29.平和 240
30.島国日本と島国アメリカ250
あとがき 260
参考文献 264
年表 266
地図 268
ホームページリスト 270

前書きなど

まえがき

この本の構想は、あるアメリカ人の友人と話しているときに生まれた。その友人がイメージしている日本と、わたしが住んでいる日本とのギャップが余りにも大きかったのだ。しかし、その友人の日本に対するイメージは、多くのアメリカ人が持っているものとあまり変わらないのだろう。わたしが体験している現代の日本と、研究してきた昔の日本をもっと詳しく説明したかった。本書のそれぞれのエッセイには、この2つの要素が含まれている。各エッセイの前半ではわたし自身の文化的ないし個人的な体験を、後半では同じテーマを日本でのわたしの研究対象である内村鑑三に結びつけて描いている。
わたしにとって、日本語を勉強するということは、フランス語を勉強することとは大いに異なる。まずなによりも、「文字どおり」字を知らないからである。わたしは、漢字を読めるようになるまでにかなりの時間がかかり、漢字を見ても違和感がなくなるまでに3年かかった。長い文章が読めるようになったと思えたのは、1993年に文学の先生に日本の名作『伊豆の踊子』のいくつかの部分を読むようにという宿題を出されたときだ。中国人、韓国人、オーストラリア人の同級生たちは、わたしよりはるかにうまく日本語を読めた。彼らに追いつかなければ、というプレッシャーを感じ、やれるだけのことはやった。宿題で出された部分を一生懸命読んだ。その後は、やはり長編を読む気力はなかったものの、星新一のショートショートは読めるようになった。もちろん、「ショート」なので、くじける前に1つの話を全部読み通せたのである。本書を短いエッセイの対訳形式にしたことによって、日本人にも外国人にも、多くの人々にとって親しみやすいものになってくれればと願っている。
内村を勉強するのは、さらに難しかった。内村は、文学が嫌いだと言っていたが、彼は物書きであった。内村全集は40巻もある。内村の日本語は明治時代の日本語であり、そのテーマもキリスト教、自然科学、当時の政治や日本の情勢など広範なものだったので、彼の文章を読むのは大変な作業だった。最初は、内村の日本語を読み解くことにすら苦労したが、とにかく読み続け、最後には読めば読むほど興味深くなってきた。特に、わたしの祖国アメリカ合衆国に対する内村の洞察はかなり鋭いものだった。内村鑑三は、今では日本人にもあまり知られていないし、ましてや外国人にはほとんど全く知られていない。本書のエッセイを通して、日本人にとってであれ、外国人にとってであれ、内村鑑三がより身近な存在になってほしいと願っている。
それでは、みなさん、言語や文化の教科書として、あるいはただのお楽しみとして、この本を存分に活用してください。もしかすると、わたしと同じように、みなさんも自分の人生の中に内村との共通点を発見できるかもしれません。

Preface

The idea for this book came to mind after a conversation that I had with one particular American friend. The gap between the Japan that she imagines and the Japan where I live is huge and perhaps that image is not so different than that of most other Americans. I wanted to explain more about the Japan I experienced and studied. Each essay in this book contains both of these elements. The first half of each essay describes a cultural or personal experience and the second half relates the same topic to Uchimura Kanzo, the subject of my research in Japan. Studying Japanese is quite different than studying French because in the beginning, you are literally illiterate. It took me a great deal of time to learn to read Japanese/Chinese characters and it was three years before I actually felt a sense of familiarity when looking at the characters. I discovered I could read in 1993 when a literature teacher assigned us small sections of The Dancing Girl of Izu, a Japanese classic, to read. My Chinese, Korean and Australian classmates at that time were far better at reading Japanese than I. Feeling under pressure to keep up with them, I did the only thing I could; I read the assigned sections. After that, I still didn’t have the stamina to read a long book, but I was able to read the short stories of Hoshi Shinichi. Of course, they are short stories, so I could read through one whole story without getting discouraged. I hope that the short bilingual essay style of this book makes easier reading for both Japanese and foreign readers.
Studying Uchimura was an even more difficult experience. Although he professed to hate literature, he was a writer; his complete works contain forty volumes. Reading his writings was challenging because his Japanese was Meiji era Japanese and his topics cover Christianity, natural science, politics, and the current events during his lifetime. At first, it was hard just deciphering his Japanese, but I kept reading and the more I read, the more interesting he became. I found his observations of my own country, the United States of America, rather insightful. He is not well known even among Japanese nowadays, and is nearly unknown among foreigners. Through these essays, I hope to make him more approachable for people.
So, reader, feel free to use this book in any way you like; as a language or cultural textbook or even as a form of entertainment. Maybe you can find, as I did, a place in your life where you have something in common with Uchimura.

版元から一言

【本書の特徴】
・日本語、英語ともに著者が執筆。
・日本語、英語の対訳形式。
・日本vsアメリカ、明治vs現代、内村vs著者の
 対比の中で語られる30篇のエッセイを収録。
・大学での英語教材に最適。
・巻末に日米の地図、年表、ホームページリストを収録。

著者プロフィール

ミシェル・ラフェイ  (

1967年(昭和42年)にアメリカ合衆国アイダホ州ボイシ市に生まれる。大学4年生のとき、北星学園大学に留学し、1993年から北海道大学で10年間学び、北大で宗教学文学博士第一号となる。人生のほぼ半分を札幌に住み、内村鑑三とともに生きてきた。2011年4月から多少方向性を変え、コミュニケーション学に研究分野を広げ、北海道教育大学旭川校、札幌校に准教授として赴任。

Michelle La Fay was born in 1967 in Boise, Idaho in the U.S. In her fourth year of college, she went to Hokusei Gakuen University on a foreign exchange program, and then from 1993 to 2003 studied at Hokkaido University and became the first doctorate from religious studies at Hokudai. She has lived in Sapporo and kept company with Uchimura Kanzo for about half of her life. In April of 2011, she changed directions slightly, is delving deeper into research about communication, and is active as an associate professor at Hokkaido University of Education, Asahikawa and Sapporo Campuses.

上記内容は本書刊行時のものです。