「ソロバンに長けた放浪者の道とは?」
東京のギャラリストたちとアートのコレクターと一緒にアートブックの出版社を作ろうと始まったのが、このユナイテッドヴァガボンズ。訳すと「連帯する放浪者」という意味だ。外国人にこの名刺を渡すと、たいてい笑われる。放浪者と連帯というのは最も対極にある言葉だから。しかし、アーティスト、そしてアートを扱うギャラリスト、さらに僕のようなフリーランスの編集者というのは現代の放浪者/ヴァガボンドではないかと考え、それらが集まることで文殊の知恵ではないが、個々では出来ないことが出来るはずと信じて始めたのがこの出版社。ギャラリストやコレクター、そして自分が出資しあって作った組合のような合同会社で、社長は僕。僕が経営する編集&クリエイティヴ・カンパニーの株式会社グーテンベルクオーケストラと同じ住所で、この出版社のためにフルタイムに働く人はいない、言わば副業出版社状態。 (さらに…)
