ソーシャルブックスへのいざない
版元日誌の読者のみなさま、はじめまして。キーステージ21の大久保と申します。
わが社は、平成21年に創業しまして、ようやく3年経った小さな会社です。
出版社としては、9月末刊行予定の「社会を変える教育」でようやく2冊めですので、まだまだ1年に1冊のペースにも満たない活動です。会社設立当初から、年間10冊程度の出版計画書は準備していたのですが、さまざまな事情により、ゆっくりとしたペースになっています。
最初はとにかく、少なくてもいいから、ていねいな本づくりをしていきたいと考えています。
出版にあたり力を入れているのは、「社会的課題解決と社会貢献」です。これらを「キーステージ21ソーシャルブックス」シリーズとして叢書にしていくつもりです。
第1弾の「何度でも立ち上がれ」は、社会派プロレスラー大谷晋二郎さんの自伝です。大谷さんは、山口県の出身。子どもの頃からアントニオ猪木にあこがれ、プロレスの門をたたきました。のどの難病など、さまざまな困難を経て、新日本プロレスでプロデビュー。橋本真也さんとの出会いからZERO-1へ移籍。現在はZERO-1の社長を務めています。2007年からは「いじめ撲滅」の活動を開始、小学校や病院、商店街の真ん中や港、ショッピングモールなどでチャリティプロレスを行っています。
ゼロワン『大谷晋二郎』初の自伝本「何度でも立ち上がれ-僕の人生、起き上がりこぼし」
第2弾となる「社会を変える教育」は、2002年に英国で始まったシティズンシップ教育を取り扱った一冊です。シティズンシップ教育は、民主主義社会における有権者の育成、ボランティアや市民活動における社会参加、社会の支え合いや地域活性化の担い手を育てる教育プログラムです。
社会を変える教育 Citizenship Education ~英国のシティズンシップ教育とクリック・レポートから~
本書の第3編には、英国の政治学者バーナード・クリックを委員長とする諮問委員会報告書(通称:クリック・レポート)の全訳を収録。社会参加や政治参加、民主主義の教育を語るためには必要な文献です。
この報告書を読み解きながら、日英の教育を比較し、未来の教育の在り方を論考しています。
このようにみると、本書を専門書のように感じられるかもしれませんが、どなたにも読めるつくりになっています。NPO・NGOや市民活動、政策や政治など、社会の動向に関心のある方なら楽しめる一冊です。
キーステージ21のソーシャルブックスシリーズは、まだスタートしたばかり。今後の動向をご期待ください。