集会へ行こう!
みなさん、こんにちは。サンライズ出版で営業をしております中村 拓郎と申します。
サンライズと聞いてもしや…と思われる方もいらっしゃるでしょうが、小社、ガンダムとは何の関係もございません。歴史・文化・産業・観光・自然など中心に滋賀に関わるあらゆる書籍を作っています。もちろん今回の大河ドラマ「江ー姫たちの戦国ー」関連書籍も出版しました。最近では静岡や岐阜や愛知など近県の書籍を作らせていただくことも増えてきたのは大変ありがたいことでもあります。
小社に営業として入社してちょうど2年。やはり早かったというのが素直な印象です。でもいろいろな人と出会い、助けられ2年が過ぎたということは紛れもない事実です。今回はこの業界に入って感じたことを書いてみようと思います。
「出版」という業界の特殊性は流通ではなく、同業者間のコミュニケーションにあるのではないかと私は感じています。これは私個人の感想ですので全く違ったご意見をお持ちの方もいらっしゃることと思います。今回はそこをぐっとこらえて読んでいただければ幸いです。読者をはじめ取引先である書店や取次とのコミュニケーションはもちろん重要ですが、同業者とのコミュニケーションも同様に大事にしているのがこの業界の特徴ではないでしょうか。普通どの業界も同業者はライバルです。他社に有益な情報を教えるなど、自社の収益が下がる様な事はしません。しかし、そういったことがこの出版業界では当たり前のように行われている気がするのです。この2年で私が経験したことですので、決して希なことではないはずです。弊社も基本的に書店営業は私だけですので、わからないことは社外の先輩方に聞くこともあります。私が出会ってきた他社の諸先輩方はみなさんとても親切な方ばかりです。時間を取って自分の営業ノウハウを快く教えて下さる方、仏教書ならこの書店、人文ならこの書店と紹介して下さる方、一緒にフェアしようとお話を下さる方、飲みにつれて行って下さる方。私の出会った方々はみんなでこの出版業界を盛り上げたいという気概にあふれていて本当に尊敬します。
先日も版元ドットコムの会員集会に参加させていただき、いろいろなお話しを聞かせていただきました。出版社の枠を超えてみなさん同志という感じがとても心地よくありました。1社よりも皆で集まり、協力することで新たなビジネスチャンスが生まれる。そういった瞬間をこの目で見た気がします。集会などでみなさんのお話しを伺うとどの版元さんもナンバーワンよりオンリーワンといった感じでそれぞれの強みを生かして書籍を作っているんだということを強く実感します。営業方法も各社各様です。各々が持っているアイデアやノウハウを共有したら…やはりすごい力になるんだとワクワクします。版元ドットコムは本来そういった趣旨で設立されているわけですから、私があえて言う必要などありません。でも新人の営業マンさんや編集さんこそこういった集会に参加していろいろな方にアドバイスを頂くことをオススメします。みなさんきっと快く答えて下さるはずですし、とても勉強になります。そしてきっとこう感じるはずです。出版業界は楽しいな、と。
私事を一つ。最近は休業中ですが、私の趣味はもっぱら仏像巡りです。年間で50以上のお寺を回ったりもしました。専門的な知識も篤い信仰心もありませんので、この人は救ってくれそう、とか友達にはなりたくないなとか、あぁ友達に似てるなどの感想ばかりです。でも仏像との出会いも一期一会です。出会いに素直に感謝できますし、お堂を離れる時には心洗われた気分にもなります。昨年弊社より「近江の祈りと美」という近江(滋賀)の彫像の集大成となるものを発行しました。カラー200ページはどこを開いても仏像。研究資料としての価値ももちろんありますが、ビジュアル本としてもとても楽しい。どこかで見つけた際は是非ご覧ください。そして少しでも興味をもたれたら滋賀に足を運んでください。京都も奈良ももちろん素敵です。でも滋賀のお寺は何というか…素朴なんです。飾っていない小さなお堂で見る仏像は親しげで癒されます。東博の「空海と密教美術展」も気になりますが、滋賀の美術館、博物館3館合同で行われる「神仏います近江」もとっても気になります。この秋は滋賀におこしやす。
乱文失礼いたしました。
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