今日もブックイベント
こんにちは、タバブックスです。
もう師走ですね。早すぎる……
11月末に今年最後の新刊『仕事文脈vol.7』を出してやれやれ、と思う間もなく決算作業、そして年明け刊行の入稿が。ぜんぜん終わった感も年度の区切りなどもないような仕事ですよね。
でもまあせっかく年末にこのような機会をいただいたので、今年の、特によかったことなどを振り返ってみたいと思います。
今年は刊行記念のトークなど、イベントをずいぶん行いました。カフェやイベントスペースがある書店さんが増えたからでしょうか、全体的に本のイベントが多くなっていますよね。うちのような小版元にもお声かけいただけてありがたいことです。が、準備や告知が結構面倒、集客に苦労する、当日までの仕事の段取りが大変、などわりとヘビーな案件ではないでしょうか。今年は7月に小野和哉・かとうちあき『今日も盆踊り』という季節ものの本を出し、イベントやるならお盆までに!依頼が来たものは受ける!ということで1週間にイベント3本、著者ラジオ出演、出張販売2本と詰め込み、だいぶテンパりました。しかもイベントが重なって、トークのひとつは著者2人だけで行かせたという……ひとり出版社あるあるですよね。違うか。
そんなバタバタな日々でしたが、続けて行ったせいで内容をブラッシュアップできた気がします。初日が新宿のライブハウス、ネイキッドロフトでのイベントだったので、トークの後半生演奏で盆踊りを踊ってみたら、これがかなりの盛り上がり。「しゃべるより、踊り中心にしよう」と、数日後のカフェ・ラバンデリアのイベントに急遽錦糸町河内音頭関連の方をゲストに呼び、狭いカフェの中参加者全員で輪になって汗だくで河内音頭を踊ったのでした。
楽しかった、もっと踊りたい、との声も聞かれ、「盆踊りってなんかいいよね」というこの本のイメージを表すイベントになったのでは、とちょっとした達成感。本は形になって一応完成はするけれど、読み手に伝える機会はやっぱり大事だな、と感じたのでした。
もう1冊、栗原康『はたらかないで、たらふく食べたい』はおかげさまでちょっと話題になったりで、新刊の時期を過ぎてもイベントが続きました。著者の地方の友人が企画してくれてぜんぶそちらにおまかせというものもあり超絶ありがたかった!札幌の紀伊國屋書店で無料とはいえ70人以上の集客とか、本当に感謝です。
も、もちろん版元手配もありますよ。印象深かったのは、京都のホホホ座でのイベントで、お客さんの半分以上が若い女性。政治学、アナキズム思想専攻の著者は、これまで人文系の男性読者がメインだったと思うのですが、この本は自分の恋愛や日常を描いているので女性にも読んでもらいたいと思っていたので、まさに!この光景が見たかった!という客席でした。
そしてつい先日、こちらはゲストに招かれたのですが、エッセイストの雨宮まみさんと栗原さんのトークイベントがかもめブックスで行われました。書いているもののジャンルは全く違うけれど、どこか通底するものがある……と思って献本し、二刷の帯コメントもお願いしていた雨宮さんと、ついに生で!と非常にうれしかったのですが、反面この組み合わせ読者的にはどうなんだろう、ぽかーんとならないかな、そもそも2人は話がかみ合うのか。など不安もありました。しかしさすが2人ともプロ、本に付箋をびっしり、ノートにしっかり構成をメモ、など事前準備万端で、打合せなしに始まったとは思えない深いトークを展開してくれました。サインに並んだお客さんに「2人とも好きなんです!」と言われ、そう思ってくれてる人もいたんだ、と感慨深い思いでした。そして、2人が寄稿してくれた『仕事文脈vol.7』の見本がちょうどあがり、その場で販売できたというおまけもあり……出来過ぎくらいにいい一夜だったのでした。