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近世語研究のパースペクティブ
言語文化をどう捉えるか
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年5月
- 書店発売日
- 2011年6月2日
- 登録日
- 2011年5月10日
- 最終更新日
- 2011年6月21日
紹介
近世語研究は、日本語学研究に、日本文学研究に、何をもたらすのか。
研究者ごとにさまざま異なろうとする、近世の言語文化の「像」。それらをすりあわせるべく、「新鮮で見晴らしのよい」眺望を提示する。
2010年の日本語学会春季大会で開催したシンポジウムB「外から/外への近世語研究」での白熱した議論を経て、それらのテーマを深化させ、シンポジウム参加以外のメンバーも加え一書にしたものである。
【近年の研究の進展とそれに伴う細分化によって、近世の言語文化というものに対して、我われ近世語研究者、日本語研究者が捉える「像」がそれぞれに異なろうとしている。そしてそれ以上に、日本文学や歴史学の研究者の描く「像」が、大きくその趣を異にしつつあることは想像に難くない。本書では、これまでの日本語史研究者の長年に及ぶ「執拗な」追究の集積を出発点とし、そこに拠って立ちながら、言語研究者たちが何に感動し、事実をいかに追い求め、それによってどのような「像」を見ようとしているかが描き出されている。この「像」と、読者各自のそれとをすりあわせることにより、日本語研究者にとってはもちろんのこと、他分野の読者にとっても、それぞれに新鮮で見晴らしのよい眺望--パースペクティブ--が立ち現れる契機になることを信じるものである。】......本書より
執筆者は、金澤裕之/岡部嘉幸/矢島正浩/彦坂佳宣/福島直恭/佐藤貴裕/屋名池誠/井上泰至。
目次
はじめに
第1部 文法史の面から捉え直す近世語
時代を超えた言語変化の特性--動態の普遍性を考える■金澤裕之
現代語からみた江戸語・江戸語からみた現代語--ヨウダの対照を中心に■岡部嘉幸
時間的・空間的比較を軸にした近世語文法史研究--ソレダカラ類の語彙化を例として■矢島正浩
条件表現からみた近世期日本語の景観
--『方言文法全国地図』と国語史・近世方言文献の対照から■彦坂佳宣
第2部 言語生活の面から捉え直す近世語
日本語の歴史的研究と変異形■福島直恭
節用集と近世社会■佐藤貴裕
「近世通行仮名表記」--「濫れた表記」の冤を雪ぐ■屋名池誠
問いの共有--文学研究と言語研究の架橋へ■井上泰至
あとがき
執筆者紹介
上記内容は本書刊行時のものです。