手売りの時代
今年は、厳しいです。
書店さんをまわっていても、活気がない。3.11の震災、原発、春が過ぎ、夏を超えて、秋になっても、階段を一歩一歩降りるように、本が売れなくなっています。
もちろん、本だけがそうなのではなく、生きていくのに必要なもの以外は、同じ状況なのでしょう。
さて、そんな中、僕が何をやっていたかというと、休みの日を中心とした手売りですね。
8月末に出した「極・飛鳥」(A4判オールカラー980円)、言わずと知れた奈良は飛鳥の、ガイドブックです。橿原市・高取町・明日香村と三市町と、奈良のタウン誌ぱーぷる、そして本籍地のある本西日本出版社のトリプルタッグで発行した、多分かってなかった、飛鳥の本格ガイドブックです、多分ですけど。
この本、奈良出身の河瀬直美監督の最新作「朱花の月」と宣伝面でコラボすることになっていて、これが楽しかった、いやいや、効果があった。
河瀬監督、すてきでした、凛として。
橿原市役所での、映画の上映と本の発行記者会見を皮切りに、東京国立博物館で行われた河瀬監督が、樹木希林さんらとしゃべる、映画上映記念座談会に、「極・飛鳥」を売りに行き、2日で100冊近く販売、こんなに売れるとは・・・。
橿原、大和郡山、高の原の映画館で行われた、河瀬監督のトークショウにも売りに行きました、大和西大寺駅前の本屋さんでは、河瀬監督が、選挙演説さながら、道行く人に映画トーク、ここでも、横で売りました。
もちろん本屋さんでも、紀伊國屋梅田店雑誌コーナー、ブックファースト難波店店頭、橿原のイオンさんでも、橿原駅の中の若草書店さん、この日は台風でした、もちろん奈良市でも啓林堂さんで、一日店頭に立って叫び、興味を持って下さったお客様には、丁寧に内容を説明し、啓林堂さんの日は、11時から18時、体力が持つのか心配でしたが、店のスタッフも、店長以下、同じように炎天下の中叫んでくれて、売りました。18時「やった、終わった!!」地面の砂を持って帰ろうかと思いました。甲子園やないちゅうねん。
「極・飛鳥」手売りのフィナーレは、飛鳥石舞台前での販売。
この日は、ラジオ大阪のラジオ飛鳥ウオークと、本の宣伝を絡めたイベントで、飛鳥ハイクをやってきたお客様に、本を売るという趣向。
日がな一日、のんびりと本を売り、最後は、クリをその場でつぶして作るソフトクリームを食べて終わりました。
この間、販売冊数は500冊ほど、おおてるのかおおてないのかは、よくわからないけど、やらなければ、売れてないですもんね。
僕の人件費は0やし。
そして9月中旬に出した、天満天神繁昌亭大賞受賞落語家、笑福亭銀瓶さんの「銀瓶人語VOL2」(四六版1365円)、VOL2があるということは、VOL1もあるわけで、こちらは、今年4月に発売し、5000部ほどの売れです。
銀瓶さんが描く、上方噺家の日常エッセイ。いいんです、これが。
さて、VOL2、昨日は、ジュンク堂書店難波店でサイン会、一昨日は、「くいだおれ」で落語会があってそこで出張販売、「くいだおれ」、食べもんやさんはなくなったけど、マスコットのくいだおれ太郎君と、くいだおれビルは今も健在。大阪のコナもん屋さんがぎょうさん入っているので、行ってあげて下さい。話がそれた、あかんあかん。
そう、そんな感じで、落語会での販売と、サイン会、ありがたいことに毎週末銀瓶さんについて行って、また、きてもらっては本を売っています。
発売してから、ジュンク大阪さん・奈良啓林堂さん・江坂リブロさん、ジュンク三宮さん、繁昌亭さん、新地のバーアルルカンさん、難波の寄席トリイホールさん、エルセラーンホールさん、雲州堂さんでやっているピロートーク、やっぱり自分での売るのは、面白いです。次は、京都の大垣さんですね。
11月7日には、上方落語のメッカ、天満天神繁昌亭で出版記念落語会もやります。ここでも、どーんと販売します。
この2点だけでなく、高知の歌姫、旅するシンガーソングライターうーみさん著の「かっぱのきもち」(四六版1365円)でも、ライブに販売に行きます。
「大阪食文化大全」(A5上製2520円)では、リーガロイヤルさんで行われた、編著者の笹井さんの、トーク&上方の食を味わう会で、販売させていただきました。
他にも、「奈良の仏像100」(B6判1260円)の田中ひろみさんにも、付いて行って売らしてもらっています。
そんなわけで、手売りで売り上げ確保をやっているというお話しだったのですが、お客様と話しながらの、本売り、ほんまは楽しいほうが先にたっています。
計算すると、一か月の経費の半分ぐらいは稼げたようです、土日と夜だけで、こんだけあったということは、実利も、ぼちぼちついてるということで、遊んでるというわけでは、ないですよ、けっして。
西日本出版社 の本一覧