版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
イスラームからヨーロッパをみる 内藤 正典(著/文) - 岩波書店
..
岩波新書 新赤版 1839

イスラームからヨーロッパをみる 社会の深層で何が起きているのか

発行:岩波書店
新書判
縦173mm 横107mm 厚さ12mm
重さ 186g
282ページ
定価 900円+税
ISBN
9784004318392
Cコード
C0236
一般 新書 社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年7月17日
書店発売日
登録日
2020年6月10日
最終更新日
2020年7月17日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2020-10-24 日本経済新聞  朝刊
評者: 庄司克宏(慶応大学教授)
2020-08-22 日本経済新聞  朝刊

紹介

ヨーロッパとイスラームの共生は、なぜうまくいかないのか? シリア戦争と難民、トルコの存在、「イスラーム国」の背景。そしてムスリム女性が被るベールへの規制、多文化主義の否定など、過去二〇年間に起きたことを、著者四〇年のフィールドワークをもとに、イスラームの視座から読み解く。

目次

はじめに


序章 ヨーロッパのムスリム世界 ヨーロッパに暮らすムスリム/ベルリン、クロイツベルクの変化/シリアなど多様なアラブの人たちの街/移民の街、パリ/東ヨーロッパのムスリム/ボスニアとコソボ



1章 女性の被り物論争

1 ムスリム女性の被り物をめぐって
フランスのブルカ禁止法/「これみよがし」か、「押しつけがましい」か/「被り物」はなぜ増えたのか/軍と格差/ヨーロッパ社会は、被り物の何を拒否するのか?

2 政教分離と被り物
日本での政教分離/ライシテとは、何か/ヨーロッパ全体の潮流に

3 ヨーロッパ各国での状況
イギリス/ドイツ/フランスとベルギー/デンマーク/オランダ/オーストリア/イタリアとスペイン/スウェーデン/ノルウェーとフィンランド/誤認による排除

[コラム] 表現の自由をめぐる論争



2章 シリア戦争と難民

1 難民危機
イスラームとの断絶/国家秩序の崩壊と難民の奔流/二〇一五年だけが難民危機の年ではない/二〇一五年九月、エーゲ海岸の街にて/ドイツへ/ドイツ社会はどのように認識していたか/ダブリン規約の一時停止/スロベニアを通って/密航ルートで亡くなる人たち

2 難民問題の原点
隣国への難民の殺到/アサド政権と「アラブの春」/世界最悪の人道危機に陥ったシリア/アサド政権とは/カダフィー政権の末路からの教訓/ロシアとアメリカの代理戦争ではない/複雑化するアクター/イスラエルの関与/ロシアとトルコ、対立から協調へ

3 国際社会と難民
シリア戦争終結に向けて/難民なのか、移民なのか



3章 トルコという存在

1 難民を受け入れた国、トルコ
難民を受け入れる法制度/難民をトルコの人はどう思っているのか

2 トルコのEU加盟交渉は、なぜ途絶したのか
難民危機をめぐるトルコとの緊張/EUの要求/EU加盟交渉をいっそう困難にしたシリア内戦/作戦始まる/EUのパートナーだが/トルコがEUに加盟しようとした理由/EUの東方拡大とトルコの疎外/突然、キプロス承認問題を持ち出したEU/トルコのEU加盟と9・11

3 トルコの政治状況から読み解く
EUとキリスト教/建国して間もなく、「世俗国家」となった/イスラーム主義の台頭/クルド問題への取り組み/軍のあり方/批判を増幅させた大統領への権限集中/不可解なクーデタ未遂事件/エルドアン政権によるイスラーム・ポピュリズム/ムスリム弱者の側に立つことを鮮明にしたトルコ/ガザ支援船襲撃事件/トルコの存在



4章 イスラーム世界の混迷

1 「イスラーム国」とは何だったのか?
「イスラーム国」誕生/イスラームの考え方と異なる点/イスラームによる「国」とは/トランプ政権とアラブ諸国の関係/サウジアラビアは、なぜカタールと国交断絶したのか?/「アラブの春」がもたらした領域国民国家の崩壊/エジプトの民主化を見捨てた欧米諸国/ムスリムの想い/実は広範な支持を集めていた「イスラーム国」/カリフが存在しないこと

2 アメリカによる戦争
カルザイ大統領の言葉/双方は合意したが/「イスラーム国」を生んだアメリカの戦争

3 ヨーロッパと「イスラーム国」
なぜ「イスラーム国」の戦士となったか?/ムスリムとしての再覚醒/再覚醒にいたるプロセス/移民側の変化/ヨーロッパで生まれ育ったムスリム/寛容の終焉/転換点としてのロンドン同時多発テロ事件/ヨーロッパ諸国の変化



5章 なぜ共生できないのか

1 ヨーロッパ諸国の政治的な変動
オランダの「排外主義」の背景/ムスリム移民への差別/テオ・ファン・ゴッホ事件がもたらしたもの

2 ドイツ さまざまな立場からのイスラームへの対応
ドイツにおけるAfDの台頭/ドイツは、なぜ排外主義を容認するようになったか?/ライトクルトゥーア論争/「多文化主義」ではないドイツ/歓迎されないイスラームとの共生

3 イスラームとヨーロッパ
同化主義の失敗/多文化主義の限界/ムスリムへの理解/相違の根源を知る



おわりに 共生破綻への半世紀
あとがき
関連年表

上記内容は本書刊行時のものです。