『わしの研究』出版余話
こんにちは。愛媛県松山市で家内制手工業的出版をしている創風社出版と申します。
この度、版元日誌に出稿の機会を頂いたので、小社がこの春出版した本、『わしの研究』のことを話したいと思います。
著者の神山恭昭さんは、私が出版社を始める前、仕事にしていた喫茶店時代からの客、かつ友人で、33年前、小社が初めて出版した本が、彼の『絵日記 丸山住宅物語』でした。『わしの研究』は彼の著になる6冊目の本。思えば長いつきあいで、人生のほぼ半分の時間を、創風社出版の歩みの傍らにいてくれた人物です。
彼の本の特徴は、なんと言っても、オール手描きであること。いわゆる「ヘタウマ」の漫画タッチの絵に、とつとつとした松山弁で飄々とした文を、(これもはっきり言いますが)下手な字で添えています。これが何とも言えない味があって、当地では一部に熱狂的なフアンを持つ絵日記作家なのです。
地元紙・誌に長年の連載コラムをもち、その一方で、年に一度はやってるかな、結構なペースでユニークな絵やオブジェの作品展を開催し、かつアート的イベントには腰軽く参加して朗読したり喋ったり・・・作品もですが、本人も、「飄々」を絵にしたような御仁です。 (さらに…)
