カイゼン全開!~とても小さい出版社の場合~
3月中旬、さくら社は、にわかカイゼン週間となりました。
発売を間近に控えたソフト商品1,000本分のアッセンブル作業を5人で行った際のことでした。
その作業工程は、以下のとおりです。
1 DVDトールケースのジャケットカバーにジャケットを挿入
2 マニュアルをケースの左内側のツメに挟み込む
3 CD-ROMをケースの右側にはめ込む
4 ケースをOPP袋に入れる
5 OPP袋の封をする
6 セキュリティーシールを貼る
みなさんは、この6つの工程のうち、どれが一番難しいと思いますか?
どれが一番時間がかかると思いますか?
一番難しいのは、①の「トールケースのジャケットカバーにジャケットを挿入」です。
カバーや、ケースの微妙なサイズの違いで、ジャケットがすんなり入ってくれないのです。
カバーを広げすぎると、カバーが伸びてしまいますし、無理に入れようとすると、ジャケットが折れてしまうのです。
また、ケースの背表紙に、ジャケットの背表紙がきちんと合わないことも度々ありました。
そして、一番時間がかかったのは、④「ケースをOPP袋に入れる」です。
OPP袋は、ケースにぴったりのサイズなので、水平にまっすぐ入れないと、入らないのです。
斜めに入れ始めると、脇から裂けてしまいます。
この時季、乾燥も手伝って、なかなかOPPの口は開かないし、静電気で手にまとわりつくし……で苦労しました。
しかし、「ケースは左手に持って、水平に広げるとジャケットが入りやすい」とか、「OPPの口が開いたら、垂直に立ててケースを押し込むといい」などと、自分なりのワザを共有し合いながら、作業を進めました。
部材の配置や、次の工程担当にケースを渡すときの向きとタイミング、さらにはゴミの捨て方まで、工夫を重ねるうち、作業効率がどんどん高くなっていきました。
そう、いつの間にか、カイゼンが行われていたのです。
それに気づいてから、ますますワザの共有が促進されて行きました。
「日本人はすごいよね。こうやってカイゼンが生まれたんだよね。」
「日本の技術力、日本製品の品質の高さは、カイゼンの積み重ねによるものだよね。」
「今やKAIZENは、世界共通語だもんね。」
などと語りながら、1,000本のソフト商品を無事、出荷しました。
普段、各自がそれぞれの仕事をする際にも、試行錯誤や、工夫をこらしながら、仕事の効率を上げようとしていると思います。
でも、全員が集まって、1つの作業をすることによって、単なる試行錯誤や、工夫で終わるのではなく、カイゼンへと一歩進んだのです。
小社のような、文字通り小さな会社では、ほんの小さなカイゼンでも大きな効果が生まれます。
これからも、「カイゼン全開!」で行きたいと思います。
さて、私たちが1つ1つ丁寧に組み上げたソフト商品は、みなさんがこの日誌をお読みになる頃には、書店に並んでいることでしょう。
人文→教育→小学校→外国語活動の棚に、6巻セットで並んでいるはずですので、ぜひお手に取ってご覧ください。
お手に取ったものが、どの程度カイゼンが進んだときのものか、ご裁断をお願いします(笑)。
そして、お知り合いの小学校の先生に、このソフトを薦めてください。
外国語活動の授業が、カイゼンされること間違いなしです!
売れ行きが良ければ、アッセンブル作業のうちのどれかが、外注、もしくは機械化されるかもしれません。ご協力をお願いします!
Hi, friends! 対応「子どもが夢中で手を挙げる 外国語活動1巻~6巻」
最後になりましたが、虹有社の中島様へ
サブタイトルを勝手にお借りしました。ご容赦ください。