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今鏡全注釈 河北 騰(著) - 笠間書院
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今鏡全注釈 (イマカガミゼンチュウシャク)

歴史・地理
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発行:笠間書院
A5判
728ページ
上製
定価 13,000円+税
ISBN
978-4-305-70704-8   COPY
ISBN 13
9784305707048   COPY
ISBN 10h
4-305-70704-7   COPY
ISBN 10
4305707047   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2013年10月
書店発売日
登録日
2013年9月26日
最終更新日
2023年3月10日
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紹介

後一条帝から安徳帝の前まで、十三代、一四五年間を採り上げた、紀伝体の歴史物語の全注釈。
法皇親政を理想視し、尚古主義の一般的価値意識、また芸文尊重、そして又、貴族たちへの和歌の啓発啓蒙的意識を心に秘めつつ、和歌や芸文の美というものを、時代の流れに添って、濃やかに述べ現わした、傑れた歴史物語。
【本書の特色】 1●本文・語釈・通釈に加え、随所に「評釈」をおり込み、読みすすめ易くなるよう工夫してある。 2●平易明快な現代語訳。 3●巻末に人名索引を配した。

【 今鏡は、後一条帝から安徳帝の前までの、十三代、一四五年間を採り上げた歴史物語である。更に具体的に言えば、「大鏡」が語る万寿二年(一〇五二)の後を嗣ぎ、「増鏡」が説き始める後鳥羽院の建久年間(一一九八)の時代ごろ迄に相当をする、いわゆる紀伝体の歴史物語である。
 内容的には、この間の政治(院政政治が主となるが)の実相やその現実、貴族生活の中での芸能や文芸尊重の優美な有様、男女愛恋の王朝的優艶の日常生活の営みなどに重点を置いて、この時代の文化のありの儘の姿を、通史的な立場に立ちながら述べた作品である。】

目次

第一編 今鏡概説―総論と解題―
一 今鏡の成立のこと/二 今鏡の構成/三 成立時期と作者について/四 和歌詳述のこと/五 今鏡の特色について/六 文化的意義

凡例

第二編 今鏡全注釈
序文
すべらぎの上 第一
雲井/子の日/はつ春/星合ひ/望月/菊の宴/黄金の御法/司召し
すべらぎの中 第二
手向け/御法の師/紅葉の御狩り/釣せぬ浦々/たまづさ/所々の御寺/白河の花の宴/鳥羽の御賀/春の調べ/八重の潮路
すべらぎの下 第三
男山/虫の音/大内わたり/内宴/をとめの姿/鄙の別れ/花園の匂ひ/二葉の松
藤波の上 第四
藤波/梅の匂ひ/伏見の雪の朝/雲の返し/白河のわたり/はちすの露/小野の御幸/薄花桜/波の上の杯/宇治の川瀬
藤波の中 第五
み笠の松/菊の露/藤の初花/浜千鳥/使合せ/飾り太刀/苔の衣/花の山/水茎/故郷の花の色
藤波の下 第六
絵合の歌/唐人の遊び/旅寝のとこ/弓の音/雁がね/ますみの影/竹の節/梅の木のもと/花散る庭の面/宮城野/志賀のみそぎ
村上の源氏 第七
うたたね/堀河の流れ/夢の通ひ路/根合せ/有栖川/紫のゆかり/新枕/武蔵野の草/藻塩の煙
御子たち 第八
源氏の御息所/花のあるじ/伏し柴/月の隱るる山の端/腹々の御子
昔語り 第九
あしたづ/祈る験/からうた/真の道/賢き道々
打聞き 第十
敷島の打聞き/奈良の御代/作り物語の行方

人名索引
あとがき

著者プロフィール

河北 騰  (カワキタ ノボル)  (

昭和2年(1927)京都府綾部市に生まれる。東京大学文学部国文学科卒業。東京大学大学院(旧制)満期修了。文学博士。専攻は平安時代歴史物語。立正大学大学院教授を勤め、獨協大学名誉教授。
主要著書に、『栄花物語研究』(桜楓社・昭和43年)、『栄花物語論攷』(桜楓社・昭和48年)、『歴史物語の新研究』(明治書院・昭和57年)、『歴史物語論考』(笠間書院・昭和61年)、『大鏡・栄花物語』(国書刊行会・昭和63年)、『歴史物語の世界』(風間書房・平成4年)、『歴史物語と古記録』(おうふう・平成10年)、『歴史物語入門』(武蔵野書院・平成15年)、『大鏡全注釈』(明治書院・平成20年)、『歴史物語講座(全7巻)』(編著・風間書房・平成9~10年)、『水鏡全評釈』(笠間書院、平成23年)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。