書院のアイデンティティ
こんにちは。みかん書院の堀内と申します。一人出版社です。小ささではどこにも負けません。
出版社を名乗っているものの、いまは、元IT技術者の経歴を活かして、時間の9割以上をシステム開発にあてています。資金力に乏しいので、システムの受託開発で日々の糧を得ながら、そのささやかな利益を出版に投資しようという作戦です。いつの日か、出版事業だけで回るようになりたいものです。
昨年4月から、本格的に活動を始めました。今年もすでに残り数ヶ月。技術系の翻訳書1点と、料理のレシピ本1点を年内に出そうと(たぶんムリ)、ゆっくりと、着実に制作が進行中です。年間2点というのは出版社として存在を許されるぎりぎりの線でしょう。とはいえ出し急がなければつぶれもしないので、じわじわと続けていくつもりです。
数週間後にレシピ本の撮影をひかえています。が、原稿がまったくあがってこないのが、やや気がかりです。ああ。私のほうもシステム開発で手一杯で、著者のサポートができていませんし、ぶっちゃけ、何をサポートしていいのかよくわかっていないというのが正直なところです。ああ。
そんな私が日々何をやっているかというと、昨年流行った巨大合コン「街コン」の裏方システムを作ったり、ある企業さんの巨大なコーポレートサイトを保守したり、iPhoneアプリを作ったり、企業研修でプログラミングの講師をしたり、3Dプリンタで遊んだりと、およそ出版とは関係ないことばかりに時間を使っています。
システム開発の仕事の多さに溺れそうな今になって、社名を○○書院にしておいてよかったなと思うことがひとつあります。業務時間のほとんどを受託開発に費やしていても、アイデンティティが出版社でいられる、ということです。それ系の名前にしていなかったら、やめていたかもしれません。原点を忘れそうになったときに、ふと引き戻してくれる。名前って、ありがたいですね。