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ロゼッタストーンに取材ラッシュ!?

昨年11月に創刊した、女性国会議員メールマガジン「ヴィーナスはぁと」がきっかけで、マスコミに露出する機会が急に増えた。まず、創刊当初、一部の新聞やインターネットのニュース系サイトなどに次々に「ヴィーナスはぁと」が取り上げられた。12月に入ると、読売新聞が全国版の「人」欄で私を紹介。さらに今年になって、東京新聞・中日新聞が「永田町のヴィーナス議員たち」という「ヴィーナスはぁと」に登場する女性議員を紹介する企画を組んでくれ、番外編として私まで紹介してくれた。そのほか、インターネットでも、日経の女性向けサイト「smart woman」、BIGLOBEの仕事サイト「輝く女性たち」でインタビューを受け、テレビでは私の地元の山口放送が報道番組のなかでロゼッタストーンについて放映。今日の午前中は「週刊女性」の取材を受けたところ。……
こうして見ると、なんだか破竹の勢いみたいでしょ?

ところが、現実はそう甘くない。もちろん取り上げてもらえるのは、ありがたいことだけど、マスコミに出れば雑誌の売り上げも大幅に増えるかと思いきや、あまり大きな影響はないのである。むしろ収穫は別のところにあった。

新聞、雑誌、インターネット関係…と、いろんな分野の記者やライター、カメラマンが、狭いロゼッタストーンの事務所にやってきて、1時間くらい取材して写真を撮って帰っていく。取材内容は主に「ロゼッタストーン」や「ヴィーナスはぁと」を立ち上げたきっかけだ。これまで取材するばかりだった私が、逆の立場に立つことで、取材される心理がよくわかった。

とにかく、スタッフのやる気やレベルが恐ろしいほどわかるのだ。私たちマスコミは相手を取材したつもりでいるが、取材をしょっちゅう受けている有名人のほうが、よっぽどこちらの人物像を見抜いているに違いない。いくつか準備不足ででかけてしまった取材を思い出すと、まったく冷や汗が出る思いだ。

それでも、有名人の多くは、そんなことは顔にも出さず、愛想よく取材に答え、媒体に応じていろんな話題を提供してくれる。これは、やはり才能だと思う。私のような底が浅い人間は、すぐにネタ切れしてしまうのに。

私は電車のなかで起きた出来事を思い出した。目の前に座っていた若い男性が「よかったらどうぞ」と席を譲ってくれたのだ。マタニティ風のゆったりしたワンピースを着て、つり革にすがっていた私を、どうやら彼は妊婦と勘違いしたらしい。(確かに前より太ったんだけど)

(せっかく勇気を出して言ってくれたのに、ここで断ったら、彼は二度と他人に席を譲らなくなるかも…)と思った私は、妊婦になりすまし、お礼を言って席に座った。さらに、電車を降りるときに「本当にありがとうございました」と、丁重にあいさつまでした。

お年寄りに席を譲って「よいことをした」と満足している若い人の裏には、「やれやれ、嬉しそうな顔をするのも気を遣うわい」と思っているお年寄りがたくさんいるのかもしれない。譲られる立場になってみて、初めてそんなふうに思った。本当にその立場にならない限り、なかなか本音というのは、わからないものである。

ロゼッタストーンは、コミュニケーションを大きなテーマにしている。季刊ロゼッタストーンもメルマガ「ヴィーナスはぁと」も、立場が違う人に同じテーマで意見を述べてもらうことが多い。違う角度から見れば、固定観念が消え、頭がちょっと柔らかくなる。頭が柔らかくなれば、相手を認める余裕が出てくる。
「これが絶対正しい」世の中よりも、「これはこれで正しい。これもこれで正しい」という世の中になっていけばいいなあ、と思うのだ。

※ 興味がある人は、ぜひ、一度読んでみてください。ロゼッタストーンのホームページ(アクセス数10万件達成!)で、雑誌やメルマガの内容を紹介しています。http://www.rosetta.jp 4月9日に発売されたロゼッタストーン第9号では、「医療改革」を特集。読みごたえがありますよ!

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